コミック乱十一月号 感想
仲蔵狂乱
怖かったよう。とっても怖かったよう。「次」「次」「次!」って事務的なのがとっても恐ろしかったです。ええ。痔確定だよなぁ、とか色々考えちゃいました。
高見先生の男色シーンはリアリズムと迫力を併せ持っているので好きな人にはたまらないんでしょうけども、そのケがないので私には怖いだけでした。ホラー読んでるような感覚でした。
信長戦記
そう言や義龍死んでから信長の美濃攻略まで7年がかりなんですよね。子供の頃に読んだ太閤記の影響か、龍興の代になったらすぐに滅んじゃったイメージがあったんですが。墨俣一夜城も半兵衛出蘆もやらない美濃攻略戦のリアリズム、陣取りの駆け引き、いやぁ引き込まれますねぇ。
それにしても侵攻戦は難しい。後方の安全確保が特に。
想い侘びお初
お市三姉妹の次女が主人公でした。一番地味な人って言うと怒られちゃうんでしょうけども。ああ、でも作中にも出てきましたねこのネタ。「お市様の娘が嫁いだのは秀吉と秀忠と—あと誰だっけ?」って。すいません。京極までは出てくるんですが下の名前が出てきません。
にしても。女性の登場率が低くならざるを得ない乱の漫画の中で、珍しく女性が多かったですね今回。
お市の方、淀殿、お江与の方、そしてお初と四者四様の生き様が描かれていましたが、どれが一番マシかというと、これはもう本人次第ですよね。個人的にはお江与の方かなあと思うんですが。歴代御台所唯一の将軍生母で娘が中宮かつ天皇の母と言う外形的なものですべてを計る事はできませんが、一番の子だくさんで安定した後半生というところもポイント高いかな、と。
ちなみに。我が家も京極はんところと同様に子が無く、しかもこのまま無い状態で生涯を終えそうですが、まぁ結婚できたからいいかな、と思ってます。
剣客商売
味の有る婆さんのお話でした。色々とつらい事があったのに、良い年輪の重ね方をしてそれを乗り越えて生きている。文字にしてしまえばそれだけですが、滅多にできる事ではないと思います。剣客商売シリーズはこういう味のある人物が多く登場するのですが、これが大島先生の筆力でさらに良いものに仕上がっていると思います。
そして。小兵衛先生お怒りモードでした。むしろ小兵衛無双。まぁ、当然ですが。不祥事の揉み消しは今も昔もあることですが、力技で事を収めようとすればするほど事が大きくなって手におえなくなるという図式は今も昔も変わらないですなぁ。以て瞑すべし。
風雲児たち
上手くまとまらなかったので羅列形式で。
・人相ひきわけに笑ったり笑えなかったり。
・「おまはんには頼まんーっ」そら西郷ドンも怒るわな。
・あれ?平野国臣初登場?
・惜しいなぁと思うのは、ここまで月照さんのエピソード紹介というか、なぜ長野主膳がここまでこだわったのかとか、西郷ドンとのつながりとか(殉死を止めた話とか)、その人となりを表す描写があまり無かったことですね。それを描いていたら年内にここまで来られなかったでしょうけども。
・寅次郎先生の草莽崛起が始まりました。調べてみましたらクーボール砲ってのは取り扱いの割合簡単な速射砲のようですね。暗殺向きって言っていいのかどうかは分かりませんが。
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