ここだけの話 第26話 新年度の話 感想
・桜吹雪と後悔と。まぁでもやらぬ後悔よりやる後悔。だって、言わないまま離れ離れになっていたかも知れないって考えたら‥‥ねぇ。
・「あ‥」「えと‥」「‥ごめん」「あっ!」「いや違うの」「ちが‥」「‥‥っ」「‥‥時間をください」こ、この反応はキツい。キツいし辛い。ここだけ見たら何をどうやっても脈がない人のとる行動だものなぁ。
・飲みかけのワインは料理酒にするのが定番だけどノンアルコールの場合はどうなんでしょうな。
・さわちゃん先輩の困った様な笑顔がさらにダメージを増していく。
・『これはやってしまったのでは?』まぁ、そうだね。でも、あのままではいられなかった以上ベストではなかったけれどもベターではあったと思うなぁ。少なくとも座して待つだけより遥かに良かったかと。
・野上さん登場。自己紹介される前に先輩社員のネームプレート掴んじゃうあたりアグレッシブな子ですな。
・「そうたセンパイ♡」って言われて喜ぶ様な男じゃないのはわかってましたが。助けを求めてさわちゃん先輩のほうを見ちゃうあたりは。切ないねぇ。
・合わない視線に、寂しそうな瞳。
・「質問とかあればどうぞ」「そうですねえ」「そうたセンパイはぁ」「彼女とかいますか」うわぁ。この上ない『学生気分の抜けないなんとやら』ですねぇ。すげぇ。そら青年も「は?」ってなります。
・プチ歓迎会の話が出た瞬間そそくさと逃げようとしている青年。気持ちはわかる。
・「篠崎は行くとして〜」「はァ!?」「行かねーよ」ですよねぇ。本来は指導係として行くべきなんでしょうけども。これは私でも行きたくないなぁ。青年に同情する。
・さわちゃん先輩欠席。優しく困っている表情、見ているのが辛い。
・逃げられなかったのか、はたまた逃げる気が失せたのか。青年は出席。
・「じゃあわたしが酔っ払っちゃったら介抱してくださいねっ」「絶対にいやですが」そのポジションは既に先約があるのだお嬢さん。
・「あっ」「よかった」「繋がった!」このよかったに籠っている感情を思うと本当によかったなって言ってあげたくなります。
・『うん どした?』「どうした‥っていうか」「誰かさんのがどうかしてるんで気になってるんですけど」『ごめん‥』ああ。そこは『ごめん』なんですね。そこで『だってそうたくんがあんなことするから』ではないんですね。
・「‥あの」「今から店抜けるんで少しだけ時間もらえませんか」「家‥だとちょっとアレなんで公園とかで待ち合わせるっていうのは」『ん‥』『わかった』多分私と青年、同じタイミングでほっとしてます。完全拒絶ではなくてよかったよかった。
・「そーたセンパイ!」電話終わるまで待ってたんでしょうな。そういう意味でもこの野上さんは色々と慣れている感じがします。
・「悪いけど酔ったふりならよそでやってもらえます?」「ホントに酔ってる人もっと重いんで」ベテランは言うことが違うなぁ。
・「お待たせしました」「大丈夫今来たとこ」セリフの字面だけならデートなのになぁ。
・「しばらく避けててごめんなさい‥」『やっぱり避けられてたのか‥』やっぱりも何も他に何があるんだ青年。
・「こういうこと初めてだったから一旦時間がほしかったのはほんとだけど」「いざ時間を置いてみたら余計に返事の仕方がわかんなくなっちゃって」初めてなのか。世の男ども、見る目がないな。
・「初めて?」「つまり今まで誰かと付き合ったことがなかったから困ってたってこと?」「うん」「じゃあ別に俺がイヤだったとかいうわけではないってこと?」「う うん」2度目の返事がちょっと言い淀んでいるのは若干気になりますね。
・「いやそりゃ返事ももらえないし避けられてるしで俺でなくても凹むでしょ」「うっ‥」それはそう。間違いなく、そう。ダメならダメでバッサリ切るのも思いやりというもので(1年待った挙句濁されたことのある人)。
・「ひとまずイヤじゃなかったって聞けただけでもよかったんで」「あとはもう好きなだけ困ってくれていいですよ」「いつも俺ばっか困ってるみたいだし」「たまには誰かが俺のために困ってるっていうのも気分がいいかなって」万感の想いが集約された言葉。だって、さわちゃん先輩が困っている時間は間違いなく青年だけに向けられているものだからね。それはきっと幸せな時間。
・その背中に投げかけたかった言葉は、一体何だったんでしょうね。
・「そうたセンパイいたぁ!」君かぁ。執念深いなぁ。
・「もーっ」「彼女いないって言ったのに逢引きですか?」「まあいいですけど」そこで『彼女いたんならちゃんと言ってくれないと』じゃないのは本当にアグレッシブ。『まぁいいですけど』って。メンタルつよつよの民か。
・「わたしそうたセンパイのこと欲しくなっちゃったんで」「ぐずぐずしてたらもらっちゃいますから」「ね 瀬川センパイ」宣戦布告は鮮やかに。『ぐずぐずしてる』のがわかっちゃうあたり、さては野上さん全部聞いてたな?
作者ご本人のあとがきはこちらからどうぞ。
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