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 あっというまに全巻を買い揃え、読み終えてしまいました。全部読んでみて、その内容や展開を堪能させていただきましたが、その一方で昔自分が書こうと目指して書けなかった理由をまざまざと突きつけられた想いです。

 支倉先生は16巻のあとがきでこうおっしゃっておられます(以下引用)。

「資料を読む際にも、ファンタジー小説を書く人向けに出されている本は決して読まず、ほぼ学術書に絞りました。中世経済史も入門と書かれたものは読まず、理解できないのを承知で専門書ばかりにしました。神様についての話も、世界の神様事典みたいなものは読まず、『聖書』と『金枝篇』に絞りました。難しい本読んでるんだぜ、なんて見栄の部分もありましたが、私は自分に才能があるとは思っていなかったので、才能がある人たちと同じ本を読んで、その才能のある人よりも面白い小説がかけるとは思わなかったのが一番の理由です。」(以上引用終わり)

 何に敗北感を感じたかと言って、この部分ほど強烈なものはありませんでした。
 そうですよねぇ。才能云々はさておいて、後発の人間が面白いものを書こうとするなら、こういう発想と覚悟、そして努力は確実に必要ですよね。発想はともかく、私自身の中の覚悟と努力の不足に関しては恥じ入るばかりです。

 その昔三国志と西遊記を足して2で割った話を、シルクロードを舞台に書こうとしたことがございます。当時、某大学の中国文学科(当時の名前です。今は違う名前の学科になっております)に在籍していたので、大学の研究室の書庫から資料を引っ張り出しては必要なところを転記したり当時の地図をコピーしたりして色々自分なりには資料を収集したつもりでしたが、せっかく手の届くところに会った専門書籍をちゃんと読み込んだことはありませんでしたし、身近にいた大学の教授助教授講師の方々にも教えを請うことはしませんでした。今思えば浅はかな話です。ちゃんと創作活動というものに向き合っていなかったと言わざるを得ません。

 そもそもとして、当時の私がそこまでしたとしても、本作のホロに匹敵するどころか、小説のヒロインとしてしっかりキャラ立ちのする女性キャラがちゃんと書けたかどうかも疑問が残るところですが、勝負はそれ以前についていたのだと思うと、納得するしかありません。


 そんなわけで、楽しめた以上に勉強になりました。

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 蛇足。
・久々に地元の本屋でまとめ買いを経験しました。古本屋で7冊(1~4と7~9)購入し、アマゾンで間の2冊を取り寄せ、9巻を読み終える前に10~17巻を新刊で買いました。古本屋にも後半の何冊かは置いていたんですが、値引きが100~150円しかしてなかったので、「ならば作者の懐に入るほうで買うか」となった次第です。買った時の独特の達成感を何年ぶりかで味わいました。
・思い返すとつくづく資料というものを甘く考えていたわけですが、一応資料がなくてもなんとかなるはずの(この認識が既に甘いのでしょうけれども)学園ものも途中で挫折したものばかりですし、曲がりなりにも一応オリジナルでちゃんと書き上げたお話は「Passing Days~東京球場幻話~」とか「佐藤幸彦引退記念紅白戦架空観戦記」とか、野球ものばっかりなんですよねぇ…。しかしこれだってマリーンズ二次創作と言えなくもないし…。そうなると純粋なオリジナルはポルノのみという悲しい結果に。
・どうでもいい話ですが、私が書こうとしていたシルクロードものは、主人公が茶商人で亡国の姫を故郷に連れて帰るという、今書き上げたら「どう見ても狼と香辛料のパクリ」と言われることは請け合いな内容(になる予定)でした。私の場合下敷きにしたのが三国志なので出てくるのは男性キャラばっかりですけど。エピソードも三国志からパクってきたのばっかりですけど。
・支倉先生はショーペンハウアーが座右の書らしいのですが、私は一応孟子を学びまして。性善説というもっともらしい表現よりも「人間ってのは本能的に良いことをしようとするもんだ。だから悪人は人間じゃねぇ!」とぶっちゃけた訳をしたくなる熱い思想は今でも大好きです。
・ホロとロレンスの関係性が我が家とかぶるシーンが多くて、思わずロレンスを応援してしまうこともしばしばでした。まぁ、うちの妻は狼ではなく猫ですが。そういう意味で一番刺さったのは「狼と桃のはちみつ漬け」のお話ですね。私も桃のはちみつ漬けじゃありませんが、妻が食べたいと言ったものに関してはロレンス並のことはしてしまいます。
・桃のはちみつ漬けと言えば、結局それを食べるシーンは描かれなかったんですよねぇ。この辺は全編通して貫かれている「秘すればこそ花」という支倉先生流のスタイルなのでしょう。でも私はホロが桃のはちみつ漬けを食べてご満悦なところとそれを眺めて幸せに浸るロレンスが読みたかったです。
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