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ふさ千明のおたネタ日記

漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。

風雲児たち第16巻 感想

・プチャーチンと川路さんの友情に乾杯。そして安政の五カ国条約で唯一好意的な内容を記してくれたロシアと半世紀後に干戈を交える事になろうとは。
・井伊大老は功罪両面あるでしょうけれども、川路さんを失脚させた事は大いなる「罪」でしょうな。
・コレラ騒動での魚介類禁止令。この辺も「何もしない訳にいかないから」的なものを感じますね。
・佐久間先生は常に正しい。しかし正しい意見が正しく行われるとは限らないのがこの世の習い。
・密勅事件は「渦中に身を置いて全体を見通す事の難しさ」を改めて思い知らされます。後からなら何とでも言えてしまうけれども、当時の人は皆良かれと思って全力を尽くしていた…。
・岩倉卿はいつもながら恐ろしいお人。「言ってる事は正しいのに採用されない悲哀」と言う点では象山先生と双璧かと。
・九条関白の動きを見ていると、往年の党人派政治家を連想させられます。
・長野主膳、暗躍。この人もまた「時代の流れに乗って世に出た人」であり「与えられた役割が違えばもっと真っ当な人生を全うできたはずの人」ではないかと。
・梁川星巌しに上手。ホントにうまい事を言うと歴史に残るという事。
・「剣心一にょ♪」こういう遊びがあるからみなもと漫画は油断できない。ここは当然真田アサミボイスで脳内再生。
・吉田東洋と武市半平太。交わらない線と線。うまく噛み合えば薩長の後塵を拝する事も無かったかも知れないでしょうにね。
・大獄、本格開始。教科書で読んだ時とは違い、今では井伊大老側にも同情の余地を感じます。私の職業柄かもしれませんが。
・福沢&村田漫才。強烈な個性と個性、才能と才能。この2人は変に強調させようとしないほうが良かったんでしょうね。たぶんどちらの良さも矯められてしまう。
・関白打擲。この時代が孝明帝の御代でなければまた歴史も違ったのだという事を痛感させるエピソードでした。
・九条関白の失脚と再登場のエピソードでは、セリフ回しその他の面でみなもと先生が京都人であった事が特に効いているように思われます。
・間部詮勝の弁明はもちろん井伊大老の意を受けてのものでしょうから、嘘と言い訳に終始したその内容は大老の器の小ささとビジョンの無さを歴史に残すものとなってしまいました。

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