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漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。
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※標題のお話はこちらからお読みいただけます。


・釣り堀、なんで釣り堀?と思いましたけども「男ふたり向かい合って座るの気まずいし」「なんもしないで話だけするの手持ち無沙汰になるだろ」と言われると納得です。しかしそう考えるとやはりお酒って便利なツールなんですなぁ。
・「まずは前回あまりに大人げなかった」「‥‥申し訳ない」謝罪と感謝は人生の二大要素。
・「岡崎くん」「篠崎です」わはははは。○崎シリーズ、それがあったか!という思いです。個人的には岡崎と聞くと故・岡崎律子さんが思い出されます。
・「君はお酒飲めないのにさわの相手してるんだって?」ええ、3年ほどは手も出さずに粛々と。
・「さわは貧乏くじじゃないだろ 大当たりといえ」「言葉の綾です 最後まで聞いてください」大当たりになるまでが大変だったんです。大当たりにしたのも青年だったんです。
・どうしようもなく好きになって、それを自覚してからが大変だったなぁ青年。恋に狂った君の姿、応援せずにはいられなかったよ。
・「君さては要領がいいって言われるな?」「まあ‥‥それなりに‥‥」飲み込みが早いと教える側が楽しくなっちゃうので周りが教えたがりになるタイプ。それも面倒で仏頂面になっちゃったかな?
・「でもさわさんの前だと全然だめなんです」「お付き合いを始めるまでも始めてからも」「俺はさわさんに情けないとこばっかり見せてて」「なのにさわさんはこんな俺がいいって言ってくれるし」「なら俺はそんな人を手放さないようにがんばるだけだなって」「今はそう思っています」青年は欠点が多い人物ではありますけれども、惚れた相手に誠意をもって向き合うことができるという1点のみでも十分評価に値すると思っております。
・「‥‥ここ何年かでさわはどんどん綺麗になった」「その理由が君に会ってわかったよ」「ぜんぶ君のおかげだった」おお、美しい程の見事な敗北宣言。
・「だって君の隣にいるときのさわは」「家族の僕ですら見たことないくらい幸せそうな顔をしてるから」そういう相手に出会えて、そしてその隣を確保出来て。それは本来喜ぶべきこと、祝うべきことなんですけどもね。ま、人と人なんでそう単純にはいかんもんです。
・「いつからかな」「さわの服の趣味が変わってきたんだろ」「言われてみれば‥‥」「出会ったころはもっとシンプルなカットソーとか着てたような」それはそれで素朴な良さがありましたけどね。
・しかし、この反応は話題合わせなのか本当に言われるまで気づかなかったのか。どうも後者っぽいなぁ。だとすると長い付き合いなのに今の今までそこに気づかなかった青年よ。ずーっと自分の片思いだと思い込んでて、なんだったら今でも「先に好きになったのは俺で俺ばっかり好きで、長く苦しい片思いの末にやっと振り向かせることができた」くらいに思ってるんでしょうな。読者はぜんぶ見てきてますのでね、そうではないとわかってますけども。軍師瞳子先輩の暗躍とか。
・逆に短い接触時間でも服の趣味の変化とその因果を察するのは直生くんなかなかだな。
・兄だったり父だったり。家族には「できないことがこの世にはたくさんある」んですよね。ええ。私もある方から負託を受けた身ですのでよくわかります。
・わかっててもいざとなると受け入れられないのは仕方のないことです。人間そんなに便利じゃないです。
・「なあ君が一匹釣るごとに」「あとで同じ数だけグーパンチしていいか」顔以外でお願いします。
・「あーあ」「やっぱりシスコンとか重いのかなあ」重い軽いで論ずるのがそもそも‥‥。兄弟姉妹に愛情もって接することにはなんら問題はないことです。大事なのは何のための愛情なのかを見誤らないことではないかと。
・率直な感想として。直生くんの中に妹が青年と一緒にいても幸せになれない、不幸になるばかりだという確証があるのであれば反対するのも愛情でしょう。しかしそうではないのに、今まで注いだ愛情が自分以外の存在によって代替されることが許せないということであれば、まぁ、馬に蹴られて然るべきかな、と。
・「小さいさわさんかわいかったですか」「愚問だな」ええ、これ愚問なんです。しかし、ふと思ったんですよ。訊くまでもないことをなぜ話題にしたのかな、と。
・「そういう僕もさ さすがに過干渉かもって思うこともあって」「さわが上京するのをきっかけに」「少し身を引こうと思ってたんだ」「でも」
・「こっちでもうまくやってるよ大丈夫だよ」「っていうさわの言葉を信じてしばらく会わずにいるあいだに」「さわは逃げるため忘れるためお酒を覚えちゃって」「僕がそのことをどれだけ後悔したか」身を切られるような思い、いやそれより辛い後悔をしたでしょう。しかし、それをさせずにずっと手元に置いておくほうが良かったかというと、それもまたちがうと思うのです。お酒に逃げなくてはならなかったことはとてもとても悲しいことかも知れませんが、籠から飛び立った鳥は自分で餌を取り生きのびる術を身につけなければいけないのです。もし悔いることがあるなら、独りで餌を取り生きていく訓練が足らなかったことかと。
・「それで僕はもう嫌われたっていいから」「なるべくさわから目を離さないようにしようと思ってたんだけど」無理やり連れ戻さなかっただけ偉いと思いますよ。
・「結局縁切るとか言われちゃってるし やっぱりさわは僕のこと‥‥」つらい二者択一をさせた自覚がないんだなぁ。
・「え?」「さわさんお兄さんのこと大好きですよ」「は???」「だって俺にお兄さんの話いろいろ聞かせてくれたし」バレンタインとかホワイトデーとかハロウィンとか父の日とか。季節の行事ではしばしば名前が挙がりましたな。出汁にしていた部分が無きにしも非ずですが。
・「俺はそのたびにこれまでのさわさんを独り占めしてきたお兄さんに嫉妬してました」だろうなぁ、とは思って読んでました。
・「俺はまださわさんと出会ってからの時間より」「出会う前の時間のほうが長くて」「その時間だけはどうやっても手に入らないから」「お兄さんのことうらやましいなって思います」過去は変えられないからね。でもまだって部分には確かな決意が見える。
・「だけど」「この先はそれを越えて余りある時間を」「さわさんと過ごしていきたい」「さわさんのことくださいとはまだ言いません」「でも今はあの人の一番近くに俺がいることを許してほしいです」いい顔してるよ。今までで一番いい顔してる。気負うでもなく装うでもなくごく自然に愛しさを言葉にして、その言葉の真なることを何よりも強く証明する顔だ。
・さわちゃん先輩が青年のどこに惚れたか。顔?声?優しいところ?と色々候補の想定はありましたが「背中」でした。安心できる背中は何にも代えがたいものです。もしかしたらその役割は実家にいたころお兄さんが独占してきたかも知れないな、などと考えたりもします。
・「ああ」「この人になら寄りかかってもいいのかもって」「思わせてくれたところが最初かな」良かったな青年。あの日々が今こうして生きているぞ。なにひとつ無駄じゃなかったぞ。
・「そうたくんはきっと」「私とはまたちがう意味で誰かに寄りかかるのが上手くない人なの」ホントによく見てるし、よく分かってる。青年がそうでもないので余計感服しますね。ええ。
・さわちゃん先輩は幼少期から寄りかかれるのが当たり前で探し方も寄りかかり方も分からなかったたから、青年は寄りかかる必要性を感じないまま要領よく過ごしてきたから。それぞれ理由は違いますが、違う2人のよく似たところ。
・「でもそんなひとが」「少しずつ寄りかかったり寄りかかられたりしてくれるのがうれしい」「たのしいこともつらいことも」「あのひととならわけあっていけるってそう思うから」「私この先もそうたくんと過ごしていきたい」ここを読むたびに、これまでの様々なシーンが浮かんできて手が止まります。ふたりで分かち合った時間の流れ、喜怒哀楽のすべてが宝物なんですねぇ。こういう地道に積み上げる展開が好きで好きでたまらなくて。だから心底この作品に出会えて読み続けてきて良かったなって。これからも長くこの物語を追い続けていきたいなって。読み返すたびにそんな思いが湧きあがります。
・「私をあのひとの一番近くにいさせてください」「ふたりして同じこと言うんだもんな」ああ、これは直生くんたまらないだろうなぁ。何をどうやっても対抗手段がないことを見せつけられたのだから。
・「お試し期間だ!」負けを悟ってなお悪あがきする直生くん。ま、洒落で済む範囲でな。
・「仮採用として一時的に君を許してやる」「さわを泣かせたり悲しませたりしたら」「一発アウトだからそのつもりで」「‥‥もちろんです」仮採用のまま結婚と出産までいきそう。
・「それと‥‥」「さわのかわいいとこ写真とか動画とか密輸してくれないか」「週七でいいから」「毎日じゃないですか」これが連絡先交換の口実だとしたら大したもんですが、たぶん違うんだろうなぁ。
・「ウィンの二重取りやめて」珈琲が鼻に入ってしまいました。使いたくなる日本語ですねウィンの二重取り。
・ぎゃんぎゃん言うなら釣り堀じゃなくてカラオケボックスとかにしろよ、と後ろのおっちゃん思ってそう。
・去り際の謝辞が実に爽やかで。直生くん、今からでも妹と同じくらい愛せる相手を探してみないかって思ってしまいますね。
・今回のお話はこれまで大切にしてきた人からこれから大切にしていく人への引継ぎ式だったと思います。我が身にも覚えのあることです。


 作者ご本人のあとがきはこちらからどうぞ。







 最後の「男同士のひみつ」という言葉に亡き岳父とのやりとりを思い出しました。感想でもなんでもないので以下につらつらと書かせていただきます。

 亡き岳父は私と嫁さんが付き合うようになったころには既に体調を崩しており。結婚前の挨拶も無理に無理を重ねて会合場所まで足を運ばねばならないような状態でした。
 そんな岳父も嫁さんが持病で生死の境を彷徨って入院した時には遥々関東から京都までやって来てくれました。
「これが最後かも知んないからな」
 嫁さんに負けず劣らず死相の浮かんだ顔で言われると到底冗談には聞こえなかったものの。顔をひきつらせた私に「どっちがですかって聞いてよ」といたずらっぽい笑顔を見せていました。
 その後、一緒に来ていた岳母が買い物に出かけ、我が自宅に私と岳父の2人だけとなった時。共通する趣味の話などでも振ろうかと思った矢先。
「千明君(実際は勿論本名)、笑わないで聞いてくれるか」
「はい。どうぞ」
「あいつは嫁に行くと思ってなかったから、夫婦の心得みたいなものを教えてやれなかったんだ。これは俺の不行届と言っていい。だから」
 急にその場で土下座をし始めて、こう仰ったのです。
「仏の顔も三度までというけども、この先本当に許せないことがあっても一度だけ俺に免じて許してやってほしい」
「いや、お義父さんお手を上げてください」
 嫁さんから義父のプライドの高さについては何度も聞いていたので、この時は正直驚きという言葉では足らない程の強い衝撃を受けました。
「俺は親としてあいつに何もしてやれなかった。せめて、このくらいは遺させてほしい」
「そんなことされなくても」
「頼む。わかったと言ってくれ。でないと俺は死んでも死にきれない」
「わかりましたお義父さん。この先何があっても、それがたとえどんなひどい裏切りであっても。お義父さんの今のお言葉で許します」
「‥‥ありがとう千明君。これで俺はいつ死んでも安心だ」
 というこの話は嫁さんには当然伏せています。男同士のひみつだからです。
 岳父の命日に墓参りする際には毎年「まだ使っていません」と内心ひそかに報告するのが習わしとなっています。多分、今後も使うことはないでしょう。
 なのでいつか泉下で再会した時には「お義父さんの取り越し苦労でしたよ」と笑って報告するつもりでおります。

 以上、懐かしくも話す相手も書く場所もなかなか見つからなかった思い出話でした。

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