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ふさ千明のおたネタ日記

漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。

月刊コミック乱12月号 感想

 『陶魂』が毎月読めたら良いなあ、というのは贅沢なんでしょうか。私不勉強なもので佐渡焼き、無名異焼きの存在そのものを知りませんでした。今回まさに目から鱗状態です。金を掘る過程で大量に出る赤土が焼き物の材料になろうとは。「オラ今まで物を壊すことしか知らんかった」「でも今は物を造るのが楽しくてしょうがないんじゃ」が沁みました。いい話でした。

 『浮世艶草子』は今回絵描きのお話でしたが、いつもながらの風情あるエロスとともに「絵師なんざぁうまいだけのやつなら腐るほどいるんだよ」「色香は脱がせば出てくるものではない」「松尾芭蕉がいう『言い果せて何かある』がなくちゃどんな浮世絵も春画もすぐに飽きられて捨てられるんだ」等々、響く科白がたくさんありました。そう言う意味でも大変良かったです。
 
 『風雲児たち』は安政の大獄前夜における一橋派と紀州派のせめぎ合いが見事に描かれていました。それにしても一橋慶喜が本気を出していたら井伊直弼の失脚もあり得たとは…。あの人はとことんまで実力を出し切らぬ人ですなあ。

 という感じで今月はこの3作品がトップ3でした。

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