コミック乱 十二月号 感想
・久光の雪隠詰めを受けて、苦悩する大久保。当面の問題は精忠組の面々をどうするか、という無理ゲー。
・第一関門としての、有村俊斎。
・「お尋ね者に等しい脱藩浪士の呼びかけに七十七万石の大々名が押し出せん」「それは久光様言わるる事がもっともじゃ…」ですな。ここで軽挙妄動するようならああいう形での維新は無かったかも知れません。
・薩摩をとるか水戸の同志をとるか。政治的ロミジュリ状態。
・筋を通す方法が「刺し違えて死ぬ」なのは武士の価値観ですねぇ。
・「本心か?」「本心じゃ」悪い顔してますな一蔵ドン。
・この騒乱状態で「見捨てるっ」「久光様のご命令なき限りどんな要請も無視するっ」と言い切れるのは、単なる策士ではないなぁ。もちろん、俊斎がかばってくれることを見通してのことだとは思いますが。
・俊斎の弁護があって、ようやく無事に散会。
・食い下がられて、ようやく切る手札。西郷ドンの手紙で、今後の統制にも一石を。
・「ここで話はお正月に戻ります」「何度戻ったら気が済むんじゃー」まぁ、何度も何度も戻らないといけないくらい、並行していろんな事が起こってますからね。スルーできないくらいに。
・そして舞台は長州へ。松陰の死が晋作の時を止めていた。気持ちは分からんでも無い。
・長州人なのにビンボじゃないとなんか違和感が。
・松陰と出会ってからの怒濤の展開。人生を変えるとはまさにこのこと。
・「はい高杉君」桂さんのこの登場シーンも1つのパターンになったなぁ。
・「たった二百両も使えずに終わった」このボンボンどもめ…とは言えない価値が松陰にはあった。
・「しかし勝負はこれからですね」「何の勝負だ」「どっちが松陰先生の真の弟子かって話です」「弟子というのはね桂さん」「師匠の仇を討ってこそ弟子なんですよ」放れ駒じゃのう…。
・「いや 食い気より色気です」ほんに放れ駒。
剣客商売
・つくづく事件によく出会う大治郎。
・「名乗られい。いずれ名のある家の方々と実うけた」捌き方も手馴れている。
・助けた相手を見て思い出す、旅の老人2人連れ。
・「私など、いつどこで朽ち果てようとも悔いはござりませぬが……」「なれど、今のところはもう少し生きておらねばならぬこともござりまして……」切ないのう。将来老いた自分が口にしてそうで余計切なくなった。
・関わりが終わったと思っていたが、そうではなかった、と。
・念友かも知れぬと疑われる程には堅固な老人2人の関係。
・「長年にわたって体が痛めつけられている。薬を血肉に吸い込むだけのちからが体に残ってはいない」老いるということはこういうことなんですねぇ。
・不埒者はゴロツキ旗本だったか。「もしこの恥辱が世間に知れたら、家柄に傷がつくどころではない。事によっては幕府の裁決を受けきびしく処罰されることにもなりかねない」こんなことは分かりきっとるだろうに。
・「三人とも斬って捨ててしまえばよかったのじゃ」アツくなる小兵衛先生。ご本人もおっしゃるとおり「どうもちかごろは年をとった所為かわしも気が短くなってのう」ですなぁ。
・「大治郎に懲らしめられたのはこ奴らどもだ」さすが小兵衛先生。
・荒物屋の二階に陣取って、一杯引っ掛けている小兵衛先生。くつろぎすぎです。宗哲先生の威名の賜物とはいえ。
・「ふむ、こうなるといよいよ捨ててはおけぬ。可愛い伜に害がおよんでは一大事じゃ」冗談めかしてますけど、これまた偽らざる本心でしょうなぁ。
・裏道を使われて不埒者どもに先を越されてしまう秋山親子。
・気配を感じ、気付く老人。盲いているとは言え、いや、盲しているからこそか。
・一刀両断!老人、お見事。
・「お先に」冷静かつ大胆な小兵衛先生。
・「罪もなき人々の迷惑じゃ。わしが引き受けるかまわぬから斬れい!」大胆な一喝。かっこいいです小兵衛先生。
・「堀内どの、この了念を…佐藤弥五郎おゆるしあれ…」仇討ちの追手から逃れるために、仇討ちと一緒に暮らすとは大胆な。奇妙な友情ができあがっていたのも、何と言っていいのか。人生の妙味、で片付けるには、私はまだまだ未熟であります。
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