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 この日もよく晴れていた。雨と言う事前情報は完全に外れた。
 適宜のところで妻を起こして朝食に向かう。ここの朝食バイキングは品数が多い方ではないが、おさえるべきところはきっちりおさえられていて好感が持てる。今朝の一押しはできたて豆腐。

 焼き魚、納豆、生卵、海苔、味噌汁といった定番物もちゃんとおさえたところ、朝から茶碗三杯の御飯を食べてしまう。
 妻はパン食で野菜メインのチョイス。普段ヨーグルトだけとかいう朝食の人間なのだが、旅先ではなぜかしっかり朝食が食べられる。いっそ一ヶ月くらい旅行したら夫婦揃ってだいぶ健康になるんではないかと思ったりする。


 この日の予定は特に決めていなかった。いなかったので、朝食中にどこに行こうかという話をする。基本的に指宿市は薩摩半島の南端なので、行き先はある程度限定される。同じ薩摩半島の枕崎、知覧、開聞岳、池田湖あたりか、それとも鹿児島市内まで出るか。桜島も行動可能圏内。

 枕崎まで列車で行けば指宿枕崎線は全線制覇になる上、JR最南端駅である西大山駅にも行ける。これはかなり魅力的だったが、これで嬉しいのは自分だけなので要検討。もう1つ問題があって、枕崎行きの列車は本数が大変少なく、朝食を食べている時点では、11時39分までない。帰りも枕崎に着いて12分後に発車する列車に乗り直して戻ってくるか、それとも14時36分発のに乗って戻ってくるか。どっちにしてもちょっと妻には勧めづらい。

 知覧は先の大戦で特攻隊の基地として有名になったところである。特攻観音などもあり、歴史オタ夫婦としては脚を向ける気満々になる。ただし、行くとなるとバスしかない。タクシーだと必要予算の桁が1つ増えてしまう。
 昨日買った時刻表で確認すると、指宿からの便があるにはあるがやはり本数は少なく、うまく日程が組めない。もしかして載っていないバスがあるかもしれないと駅まで行ってみる事にした。
 そんな感じで話がまとまり、宿に荷物を置いて身軽な姿で出発。タクシーで駅まで出て観光案内所で聞いてみると、タッチの差で知覧行きのバスは出てしまっていたそうで。
「じゃあ鹿児島市内まで行くか」という話になった。
 
 市内にも行きたいところは無数にあるので、とりあえず鹿児島中央駅についてから予定を組む事にして、列車に乗り込む。この路線何回も何回も乗っているのに、車窓から眼が離せない。そのくらい晴れた空の下に広がる錦江湾は素晴らしい。

 喜入駅付近で日本の生命線の1つ巨大石油コンビナートが見えてくる。いつもだとこの辺で大体眠くなったりするので記憶にない。ここは別に観光地ではないし、観光化するべきものでもないとは思うのだが、物見高い私のような人間にとっては一度じっくり見学してみたい施設の1つ。

 列車はそのまま遅れなく鹿児島中央駅に到着。どこへ行くにしても便利なのでまずは市電市バス共通の1日乗車券を買おうとしたが、駅周辺には売り場が見つからない。仕方ないので市電に乗って天文館へ向かう。車内で一日乗車券が買えたので結果オーライ。

 天文館は鹿児島一番の繁華街で、別にプラネタリウムではない。結構広いので、まずは一通り歩き回る。そしておおむねの店並びなどを理解した後で、アニメイトを探す。

 わざわざ鹿児島まで来て、とは考えないのが、欲しいもののあるときのオタの思考回路。今回、妻はもやしもんのガチャガチャやグッズを目当てに、私はもう10年以上買い続けているソードワールドリプレイシリーズの最新刊を探して。

 携帯で検索して住所を割り出し、あとは長年養ったオタの勘で行ってみる。ちょっとうろつくと准久藤(ホントにこれで変換されやがった)もといジュンク堂が見つかる。

 これは近いに違いないと付近を探索すると、車道を渡って少し行ったところに発見。階段を上がって中へ。

 探していた「ソードワールドリプレイ 猫の手冒険隊シリーズ」の3巻を入手。その上意図していなかった「かってに改蔵」24巻を発見。妻はもやしもんオリゼーのノート&シールと絶望先生の名刺入れとクリアファイルを発見。




 結構な収穫を得てほくほくと店を出る。しかし京都だとみごと完売していた絶望先生グッズがまだ残っていたとは。薩摩の人たちにはあまり受けない作風なのかも知れない。
 
 というわけで。
 アニメイトの袋を抱えた状態で次は昼食をと言う話をしていたのだが、どうにも妻が肉類にも魚類にも食指が動かないようだったので、昼食は延期してどこかでコーヒーだけ飲むことにした。この時、事前の下調べも何もせずただ単に近いからという理由で入った店が大当たりだった。

 うまいコーヒーを飲みながら次の目的地の選定を行う。城山公園&展望台、照国神社、かごしま水族館&ドルフィンポートと候補はいくつもあったが、私の強い要望により仙巌園&尚古集成館へ向かう事にした。

 仙巌園は薩摩藩主が構えた別邸を今に伝える庭園。尚古集成館はその隣にある薩摩藩の藩営工場跡。

 私の思い入れは単に歴史ヲタだからという以上に、長年読んできた「風雲児たち」(みなもと太郎著 リイド社)の影響もある。


 天文館のバス停からカゴシマシティビューバスで40分ほど。このバスは仙巌園まで行く途中、ザビエル公園前とか城山とか西郷洞窟前とか鹿児島の観光名所を巡ってくれるので、パックツアーで言うところの車窓観光ができて結構お得。しかも一日乗車券が使えるので、既にこれを持っている我々としてはどこまでも気兼ねなしで乗れる。
 
 城山は降りて市内一望したくなったが、バス停に並んでいる人の数を見て断念。そのまま仙巌園まで乗っていった。

 バスを降りて中へ入る。入園料は庭園コースで1,000円。案内と抹茶・菓子付きの御殿コースだと1,500円。案内が付くと自由に動けないという理由で庭園コースを選択。

 入ってすぐ鉄製150ポンド砲にまず釘付けになる私。これが江川太郎左衛門英竜(前出「風雲児たち」参照)が作りたいと念じ続けた鋼鉄砲か、と。その奥にはこの大砲を作るために作られたとおぼしき反射炉(製鉄用溶鉱炉)が。江川さんが心血そそいでできた直後に大地震で崩れてしまった反射炉か、と。これは江川さんが作ったものとは違うが、それでもやはり見られたことでテンションが上がる。

 そのまま右に行くと土産物屋があって即捕まる我々。焼酎とかかるかんとかに惹かれることしきりだったが、私が先に冷静になり「帰りにしよう。帰りに」と説得。

 帰りにすることにして、左手の坂を上がっていくと、今度は食べ物屋が。鹿児島名物の両棒と書いて「ぢゃんぼ」と読む、みたらしだんごのようなものを売っている。中でも食べられるようで、しょうゆのいい香りに誘われる。
 これは食べていくかと思って中に入る。両棒(正確には両棒餅)は二本の串が刺さったみたらし団子で、しょうゆ味とみそ味がある。両方行こうということでセットで頼む。
 昼食がまだだからというのを差し引いても十分うまかった。 
 
 満足して店を出ると、隣が陶芸館。土産物屋なのだが、伝統工芸品を販売しているので、見る価値十分と判断して中へ。茶碗とか湯のみとか香炉とか皿とか、安いのは1,000円切るものから高いのは3桁上のものまで。高いものも「これなら納得」とか思わされる出来で、見るというより鑑賞モードになる。

 ここでも「買うならあと買うならあと」の呪文で退出成功。しかし出た先にあったのも切子館で薩摩切子他の伝統工芸品を扱っていた。もう逃れようもなく中へ入ると、五月人形セットを巨大にしたような本格鎧兜が販売されていて驚く。販売カテゴリーだと「その他オリジナルグッズ」らしいが、オリジナルすぎる。

 まだ一個も名所にたどり着いていないうちからこんな状態でいいのかと夫婦揃って反省をしようとしたが、出た先に「猫屋 猫神神社」という案内看板を見て突撃開始。

仙巌園猫神神社案内板

 猫屋は猫神神社にちなんだ猫グッズ屋。置物とか掛け軸とか香炉とか招き猫とかメモ帳とかカレンダーとかその他にも多数。

 で、その猫神神社とは何ぞやと気になって仕方なかったので、そそくさと店を出て神社へ向かう。石でできた鳥居を見つけ、中へ入ると手水舎もあり、ここで作法どおり身を清めてから参拝。

 参拝後、ここの由来書きを見つけたので読んでみると、島津家17代義弘が唐入りで朝鮮半島へ出兵した際に7匹の猫を連れて行き、瞳孔の開き具合で時刻を知る事ができたことに由来しているそうな。ちなみにその猫のうち5匹は戦死し、2匹が無事帰国できたため、帰国できた2匹をここに祀っているとのこと。

 しかし、猫神様といえば、私の中では神谷浩史である。ぱにぽに自体は見たことがないのだが、絶望放送とかその辺のおかげですっかりそれで根付いてしまった。そんなわけで脳内では猫が戦場で時間を問われて「今、子の刻ですにゃ」とか神谷ボイスで受け答えする状況がアニメ絵で展開する。

 もっと長居すればコントの1本も完成しそうだったが、他にも見るべきものが多いので、惜しいなぁとか思いつつその場をあとにする。

 仙巌園観光のメインであるはずの望嶽楼とか磯御殿とかはあっさり通過して、昼食タイムにする。土産物屋の二階にあるレストラン潮香亭で妻は黒豚カツの入ったミックスフライ定食、私は鶏飯具という郷土料理の呉竹定食。

 妻が揚げ物で私があっさりしたものという普段と逆の組み合わせ。しかし案の定途中で妻がギブアップし、私が残りを引き受ける。大変味が良く、満悦して店を出て、向かう先は入り口付近にあった土産屋。こうやって書くと観光地に行ってもろくすっぽ観光せずに買い物のことばっかり考えているダメ観光客のようだが、今回に関しては全くもっとそのとおりだったような気がする。

 ともあれ妻は酒好きの友人への土産にする焼酎を選定し、私は職場土産と自分土産にするかるかんを購入する。その際、近くに置いてあった「江戸の紅茶」を見つけて即購入。これは幕末期に欧州へ輸出されていたのを復元したものだそうで、迷わずワンセット購入したが、あとで「安かったんだしかさばらないんだからもっと買えばよかった」と後悔。きっと土産で配ればかるかんより喜ばれたのではなかろうか。

 買い物終わって、今度は尚古集成館へ。

 ここは島津家が、というか薩摩藩が成し遂げた近代化への道筋をたどれる貴重な場所。近代化前史としての島津家の歴史とか、近代化の資金源になった密貿易の構造とかも展示しているのが好感度高い。
 ここの運営は島津家が作った島津興業なので、密貿易の展示などは言うなれば先祖の悪行を堂々と公表しているようなもの。しかし展示の流れ上避けて通れない部分であるからという理由でやっていると思われる。この辺は大変評価できる。

 それを過ぎると、薩摩藩近代化への努力の道程展示になり、薩摩藩が輸入したり自力で作り上げたりした工作機械の展示になる。幕末期に輸入した機械が戦時中まで現役だったりするという事実に驚く。
 というかちょっと手入れすれば今でも十分使えるんではないかと思わされる。
 この辺メモを取っていなかったので詳しい描写ができないのが残念だが、あれは工芸品としても一見の価値があると思われるので、これをお読みの方、機会があればぜひ見ていただきたい。

 ムービーコーナーは時間の関係でスルーして、ミュージアムショップにたどり着く。ここに来るまでにたくさんの土産物屋を回ってしまったためにすっかりお馴染みになってしまった切子、焼き物、錫器などのほかにも、こういうところでよくある収蔵品をモチーフにしたグッズに加えて九州に関する書籍が多数置いてあったのが良かった。

 ここまで色々買い込んでいたので財布の紐を締めてかかっていたのだが「九州遺産」という本にノックアウトされ、購入決定してしまう(長くなるので内容については割愛)。事のついでと鉄道の旅手帖も購入。着々と本を増やす我々、というか私。
 
 ついで別館へ向かう。ここでは次の大河ドラマを意識してか徳川と島津氏展というのをやっていた。江戸時代を通じて徳川将軍家から島津家にもたらされた文物やその逆のものなどが展示されており、こじんまりとはしていたが十分楽しめた。

 見終わってバスに乗り、鹿児島中央駅に戻り、駅ビルの地下街で一息入れてから列車に乗って指宿に戻る。指宿駅からはタクシーで宿へ。足湯がクリスマス仕様になってライトアップされていたのに驚いていたらタクシーの運ちゃんに「あれがよく足湯ってわかりましたね」とこっちが驚かれた。「何度も来てますもんで」と答えたら喜ばれた。

 宿について、今日は砂蒸しなしで入浴のみすませてから夕食。昨日が豚しゃぶだったので今日のメインは牛のステーキ。相変わらずテーブルに乗り切らないような量が並べられ、ゆっくり時間をかけて楽しんだ。

 明日の長距離移動と朝風呂に備えてこの日も早寝をする。

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今さらですが非公開に変更
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読書、創作活動(文章のみ)、野球観戦、旅行、食べ歩き
自己紹介:
四十路オタです。そんな年齢なので言う事やる事古くさくてすいません。

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