球場ラヴァーズ1巻 感想
「コンな手があったのかー!」というのが読んでの第一声です。私もチームこそ違え野球の応援に熱を入れている人間なので、その楽しさと良さを何とか表現したいと色々思いあぐねて小説で描こうと苦心惨憺して来ました。結局、序章代わりに短編を書いただけでストップしてしまっている現状で、それだけに読んだ時の衝撃は大きかったです。
そんな事情もあって、野球に興味関心の無い方にどう映るのか分かりませんが、私にとってはど真ん中ストライクという以上に、心にざくざく刺さる内容でした。
応援するという事自体の魅力について描かれているところに共感するところ大いに!というだけではなく、津田のエピソードや前田のケガと復活劇、カープ苦難の歴史等々、いやもう、知っている話なのに、いやいや、知っている話だからこそ涙無くして読めませんでした。
それより何より、野球を観続ける事で主人公が変化していくのもいいですねぇ。非常に痛い境遇に置かれた彼女が強くなっていく様が非常に嬉しかったです。応援することで不思議と変化していくことがあると。私はこういうお話が書きたかったんですが何度も挫折してます。というか現在進行形で挫折中です。やはりプロは違うなぁ。
非常に楽しめただけに痛感するのが、あとがきに書かれていた、「昔はできたけど今はダメ」という野球漫画の制約のもったいなさです。なんとかなりませんかね。野球漫画から野球に興味を持つ人も少なくないはずなんですけども。
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