コミック乱 七月号 感想
さぁ、始まりました安政の大獄。
昔は「風雲児たちって言う幕末漫画があって、スッゲエ面白いから読んでみ」「今どの編?」「大塩平八郎の乱」「幕末じゃないじゃん」とかいう会話をしてたんですが、これからは「風雲児たちって言う幕末漫画があって、スッゲエ面白いから読んでみ」「今どのへん?」「安政の大獄」「何巻まで出てんの?」「全部で34冊」という会話になるんですな。隔世の感があります。
さて。
九条関白がただならないですねぇ。ほんま、お公家はんはおそろしなぁ。典型的な京都の食えないおっさんですわ。ええ。
にしても。「星巌は詩に上手(死に上手)」のギャグはとっさに思いついた役人のセンスに脱帽します。しかし本人も駄洒落が何十年どころか150年以上残るとは思わなかったでしょうなあ。
大獄開始に伴い、暗澹と言うか陰鬱と言うか、今後は暗く重たい展開になっていく史実を、どう面白く料理してくれるのか、今から来月号が楽しみでなりません。
拓馬の風
このまま諸国漫遊女体の旅になるんでしょうか。操が求婚を拒んだのは、ぶっちゃけた話受けたらこの漫画終わっちゃうからですが、せっかくですからぜひここは「身分違い」以外のネタでいっていただきたいものですね。
ともあれ、おいねさんに幸あれ。
剣客商売
巻中カラーで三冬の入浴シーン!大島先生ありがとうございます。身の火照りを持て余す三冬が何とも艶やかで。
人の良さそうな松軒先生が盗賊を診た縁で盗みを助けたり、挙句盗みを自ら企てるとは、金と言うのは恐ろしい。
大治郎の謀(はかりごと)も冴えていましたし、何より粂太郎、三冬とのトリニティは個人的に往年のガッチャマンを彷彿とさせました。小兵衛もいいですが、大治郎もなかなか味があります。
あきらめず広嘉
相変わらず小ネタが冴え渡っておりました。「支配し苦痛」とか「あべべべべ」とか。そういや元首相の選挙区は長州でしたな。岩国じゃありませんが。
岩国には一度行ったことがありますが、残念ながら錦帯橋を訪れる機会がなく、橋のたもとにごっぽう枝ぶりのいい松が植えてあったかどうかも分かりませんが、もし訪れた際には必ずチェックしてきたいと思います。
にしても橋を流されて「喜べ!!」と叫ぶ広嘉がカッコ良かった。こういう人が指導者の器なんだろうなあ。
信長戦記
米五郎佐、耐えて勝つ。織田の長槍が今川の弓を破るという見事な戦術でしたが、信長の言うとおり「一矢報いる事はできても戦況そのものをくつがえすことは…」な訳です。かくして次回は上総介信長が第三陣を率いて出陣ということで、いよいよ桶狭間の戦いも佳境に入ります。今までのどんな信長漫画とも違うこのお話が見せてくれるリアルな合戦の行方は、結末を知っているはずなのに楽しみでなりません。
PR