スティーブ・ジョブズを悼む
そんな私がなぜMacを使い続けてきたかと言えば、触ることが楽しい、そこにあることが嬉しい、というのが大きいと思います。ずっと使って来ている割に良さをうまく伝えることが出来ないのが実にもどかしいのですが、私にとっては「炊きたての白いご飯のうまさを説明する」ようなもので、どれだけ言葉を尽くしても不十分と言うか、むしろ言葉にすればする程真実からどんどん遠ざかっていくようにすら思えてしまうのです。
説明の代わりになるとも思えませんが、忘れられないエピソードを1つ。
今のマシンでは備わってませんが、第一世代iMacのMacOS8.6は誕生日になると「Happy Birthday!」と表示される機能がありまして。私はたまたま拝命した日が誕生日だったんですが、京都での勤務だったために実家から官舎に引越してきて、片付けも一段落して電源を入れたときにその表示が出たとき、思わず泣きそうになりました。住み慣れた土地から遠く離れて、右も左も分からない状態で明日から仕事をしていくという、そんな状態の私にとって、iMacという相棒の存在が何よりも頼もしく感じられました。Macというのはそのとき既に私にとっては単なるパソコンではなかったとと思います。
また、Mac本体のみならずiTuneにiPod shuffleと、ジョブズの提案にどっぷり乗っかって来たものですから(その割にiPhoneとiPadは持ってないんですが)、これからどうしたものか、Macというマシンがどうなっていくのか、不安はあります。しかし、今はただそれより何より、スティーブ・ジョブズに対して「今までありがとう!」という気持ちでいっぱいです。彼がいなかったらきっと私の人生はもっとつまらなかったでしょう。
もっともっと長生きして、もっともっと楽しい何かを見せて欲しかったですが、それよりも今は「お疲れ様でした。ゆっくり休んでください」と言いたいです。
Thank you,Steve! See You later!
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