コミック乱 九月号 感想
…どうコメントしていいやら。この時代ですから衆道があって当然なんですが、まさか8ページに渡って男同士の濡れ場シーンがあろうとは!高見先生の色気のある線でやられると余計ダメージがでかいというかなんというか。思わず「狂乱ってそういう意味か!」と叫びそうになってしまいました。次回はどうやら女性相手の筆おろしの模様ですが、きっとそれ読んでも今月号のが脳裏をよぎるんだろうなあ。
力が入っていただけに、大変良い出来だっただけに、その分より衝撃的でした。
拓馬の風
定番ネタと言えば定番の男っぽい女性ネタ。ありがちなネタでもちゃんとお話が組み立ててあるので、時代劇的にはある意味正統派と言えるかもしれません。
さて、次回はどんな女性が出てくるのやら…。
信長戦記
熱いぜ信長公。
そして判断はそんなに間違ってなかったのにしてやられてしまった治部大輔。お気の毒。
個人的に騎兵の有効活用ができる将は名将だと思ってますが、今回の「捨て身の追撃」もその範疇に入れていいのではないかと。
あと、私もつい先日雹に打たれましたが、ただ歩いているだけでも結構きつかったので、500年前に甲冑つけて戦場に居たらさぞや大変だったと思います。そこに猛攻を加えられれば総崩れもやむなしかと。
陶魂
今回は有田焼、柿右衛門の赤のお話でした。薪を没収されて家をぶっ壊して最後の挑戦をするシーンでは震えがきました。そして、雪降る夜に出来上がる赤。このシリーズ、乱に載った分しか読めてませんが、読めば読むほど、日本がどうしようもなく職人の国だということが身にしみます。
私はとてもこんな風には生きられませんが、こんな風に生きた人を尊敬し、また語り継ぎたいと思います。
剣客商売
毎度お馴染みお家騒動。にしても毒殺とは。この時代、家を継げると継げないとでは天と地ほども差がありますから思い詰める気持ちがわからんではないですが、結局お家お取り潰しとなれば元も子も無いわけで。まっこと陰謀と言うのは業が深い。
我が家も愚弟が1人おりますが、世が世ならヤツと家督争いしていたとか思うとぞっとしますね。多分そうなったら「俺は家にしがみつかんでも何とかなる」とか言って飛び出してしまうと思います。実際問題何ともならなかったとは思いますが。
風雲児たち幕末編
安政の大獄が着々と進む中で、先輩後輩角突き合わせて花のお江戸でケンケンガクガク。ゆきっつあんも蔵六さんも一癖ある御仁ですから合う合わないはそれぞれあるでしょうけど、これだけ双方クセが強烈だと間に入れる人居なかったでしょうねぇ。洪庵先生くらいでしょうか。
にしても、条約調印4ヶ月で横浜の大変貌。このころはまだ貿易と言ってもそれほど西洋列強が欲しがる物はなかったはずですが、それでもこれだけの事がなされてしまうとは、あちらにそれだけの国力があったということで、この差を埋めるために日本は必死に追走することを余儀なくされるわけです。しかし、それを可能にしたご先祖様たちの強烈なエネルギーは、いやはやとてつもないですね。普通なら諦めるかヤケになるかだと思うんですが。そういう流れを受け継いでいることを自覚せにゃあなぁ、と思う34の夏でした。
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