月刊コミック乱12月号 感想
『浮世艶草子』は今回絵描きのお話でしたが、いつもながらの風情あるエロスとともに「絵師なんざぁうまいだけのやつなら腐るほどいるんだよ」「色香は脱がせば出てくるものではない」「松尾芭蕉がいう『言い果せて何かある』がなくちゃどんな浮世絵も春画もすぐに飽きられて捨てられるんだ」等々、響く科白がたくさんありました。そう言う意味でも大変良かったです。
『風雲児たち』は安政の大獄前夜における一橋派と紀州派のせめぎ合いが見事に描かれていました。それにしても一橋慶喜が本気を出していたら井伊直弼の失脚もあり得たとは…。あの人はとことんまで実力を出し切らぬ人ですなあ。
という感じで今月はこの3作品がトップ3でした。
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