シグルイ12巻 感想
・敗残者に冷たい社会。これだからこそ、当時の武士は進んで自ら死を選んだのではないか、と感じさせてくれる良い演出。
・そこにはない打鮑を、有るが如く食らう藤木。そこには身体の一部を失った者のみが感じる何かが見えていたのではないかと思います。
・骨子術が出てきましたが、伊良子の過去話と見せかけて、実は…というこの辺の展開のさせ方がお見事でした。
・無明という言葉が大変重かったです。見る者を死に至らしめるほどの闇に満ちた心は、果たしてこの後どこへ向かうのか。
・いくと源之助の間に横たわる過去が暖かければ暖かいほど、今が惨い訳で。この辺の話運びもさすが山口先生。
・死して尚、虎眼先生は猛威を振るいます。今も続く伊良子と藤木の闘いですら、虎眼先生の手のひらの上の出来事なのかもしれない、とすら思います。
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