オタ夫婦旅行記 弘前・函館編 1日目
我が家は夫婦揃って桜の花が好きなので、今年も開花して以降やれ嵯峨野だ琵琶湖疎水だ長浜だと方々見て回っていた。
そして昨年に続いて桜前線を追撃して北上するという話が出た。出たはいいが、昨年のように「行ったものの咲いてませんでした」では困る。ギリギリまで見極めて、これならば間違いなく花は見られると言う自信が持てたところできっぷの手配に動いた。
しかし、これがうまくいかなかった。
寝台特急日本海が1日2往復から1往復に削減されてしまった煽りを受けてか、昨年はゆうゆう取れた寝台券の予約がやたら難関になってしまっていた。荷物も多い事からA寝台をと思ったがこれはダメ。ではせめて禁煙車両でと思ったがこれもダメ。こんな状況だったので、喫煙のB寝台が上段隣同士で取れたのはかなり奇跡的だった。なにしろ当日乗ってみたところ『全寝台ご予約をいただいておりますので、車内での変更はお受けできません』という車内アナウンスが流れたのだから、これはバラバラでなかっただけ感謝しなくてはいけないだろう。
ただし、感謝できなかったのはこの日の運転技術。急発進急停車で揺れる事揺れる事。自分で稼ぐようになって以来結構な回数寝台列車に乗ってきたが、これはもう特筆に値するほどひどい。夜中に何度も叩き起こされた。
それでも横になっていられるという事はありがたいことで、弘前で下りた時には寝不足感はほとんどなかった。
ちょっと行き過ぎたので話を戻そう。
京都駅18:22発なので、一応仕事を定時まで勤め終えてから出発しても間に合わない事はないのだが、寝台で出発するときの習い性のようになっている京都タワー温泉での入浴をしておきたかったので3時間ほど休みをもらい16時前には家を出た。
京都駅に着くと、風呂は後回しにしてまず先に本屋へ。京都駅近辺に本屋は4軒あるのだが、今回はあまり時間的な余裕もなかったので京都タワーの中にある本屋へ。ここは結構漫画やライトノベルも充実している上に、それほど厳しくマークされていないようで、もうないかもと思っていた本が手に入ったりする一番のお目当てだった「新装版孤独のグルメ」は完売したそうでこの日購入したのは「エマ10巻」、「よみきりものの…やわらかくてグ」、そして「燃えよ剣上・下」。前2つは新刊なのだが、最後のは去年函館行った時にあんまりにも五稜郭周辺の観光客向け施設で土方土方書いてあったもので、せっかくだから買ってみた。この本屋立ち寄りのおかげで入浴時間があまりとれなかったが、それでもさっぱりできたのは何よりありがたい事だった。
駅ビルの京都伊勢丹で夕飯の買い出し中に妻と合流し、各々気に入った食べ物を買いあさってからホームへ。
京都駅0番線ホームは珍しく寝台特急を待つ人の列が出来ていた。私は日本海に乗るのはこれでまだ2回目だが、京都駅自体はよく使うため、日本海が入ってくる直前の様子もしばしば見ているが、これまでは日本海1車両あたり3人もいれば多いほうだったのが、今日は私たちが乗る1号車だけで8人が待っていた。快挙と言って良いが、もともと2往復していたものを1往復に減らしたところに、帰省客に私たちのような花見客が加わったらこうなっても当然か。
青森まで行くにはこのダイヤが都合がいいが、秋田に行く場合はちょっと早すぎるので夏休み冬休みのシーズンには臨時で旧3号4号の時間帯にも走らせて欲しいものだが、まぁまず無理か。
夫婦揃って寝台に落ち着き、夕飯開始。まずは乾杯。私は京都の地ビール、妻はワンカップの梅酒。互いにおかずを融通し合ったりしながら、あっという間に食べ尽くしてしまった。
事前に車内販売があることを知っていたので乗り込む前は「じゃあなんか買うか」とか言っていたのだが、満腹になってしまうと途端に「じゃあいいや」になってしまい、せっかくワゴンが通っても華麗にスルー。
食べ終わってから「エマ」と「よみきりものの…」を妻と回し読みする。エマは最終巻だけあって内容盛りだくさん。よみきりものの…はいつもどおり。そうするうちに疲れていたのか2人とも酔いが思いのほか回ってしまい、早々に寝てしまった。
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