コミック乱 四月号 感想
・死んで初めて分かること。人の値打ちと煙草の味は煙になるまで分からないとはよく言ったものです。
・死ぬまで埋めることのできない地獄の穴…辛い渡世。
・人を騙すこともまた功徳。仏門の嘘は方便と称するそうですが、人を騙すことで人を救い、その分の業を背負うからこそ、尊い存在なのです。
拓馬の風
・いよいよ蝦夷地へ…。
・馬泥棒をも手なずける拓馬のジゴロっぷりと言ったら。
・腹の内を読んで、敢えて乗る保一郎もまた漢。
・次号最終回らしいんですが、後1回でちゃんとまとまるのかな?という疑問が去りません。ようやくたどり着いた蝦夷地だというのにパパッとすまされそうで…。さらに言うと、時代劇の定番股旅ものだったのでちょっと残念です。
信長戦記
・敵を騙すにはまず味方から。これで味方しか騙せてなかったら単なる間抜けになってしまいますが、綺麗に決まりました。
・凄絶なまでの読み合い。そして裏のかき合い。
・太閤殿下、『戦』を知る。
・しくじっても助かって、しかもそれが評価されるとか。強運もまた天下への道を歩む者の条件、ということでしょうなぁ。
剣客商売
・食い意地の張った小兵衛が他人事とは思えない。
・毛饅頭ネタにニヤニヤしていたら、オチにつなげてくるとか池波先生のこのカップリングのいじり方に愛情を感じました。
・こちらのお話もまた騙し合いのお話でしたな。まぁ、他人を騙してお金を巻き上げようとする人間が騙されるのは見ていてニヤニヤしてしまいますな。
・「つまらんところが似るものよな」親子ってのはそういうところが味でございますな。
・懲りない小兵衛。寝床で弱音を吐くあたりにニヤニヤしてしまいました。
・人に歴史あり。鰻坊主過去を語る。
仲蔵狂乱
・母の言葉で、本道に立ち返る仲蔵。素直になれる言葉というものは本当にありがたい。
・帰り新参はつらいもの。これは非常によく分かります。「給金は七両」に込められた意味を知ってもなお、戻れることに感謝して頭を下げる。そうしなければならないのです。
・「お前でもここに落ちてきたか」落ちてきたっていうのが実感籠っててつらさ倍増。
・小僧の暮らしに逆戻り。でも「このままでは終わらない」という思いがあれば。
風雲児たち
・「山根一二三」って例えが古すぎます。私も「ごろっぺ」とか「新そんごくう」とか読んだ事無いですから。
・竹島の話題が出てきましたね。昔は鬱陵島のことを竹島と呼んだのですが、これを意図的に現代の竹島問題に反映させようとする方もおられるようで、余計にややこしくなってますね。
・このとき長州が開拓を済ませて領土として確定させておいたらごたごたは減ったのかなぁ。それとももっとごたごたしてたんでしょうか。
・安政の大獄がいよいよ本格化してきました。太閤から3大臣に大納言中納言と宮中の大物が軒並み吹っ飛びました。そして、この後恐らく何度も出てくるであろう、あの人も。
・歴史って狙ってないのにギャグになっちゃうことがありますが、村岡の局の件もまたしかり。笑い事じゃないのに笑っちゃいました。
・そして仕上げとも言うべき戊午の密勅の扱いで天国から地獄へ。政治ってのは恐ろしいなぁ、としか言えまへん。
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