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ふさ千明のおたネタ日記

漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。

コミック乱十二月号 感想

 仲蔵狂乱
・しっかしまぁ、仲蔵は色んな人に睨まれるなぁ。今回は完全にとばっちりですが。
・立作者てぇのは現代アニメ業界における脚本兼音響監督みたいなもんですな。そりゃあ睨まれたら大変だ。
・この金井三笑の目つきがいいですね。人格がそのまま表れ出たようなイヤらしさ。大仰な表情はないのに、実に多くのものが伝わってきます。
・「端役にもそれなりの人生があるはず…!!」まさに膝を打つ一言。しかし、文字屋はこれに溺れて設定中毒にかかると危ういのも事実。
・奇襲豪雨と書いて『ゲリラごうう』とルビを振る茶目っ気。
・「定九郎だ!!」出会いとヒントはどこに転がっているか分からない。落語家なら『出来た!』と叫ぶ場面。
・五段目は弁当幕。そこへ現れる推参者一人。鳴る太鼓、破れ傘、滴る雫、響く足音、そして風。

浮世艶草子
・男の娘ネタが!が!ががが!
・すいません。取り乱しました。
・陰間買いネタでしたが、アッー!な方向の話でなくて助かりました。
・「顔は女子のようなのになんと太く長く……立派なことよ」江戸時代にもあるのかギャップ萌え。
・「女形修業の一環」なので役者ぞろいで見目麗しい陰間が多かったとか。
・絵島事件に関しては諸説ありますが、こういう状況なのでいかにもありそうな話として世間が受け入れる下地は十分だったんでしょうね。
・183ページの3コマ目、不貞腐れて煙管をしがむ顔はちゃんと男っぽく描かれておりますね。さすが八月先生。
・墓参りを利用して、若後家と逢瀬ですか。まるで落語のワンシーンのようでニヤニヤしてしまいます。
・そしてその2日後の夜。屋形船にやって来たのは。
・「抱いてみなさいよ!」から乱れて簪を外す流れが絶品です。
・快楽に身を委ねむさぼるのも、亭主の墓の前で手を合わせるのも、同じ女。むしろ、それこそが女。それを学んで、見事娘道成寺を物にする菊乃裕。こういうことがあるから陰間も修
業、だったんでしょうね。

剣客商売
・今回は業の深い話でしたねぇ。表紙のほのぼのした雰囲気に油断していたら、見事に足元を掬われました。
・小兵衛先生ほどの人でも、家事に関しては邪魔者扱い。
・亀戸天神と言えば私は船橋屋のくず餅が浮かびますが、小兵衛先生が食べていなさるのはちょっと違うようですね。
・雨宿りして、小屋で横になり、出てくる感想が「わしも老齢かなあ…」は寂しい限り。しかし、偽らざる本音でしょうね。
・その侘しい沈黙を破る、騒乱の到来。それと見るや押し入れに隠れるのはさすが達人。
・人さらいは顔見知り。剣客の世間は広いようで狭い。
・因縁をつけて金を包まれると引っ込むというのは定番ですね。
・ゆすり、転じて人さらいに。囲まれてるのに、子供を抱えた状態でそれを突破出来るのは、かなりの腕利き。
・老いた浪人は、三十年前に忘れがたい試合をした相手。「あと五年のちのわしだったら虎次郎に負けてやったろうよ」という言葉が、何とも切ない。
・過去の因縁から、「金と引き換えに女の子を引き渡すのなら見のがしてやってもよい」と感じるも、まさかの展開に。浪々の身のゆえの迷いか、元々そういう嗜好があったのか。それとも追いつめられた身の上に沸き上がった劣情なのか。いずれにしても、このとき関山虎次郎の運命は決してしまった。
・小刀で先制してから身を乗り出し、娘を救う。しかし、片目をやられてもなお闘志を失わぬとは、小兵衛先生の言うとおり、この男優れた剣客だったのでしょう。
・更に片腕を失い、押しつつまれる虎次郎を背に、まるで逃げるように走る。帰宅した小兵衛先生は、あたかも抜け殻のように。こういう時に迎えてくれる存在は何にも代えがたくありがたい。
・そして、若い嫁に甘える小兵衛先生。こういうときに「可愛いよう…」と言ってくれたのは、何より救われたでしょう。いい嫁さんもらいましたね。
・そして、三冬と大治郎。気になる引きで以下次号。

風雲児たち幕末編
・いい表紙ですな。どんだけ凄惨な展開であっても、こういう部分でだいぶ柔らかくなっているので、ホッとします。
・暗殺=忠臣蔵なのか。宇喜多直家とか松永久秀とか、暗殺と言われて思いつく人は日本史の中にも何人かいるんですが、やっぱり技法までは伝わらないんですかね。
・入り婿までして絵図面を…。ここも忠臣蔵ですな。あっちは婿にはなってないですが。
・言葉の訛りはこの後も様々なドラマを引き起こしていきますが、自分ではなかなか気付きにくいですからね。
・有村兄弟…。この計画参加が色んなアヤを作っていくんですよね。
・安政の大獄が大獄たる所以が、今回たくさん出てきましたね。本作では獄中生活が過酷であったことや取り調べという名の責め苦があったことが何度も描かれていますし、獄死や病死も犠牲者であるというのはむしろそうあるべきと考えてしまいますね。
・にしても、ロクスッポ罪名を付けられず死罪だの切腹だの。法治国家とはとても言えない。このとき鳥居耀蔵が幕閣に居たらさぞや重宝されたでしょうなぁ。
・安藤帯刀さん、華のある最期。
・陪臣のみならず、大名級にも厳しい処罰が。慶喜ぼっちゃんはなんか楽しそうだけど。
・甲府勤番もなんだか楽しそう。木村さんのその後だけが気になりますが。
・川路さんも岩瀬さんも、処罰の理由が一切理解不能です。八つ当たり?
・「外国とは交際しても日本とは交際しない」思い切った手段ですが、何よりすごいのはこれを成功させたことですね。
・斉興永眠。10年、いや、5年、せめて2年早ければ…。
・「お前ら薩摩三兄弟はどうしてみんな無神経なんだーっ」困ったもんですな。

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