昭和生まれの平成懐古話第12回 トラウマアニメシリーズその5「アイドル防衛隊ハミングバード」
本作はテレビアニメではなかったのでご存知の方も少ないと思いますので、というか私も実は全部は見終えてないんですが、まず、どんなアニメか、ということからお話させていただきますと。
本作は原作小説が先行して1993年6月に、その後OVAとして1993年9月にそれぞれ1巻が発売されました。小説は全2巻、OVAは全4巻まで発売されました。
西暦199X年、日本政府が突如自衛隊の民営化を発表したところ、それに唯一参入したのが芸能プロダクションで、彼らはパイロット達をアイドル化させてしまった、というところからお話は始まります。
参入した事務所のひとつである取石プロダクションの社長の娘たちが、本作のヒロイン取石家5人姉妹(長女神無、次女弥生、三女五月(OVA版は皐月)、四女卯月、五女水無)でして、彼女らが戦闘機や輸送機、攻撃ヘリなどに乗って縦横無尽に活躍しつつ、アイドルとしても活動すると言う大変カオスなお話でした。
ハイ、某アニメとは違ってもともと戦闘機に乗る設定で始まっております、このお話。往年の名機に乗れる事にはしゃぐアイドルの女の子なんてこの作品以外じゃなかなかお目にかかれません。
声優さんは神無が玉川紗己子さん、神無が天野由梨さん、皐月が三石琴乃さん、卯月が草地章江さん、水無が椎名へきるさんと実にそうそうたるメンバー。
また、5人の声優さんたちが実際に同名のアイドルグループとして活動する等、当時としては割と画期的な事をしておられたのも強く印象に残っております。ライブやファンクラブイベントだけじゃなく、確かマスコミ各社周りとかもしてたんですよねぇ。野球記事目当てに買ったスポーツ新聞にハミングバードの記事が載っててかなり驚かされた覚えがあります。
そんなわけですからして、もちろん声優さんたちは作中のアイドルソングを歌ってそのCDが発売されたり、また実際のライブでも歌うなどもされておりました。
オープニング主題歌「LoveWing」
同じく「LoveWing」の声優さんバージョン
すなわちアイドル(兼任)声優という訳です。
声優さん、特に女性声優さんはこれ以前にもアイドル業界出身の方がおられたり(この辺りのお話もいずれ書きたいところですが)、また、アニメキャラのイメージソング、所謂キャラソンも当時既に数多く発売されておりましたが、現在の規模になったきっかけのひとつは、この作品だったのではないかな、と思っております。声優さんが二次元と三次元をつなぐ存在として認識され始めたのも。
私は原作が当時作家買いしていた吉岡平先生だった縁で、発売即購入。それがきっかけでアニメのほうも近所のレンタルビデオ屋で借りてきましたが、結局そのレンタル屋が2巻までしか置かなかったので3巻4巻は未見のままという非常に申し訳ない状態でして。いずれニコニコアニメチャンネルなどに加わることを期待して待っていたりします。
取り巻く状況が変わっているのですからそれも当然の変化なのですが、私のような古い人間には色々と言いたい事も多くなってございます。その辺の話は一度しっかりした形で文章にまとめようと思っております。毎度、いつになるかは分かりませんが…。
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