コミック乱 六月号 感想
まさかの忠吾大活躍。まぁ、私にも見におぼえがあるような無いようなお話だったのでちょっと身につまされました。馴染んだ妓というのは嫁や彼女とはまた違うものでありまして。しがらみが無い分さらけ出せると言うか、飾りが無い分のめり込めると言うか。
そういう縁の相手がやられたらそりゃあ一世一代の活躍も当然至極と言えるでしょう。
まぁ、それだけに切ないラストシーンだった訳ですが。
幕末志士列伝
サトーさん大活躍。そのサトーさんに心中いちいち突っ込んでる聞多と明らかな引き立て役の俊輔が男塾の富樫・虎丸を彷彿とさせます。
このやりとりが約40年後の日英同盟の礎の1つになったのかな、と勝手に考えている私なので、何度も何度も読み返してしまいました。
そして読むたびに思うのが、晋作さんやりすぎ&出来過ぎ。歴史として知ってるからすんなり読めますけど、これフィクションでやられたら「あまりにご都合主義だ」って言われそうな展開ですよね。非常の時には非常の人を用ふべし、とはよく言ったものです。
信長戦記
戦国時代の組織的戦闘が大変分かりやすく描かれておりました。
特に136ページの1コマ目。これを見れば地形の重要性および数の重要性が一目で分かります。そして戦術の駆使がいかに困難であるかということも。
また、137〜141ページの弓兵の曲射から直接射撃への切り替え、そのあとの槍入れと今川軍の冴えが光りまくった今号の展開でしたが、ここから砦の攻防戦闘へと移行して織田軍の活躍も見られるのでしょうか。歴史としては知っていても、こういう切り口で分析したことが無いものですから、今後の展開が大変楽しみです。
剣客商売
人間、どうしてもこれだけはという業があるもんですが、複数の人間の各々の業の深さが巡り巡って出来上がったお話でした。金だったり女だったり絵だったり。
道楽者どもは以て瞑すべし。
浮世艶草子
一茶宗匠パネェ。
いや、ホントに。私はただいま34でして、今でも一晩で5回とか3日連続で3回とか言われたらちょっとどころではなくキツいんですが、それを50過ぎてこなす、しかも自ら望んで挑むとか。どんだけ嫁さんの具合が良かったか知りませんが豪の者にも程があります。
風雲児たち
表紙めくってずっこけたのは久しぶりです。
いきなり十干十二支ネタのお勉強から始まった今月の風雲児たちですが、せっかくなので蛇足な話を付け足させていただきますと。
十干は木・火・土・金・水にそれぞれ兄と弟(要は大と小)がくっついたものです。なので甲はきのえ(木の兄(え))と読みます。昔風に言う五行、今風に言うと風水的な物だとお考えいただけば分かりやすいかと思います。
閑話休題。
水戸藩に降ってきた爆弾はこの後更なる悲劇の引き金になっていく訳ですが…。それを思うと西郷どんの「力の後ろ盾なくして何が出来もんど〜〜〜っ」は、どうしてもどうしても重たく響きます。
あと稀代の喧嘩上手、ミスター伍佰円札岩倉卿はさすがですなあ。やっぱり交渉事にはこういう人が当たらないと、と思わされてしまいました。
以上、今月はこんなところで。
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