絶望先生SS 日塔奈美の日記 その3
○月○日
今日はホワイトデーだった。こないだのデートの時におねだりした「一度でいいから、みんなの前で私の事を好きって言って」というワガママ、ホントにやってくれるとは思わなかった。先生をちょっと困らせてみたかっただけだったのに。
「このタイミングで返すな!」って言っちゃったけど、ホントはとっても嬉しかった。だって、そのあとも「好き」ってもらえたのは私だけだったから。
お返しの品を見ていた時、可符香ちゃんに「あれ?奈美ちゃんのだけシールが赤いね」って指摘されたときはドキッとしたけど、特にそれ以上突っ込まれなくって良かった。
(第五集第四十一話「白い虚構」より)
○月○日
「あなた、高校生の分際で、ブランドモノのバッグ?」「あなたには、ブランドものの紙袋で十分よ!」
ドキッとした。
先生のプレゼントだってバレたのかと思った。あとでちゃんとバッグを返してもらえたから良かったけど、今度からデートのときだけ使うようにしなきゃ。
(第五集第四十五話「身のたけくらべ」より)
PR