後藤沙緒里のいろはにほへと第119回「気合い!!」感想 いろはにほへと 2010年12月28日 ・久々に体育会系なタイトル。・「2010年ラストの配信なのだそうです」「早いですねぇ」「今年も終わってしまいますか」「みなさんやり残したことはないですか?」たくさん宿題を残したまま2011年に突入いたします。・「今週は、あいつなんです」「先月へこんだので、今月頑張ろうと思います」頑張れー。・「ふところ拡大計画2010スペシャル!」「現在19ポイント」「あと4ポイント、合計23ポイントでご褒美がもらえるそうなんです」ちょっと厳しいくらい残しての最終回。王道な展開ですな。・「今回はスペシャルということで」「リスナーさんの小さな不満を1問1答形式で」スペシャルだからポイントが倍に!とかではないんですね。・「皆さんがひろーいふところで聞いていて下さい」さおりんに対して閉ざすふところはありません。・「ペンネーム:さとみんさん」「いつも僕の出勤時間よりちょっと前に来るゴミ収集車が許せません」「あと5分後に来てくれれば」「さとみんさんがゴミ回収の時間に合わせればいいと思います」「みんなそうやって生きているんでしょ?当たり前のことです!」朝の5分は貴重と言いますし…。5分早く出てその分をどこかでうまく使えればいいんですけどね。・「ペンネーム:ソニヅカさん」「本屋さんで本を探していたら突然『この辺りで古本屋知りません?』」なんだろう。西友の店内で『近くにダイエーありません?』と聞くようなもんですよね、これ。・「ビックリして『すいません、ちょっと分かりません』と」「一方的に30分くらい話しかけられました」「ちょっと迷惑だなぁ、と思いました」「人恋しかったんじゃないんですかね?」「優しくしてあげて下さい。お願いしますよ」力押しする時は江戸っ子モードですよね。割と。・「おーい、お茶って誰に対する呼びかけなんだろう」「お茶です!」「違うの?」「どうなんだい!?」「(ぴろりろりん)」「よし!」タイトルに納得。・「洋画の全米No.1という肩書き」「ほとんどの洋画が全米No.1」「面白いのか面白くないのか分かりません」「見ればわかんじゃない?」「そこは冒険しようよ」「見ればいいじゃん」「見に行けばいいじゃん」「ニンゲンチッチャイ」え?ダメなの?業界的には宣伝文句にみんなが乗っかったほうがいいのでは…?・「ペンネーム:エノデンが好きさん」「11月分の『金、地位、名誉、どれが好き?』『愛だよ、愛』」「ふところが広いのを自認するんだったら、ぽーんと5ポイントくらいあげるべき場面だったんじゃないんですか?」素晴らしい説得力。・「そういう方なんだな、って諦めてあげて下さい」「おかしいんですよ。ふところが広い、って私が紹介してあげているのに、全然なんですよ」「もう諦めました」声に騙されがちですが、ここは割とビーンボールだった気が。・「朝専用コーヒーって朝しか飲んじゃいけないんですか?」「好きな時に飲めばいいじゃない!」「言い方だと思う」「(ぴろりろりん)」さおりんの力押しってクセになりませんか?・「どーだ?」ここのかわいさにとろけました。不意打ちにはいつもながら弱いのでございます。・「獲得できたのは5ポイント」「23だから24になったのか」「クリアーしました」「なんか、ぱんぱかぱーん、ですね」「ご褒美いただけるんですね」おめでとうございます。・「なんだろ、ご褒美」「来月発表でございます。ひっぱるねー」ひっぱりますねぇ。・「皆さんの懐が深くなったんじゃないか?」「見守って下さった皆さんありがとうございます」最初にも書きましたが、さおりんに対して閉ざすふところはありませんので…。 [0回]
コミック乱 二月号 感想 感想・レビュー 2010年12月27日 やはり仲蔵狂乱が載ってないのが寂しかったですねぇ。なんだかんだで楽しみにしていた作品でしたので…。剣客商売・不粋を承知で書きますが、つくづく事件に縁がある大治郎。しかも助けた相手は旧知という。・のんき者キャラを描写するのに、ほっぺたのご飯粒というのは古典的ですが、だからこそ効果的でもありますな。・そののんき者が、見込まれてたのまれ事を。しかもたのんだ女性は…。・遺志を果たすべく、約束を守るべく江戸へ。しかしこれがどうにもややこしい。・怪しいと思っていたはずなのにだまされてしまうあたりはのんき者ですましていいのか悪いのか。・下目付という役職は今でも似たようなお仕事がありますが、確かに怖がられ嫌われる役所ですね。だからこそ重要なのですが。・にしてもこの下目付、手段を選ばないにも程がある。鼻はさすがにやりすぎじゃ…。・姉思う弟の心が、悲しい結末に。動機は理解できなくもないが、博打やユスリで何とかしようというのがダメすぎます。・たった2人で乗り込む。上の了解も得ず、「私の一存が間ちがっていましたら腹を切ればすむことでございます」との覚悟で。どうしても、例の海上保安官の方を連想してしまいますね。・見事成敗して一件落着…とはやや言いがたいものを、今回のお話は残しております。浮世艶草子・見開き表紙で往年のハレンチ学園やけっこう仮面を思い出しました。・今回はまたも尾張藩の出番。地方ネタでこの地の出番が多めなのはやはり朝日文佐衛門さんの功績でしょうか。・三味線で人殴っちゃいけません。壊れやすいんですから。・「では下手人は女の裸が見たかった?」それはいくらなんでも手段がおかしい。別にギャグじゃなかったんでしょうけども、思わず笑ってしまいました。・簡略奉行ってすごい役職名ですな。今でいう『仕分け人』でしょうかね。無駄を省くための人件費が無駄、というところまで一緒ですな。・美濃藩って。もし美濃国全部でひとつの藩だったら何万石になったやら。・向かってくる下手人を扇子一本で取り押さえるあたりは凡百の撃剣シーンよりも見るべきものがありました。・「このタワケ!」今回はつくづく永井豪リスペクトだなぁ。風雲児たち幕末編・象山先生はいつでもどこでも相変わらずで何よりです。・「天下国家を真剣に考えている幕府高官など一人もいないのでありますっ」一人いたんですよ、松陰先生。『真剣』には考えてました。方向性が大きく違いましたけど。・草莽崛起。信じる松陰と信じられぬ象山と。どちらが正しい、ということはないでしょう。何事も天地人が揃わねばうまくいかぬもの。この時点での草莽崛起は例え松陰が自由のみであっても至難事であったでしょうし、しかし、後年彼の弟子たちが奇兵隊という形で成功させたのは彼等が松陰に優る人材だったから、と言うよりも条件が揃っていたからでしょう。無論、揃えるために皆多大な犠牲を払った訳ですが。・「それまでの物語をもう少し未練がましく続けたい」その時が来なければいいのに…。みなもと先生もそうお思いなのかなぁ。・飯泉喜内という人物については、私は全く存じませんでした。不勉強を恥じ入るばかりです。・旧1000円札の人、初登場?・弥九郎先生もなんだかんだで幕府にコキ使われますなぁ。・質屋通いならぬ牢屋通い。・至極個人的な感想ですが、高杉晋作と桂小五郎が会話していると『ああ、幕末漫画だなぁ』という実感が湧きます。・ビンボ人はわりかしたくさん出てきたこの作品に於いて「小判も見た事ない」はそれほどインパクトがなかったですが、「よほど高貴な育ちですかね」というギャグには笑いました。・「俊輔は一国の宰相が務まる男だ」務まりましたね。その言葉が支えになって、後年のあの姿があるのだとしたら実に美談だと思います。それこそ大河ドラマにしてほしい人物ですが、いろいろ五月蝿いんでしょうねぇ。・「僕は日本初代の総理大臣になるぞーっ」予言と言うよりメタギャグですな。・「こんちゃ」「いらっしゃい」居酒屋か。・「金で尊敬を勝ちとる事は出来ません」権力でもね。だからこそ敬意を受けることは真に名誉であるのです。今のご時世、名誉というものがすっかり軽くなっちゃいましたけどね。金と権力で勝ちとれないものが邪魔な人が居たんでしょうかね。・獄中からの手紙に住所が書いてあるのも、そこだけ抜き出したらギャグですわな。・「すべての役人にハンパじゃない額渡さなきゃ不可能です」潤ったんだろうなぁ、この頃の牢役人。・小五郎さん、離婚は気の毒だが、これは仕方ないなぁ。むしろ奥さんが気の毒かも。・「くれぐれもよろしく頼みます…」この一言には、色んな物が籠ってますねぇ。現に、後を託された小五郎はあとのことを方々奔走してきっちりやり遂げた訳で。・そしていよいよ、その時が来ますか。これでまた次号で「話は急遽ヨーロッパへ飛ぶ!」とかやりかねないのがみなもと先生ですけど。 [0回]
聖☆おにいさん6巻 感想 感想・レビュー 2010年12月26日 ・さすがに台湾では入手出来なかったので、帰国して即関空のTSUTAYAで入手しました。相変わらずパターン化してない表紙が分かりづらいよ!新刊コーナーで見つけられず、既刊コーナーに行っちゃったよ!いやまぁ、いい表紙ですけど。・そのいい表紙をめくるといきなりイエスが薮睨み。あんまりいないでしょうけど、6巻から買っちゃった人はビックリするでしょうねぇ。・ちなみに、台湾では日本版の新刊だけでなく既刊分の翻訳も探してみましたが見つかりませんでした。さすがにこのネタは無理ですかね。・「反抗紀」スパン長そうだなぁ。・親不知ってそういう意味じゃないよイエス。・消毒殺菌には歯茎からの血が一番ですかそうですか。・ブッダの親不知が16本生えてる理由がそんなんでしたか。まぁ、現存する仏舎利を全部合わせるとトンでもないことになるそうですが。・豪華の基準が待合室のジャンプ連載陣…。まぁ、それだけ古くからある老舗と判断出来ないことはないですが。表紙がたろーくんなことに目頭が熱くなりそうです。・「どこから読んだらいいのか」とりあえず巻頭カラーから。読者プレゼントの豪華さやグッズの懐かしさも一読の価値あり。・「……私は何も言わないぞ!」むしろ治療中は喋っちゃダメです。・「拷問とかはされないと思うよ!」ジャンプに熱が入りすぎて若干受け答えが適当になってないかブッダ。・麻酔があったら左の頬を差し出し損ねちゃう、というのは大笑いではないですが、いかにもこの作品らしいジョークですよね。まぁ、その後の「ユダに裏切られても」が重すぎるわけですが。・メスやバキュームだけじゃなく、持ち主までが厄介なことに。・「……でもなんであんなキャラになっちゃったんだろう……」「いや確実にそこは君の血だよ」自覚するって難しいですからね、ええ。・投げた歯が屋根どころか天上界まで届く。・弁財天、ベース持ってるのか。というか、衣装が元のままでも思いのほか良くお似合いで。・心理状況が音楽でダダ漏れは気の毒としか言いようがない。でも「心を無にするための苦行」だとしたら納得。・やめて!スカウトやめて!・ミカエル何やってる。・深夜のお経は止めましょう。・賛美歌と読経のためにカラオケボックス利用は既にやった人間が居そう。サンタ菩薩供養法要とかやった某大僧都あたり。・般若心経入ってるカラオケボックスは行ってみたい。ニコニコ動画で般若心経ポップとかあったのでそのうち…。・タンバリンは木魚の代わりにはならないと思う。逆はどうかな。・おふくろさんがアヴェ・マリア。この発想はなかった。・終了時刻が近づくと歌いたい曲を思い出すマジックで3時間。ありすぎて困る。・お盆がオフシーズンの観光地は魅力ですね。涼しそうですし。うっかり還って来れなくなるのだけは困りますが。・ビザの関係で三途の川止まりって言うのが、世襲制共産主義のあの国を思い出してしまいました。・天界のガイドブック、最初が地獄なのもそうですが、分量が多すぎて持ち運ぶのが大変なのもネックですな。・「観光に気を遣ってなさすぎなんだよ」あんまり気を遣われすぎるのもいかがなものか。・アトラクションなんだ、あれ。・カシウスとブルータスとユダの組み合わせはダンテさんのガイドブックにも載ってた組み合わせですね。・「♪ホントにホントにホントにホントにルシファーだ〜」三十路ホイホイ。ただし、幼少期関東在住に限る。・天の国よりニューカレドニアですか。実家に帰省せず台湾に行ってしまう私には何ひとつとして突っ込む資格がありませんが。・海開きはノットモーゼ。・「いやそれ君んち近くの湖だけだからね!」考えてみりゃ死海って湖なのに海より塩分濃度高いんですよね。・逆ノアって。というか、お叱りの言葉が迫力ありすぎます。・「この支配からの卒業」「TPOに合わせたとか思ってたら大間違いだよ!」そこはサザンだろうJK。・過保護気味なお父さんのアドバイスはいつも懇切丁寧。・「なんか私洗礼を受けている気分なんだけど」海の家のシャワーで洗礼ごっこやった記憶がある私としては思いっきりツボりました。・「私にも洗礼名が付いてしまいそうだよ」ラテン語で目覚めた人は『アギト』だそうですが、まんまそれになるんでしょうか。・「インド人かと思ったよ……」「いや私ずっとインド人だったよ?」トーン貼ると割とイエスもインド人っぽくなるよね。うん。・ショムジョってまたなんか新しい展開が。・「『主に愛された弟子』は」「うちの弟の一人称だから……」そう言えばそうでした。・「言ったもの勝ち」おっしゃるとおりですが、ご本人が言うとこれまた説得力がある。あと、アナンダが何かを学んだようです。・イエスのイメトレは割と普段からやってる気が。・見た感じ、ショムジョはバスケとラクロスを主成分として足したあとで色々混ぜた感じでしょうか。・「ヒザを折ったら2点減点」厳しいルールですね。・ルールも点数すらも諸行無常。苦行としてはいいのかも知れませんが…仏教徒がほとんどだった理由がよく分かりました。・アナンダの最期を「ドラゴンボールみたい」っていう表現は秀逸すぎて笑わずにおれません。・アナンダとヨハネは相性が良さそう。あと、「末っ子同士」という表現にニヤリ。・ギャグ漫画を口で説明するのは確かに苦行。・ついにブッダもジャンル持ち漫画家に…。・バンドを組んでる上にデザイナーもやる弁財天さんは多芸。・「天部には『押しを強く』っていう方針があるのかい?」というか、遠慮がないよね。・アダムさんについたふたつ名が面白すぎます。・「キャラの顔なんてそれこそ諸行無常の極みだと思うんだよね!」メタ発言が。・おまけが40ページって。全部で何ページの本なんですか一体。・修羅場の光景が斬新すぎます。・梵天さん、名前が自称奥州筆頭さんの幼名に付いちゃった理由がよく分かる強引さ。・イエス、黒マント似合いすぎ。・遊んでる時に仕事を思い出させるのはホントにやめてあげて下さい。・ブッダも割とよく似合っている。・本作においてルシファー対イエスが発生するのは大体ダメなシチュエーションですが、今回特にヒドいな。・「聖人ていろいろ沸点低いっスよね」「うん まあ それは否定できないよね!」それでいいと思います。・配慮が裏目に出たかランタン。・ハロウィンだけじゃないですが、イベントごとはそれを言い訳にして普段したくても出来ないことが出来ていいですよね。・6巻の個人的ベストTシャツは「トリックor布施」。 [2回]
突発的台湾旅行 3日目 台湾 2010年12月25日 2泊3日なのでもう帰国日である。いつもならこの辺りからエンジンがかかってくるというのに。まぁ、仕方ない。 せめてということで、朝市を楽しむために地下鉄で2駅の雙連へ。前回は探り探りで終わってしまったが、今回は場所から何から把握できているので、活気ある状況を楽しみながらのんびり散策する。沖縄より南とは思えないくらいの気温だったので、途中、豆乳屋でアツアツのを買って飲みながら歩く。本当はどこか店に入って朝飯でもと思っていたのだが、もともと朝食を食べる習慣があまり無い妻が乗り気ではなく。このホット豆乳だけを糧に散策続行。…のつもりが雨にやられる。屋根のあるところを歩いているうちは良かったのだが、無いところではどうにもならない。フード付きのジャンパーを着てきたのが不幸中の幸い。探してみると朝市で折り畳み傘を売っていたので、それを購入してしのぐことが出来たが、コレが無かったら帰国日に風邪をひくこと間違いなかった。 そして、ここで傘以外に購入したものと言えば、また茶である。もういいかげんにしたほうがいいと思われるだろうが、土産としてだいぶ配った上に、実際帰国後ものすごい勢いで消費しているので悔いは無い。 帰りは時間的余裕があったため、地下道を通って台北駅まで戻る。ことのついでと、台北バスターミナルの売店に立ちより、空腹を紛らわすため台湾風ホットドッグを購入。モスバーガーにも寄って「モスライスバーガーお好み焼き」という台湾オリジナルバーガーも購入。 ホテルに戻って荷物整理の傍ら食べてみたが、台湾風ホットドッグのほうはパンの代わりに粽というか餅米をパン状に伸ばしたものをつかっており、イメージとしてはそれこそライスバーガーに近い。ニンニクと香草が効いているので好みはあるだろうが、私は文句無くうまかった。 お好み焼きライスバーガーはかき揚げライスバーガーを所謂魔改造した逸品で、マヨネーズとおたふくソースの味付けが確かにお好み焼き。これもうまかったのだが、わざわざ外国で何食ってるんだという感じがしないでもない。 食べ終えて身支度を整えると、もう集合時間が近い。空の状態で持ってきたスーツケースを台湾の文物でいっぱいにして、チェックアウト。次来る時はいつになるか分からないが、また来ることだけは確信していた。 ここから先はもうネタもあるまいと思っていたが、空港の売店で買った蘋果日報(アップルデイリー)という新聞に、「台湾の兵器娘漫画が日本のコミックGUMという雑誌で3月号から新連載!」という記事が載っていて思わず噴く。この少女兵器という漫画はフィギュアや抱き枕にもなっているそうな…どうしてこうなった。 [0回]
まもなく台湾出国します 台湾 2010年12月25日 戦果は色々ありました。しかし何回来ても、帰国時にはもっと長くここに居たいと、そればかり思ってしまいます。というわけでまた来ると思います。ちなみに画像はターミナルの待合室にかかげてあった、半導体部品で作られたMADE IN TAIWANの文字列です。 [1回]
ただいま雙連朝市 台湾 2010年12月25日 狭い路地に様々なお店がひしめきあっております。あいにくの空模様ですが、朝ご飯代わりの豆乳を飲みながらのぶらぶら歩きはなかなか楽しめました。ちなみに収穫は傘と烏龍茶です。 [0回]
突発的台湾旅行 2日目 台湾 2010年12月24日 マッサージの威力か、それほどの疲労感も無く起床。この日は予定をみっちり入れてしまったため朝食もパスして宿を出る。目指すは台湾の古都・台南。いつもお世話になっている台南の振發茶行へお茶の買い出しに行くのである。台北市内にも数々お茶の名店はあるのだが、創業1860年という台湾一の老舗の存在感、そして夏の旅行記を読んでいただいた方は既にお分かりと思うが、我々が単純にあの店主の老人にお会いしたいという気持ちも、動機としては強い。あの老人の中に、今失われつつある昔の日本が確かに存在するからだろうか。 ともあれ、そのために台北発8:30の新幹線に乗る。これは日本で言う『ひかり』タイプの速達型で、停車駅は板橋、台中、そして終点の左営と最低限しか止まらない。肝心の台南を通過してどうするのかと思われる方も多いだろうが、そこが今回の実験のタネである。 左営では台鉄(在来線)の新左営駅と接続している。そこから台南まで在来線で行くのと、普通にこだま型で行って市街地から遠い高鐵台南駅から接続バスで台鉄台南駅まで行くのとどちらが速いか、というのを確認しようという試みだ。ちなみにこの試み、その1週間後に高鐵台南駅まで台鉄が支線を伸ばし、台鉄台南駅まで連絡するようになるので、今回が現条件下で行える最後のチャンスなのである。 さらに可能であればセブンイレブンできっぷを買えるようになったそうなのでそれも実際にやってみたかったが、さすがにそのためだけに遠回りするのは面倒である。更に言うと時間帯的に店が混雑するので、そのために乗り遅れでもしたら元も子もない。車両こそ日本の新幹線と同じだが、本数は圧倒的にこちらのほうが少ないので、1本逃すと時短作戦を放棄して次のこだま型(要は各駅停車)に乗らざるを得なくなる。また、混雑するという点では駅の有人窓口でも同じ事なので、自動券売機へ向かう。クレジットカードも使える優れものだが、日本のと違ってパネルで空き具合を直接確認して座席指定、ということは出来ない。そんなわけで今回はBC席並びになってしまったが、発車15分前に飛び込みで確保できたのだから不満は無い。あとは朝食を構内の便當(台湾では弁当をこう表記)本舗とセブンイレブンで購入すれば準備完了。 前置きが長くて申し訳ない。そんな経緯で我々は無事車上の人となった。車内販売のコーヒーがなかなか美味しいので、朝食後の楽しみとして購入。私はおにぎりと一緒にコーヒーを飲むのはあまり好まないのだが、おにぎり後のコーヒーは無性に美味しく感じる不思議。 食べ終えて、後は流れゆく車窓を楽しみながら終点に到着するのを待つばかり。台北市内が薄曇りだったということもあるが、北回帰線を越えたあたりから差し込み始めた南国の陽光が眩しかった。今が冬であることをすっかり忘れてしまう。 それは新幹線を降りてから、より一層顕著になる。左営の駅はすっかり春の陽気で、ジャンパーを脱いでしまいたくなった。台北市と高雄市の気候の違いは日本で言うと福岡市と鹿児島市のそれに近いかも知れない。 そんな感慨を抱きつつ、改札を抜け同じ建物内の台鉄新左営駅へと向かう。時間に余裕があればセブンイレブンにでも寄りたかったが、乗り換え時間が15分しか無い。不測の事態が発生した場合はせっかくの試みも台無しになってしまうので、わたわたとせわしなく移動し、券売機で台南までのきっぷを購入。ここの駅は日本の急行列車に当たる『キョ(草冠に呂)光号』が停車するのだが、ちょうどいい時間のものがなく、今回は各駅停車に当たる區間車に乗ることに。 自動改札を通り、ホームへ降りると、程なくして電車がやって来た。車内はロングシートで、日本の通勤電車を連想してもらえばいい。ひとつ違いを挙げるとすれば、ホームより車両の床が高い高床車仕様なため、車内に3段ほどの階段がある。そのため、乗り降りに若干時間がかかる。 しばしば遅れると言われる台鉄だがこの日はそのようなこともなく、定刻どおり11:01に無事到着。 台鉄台南駅は構内に台湾角川直営の本屋があったのだが、なくなっていて残念。ケロロ軍曹とガンダムが大看板で、グイグイ前面に出されていた光景は今でも忘れられない。 後は馴染んだ道行きなので、振發茶行目指して一直線。途中に通る道がたまたま台南の電気街で、漫画専門店なんぞもあったりするのだが、無視してガンガン進む。 細い路地を通り、段差の多い歩道を越えて行くと、若干汗ばんでくる。電気街の先にある普通の通りには正月向けのお札(ふだ)を大量に積み上げている店も有り、「ああ、こんな陽気だけどもうすぐ正月なんだな」と実感する。 そんなこんなで歩くこと15分程。もう何度も来ているので、迷う事なく無事振發茶行に到着。 店主の老人はこの日もお元気で、ニコニコと我々を迎えてくれた。助手と言うかお弟子さんと言うべきか、ちょうど老人の娘くらいの年格好の女性も奥から出てきて我々にあいさつしてくれる。 この日はちょっとした企みもあったのだが、まずは商談。前回購入してあっという間に飲みきった杉林渓という品種をまず450g。これは老人の太鼓判が押された優秀な銘柄なので値段もそれなりだったりするが、それでも味から考えればまだ安い。 あとはいつもの高山茶を600g。 ちなみに、購入している量が若干半端なのは、このお店は単位が昔ながらの「斤(1斤=約600g)」を使っているため。 買い物が終わり、お金を支払ってから「実はおじいさんに贈り物があるんです」と、我々は紙袋を差し出した。「以前、日本各地のお茶どころを回っておられたと聞きましたので、いつも美味しいお茶を分けていただいているお礼に買ってきました」と、説明しながら八女茶、静岡茶、宇治茶の3点セットをお渡しする。 「これは私一人で飲む訳にはいきません。皆と、いかに日本人が情に厚い人たちか説明しながら飲ませていただきます」とおっしゃっていただけた。 そして、『日月潭蜜香紅茶』と書かれた包みを2つ手にすると「これは台湾政府が開発した新しい品種の紅茶です。砂糖を入れなくても甘い香りがするものです。これをどうぞ」と。「いえいえ、とんでもない。いただけません」と一旦はお断りするが、いつもどおりの温和な笑顔で「どうぞお持ちください」と言われてしまうと断れなかった。 また、この店が現在台湾政府のプッシュを受けているそうで、それによりポスターや名刺なども製作され、ネット上にサイトも出来たとのこと(リンクはこちらから)。この店は私の知る限り台湾1の老舗なので、こういう扱いを受けても不思議ではないが、夏に来た時には何も無かったので、あまりの急展開に少し驚く。ともあれ、めでたいことなのでお祝いを述べる。 帰り際「良いお年を」という声で送ってもらって、外へ。 さぁ、この後台北市内で行われている国際茶芸博覧会を見に行く予定なので、急いで取って返さねばならない。いつもなら台南市内で何かしらのごちそうを食べてからになるところを、無茶もいいところの大強行軍。何しろ明日の昼前にはホテルに迎えが来てしまうのだ。この国に居られる時間を少しでも有効に使わなければ。 とはいえ一応、確認は取ったのである。妻に対して体調確認はしたのである。「大丈夫」という答えをもらったし、そもそもその博覧会は妻が行きたいと言っていたので、私も台南での昼食を諦めたのであるが。 が。新左営に向かう『キョ(草冠に呂)光号』のきっぷを購入した時分からおむずかりが始まってしまった。 そのあと時間があればパイナップルケーキの新規開拓ということで佳徳糕餅という洋菓子屋も行くことになっていた。国際茶芸博覧会は世界貿易センタービルで行われており、その隣の台北101ビルの地下フードコートで遅めの昼食を取ることも出来る。とにかくここだけ乗り切れば…というところだったのだが、一旦曲がった機嫌はそうそう直るものでもない。 帰りは商務車(日本で言うグリーン車)にしたのだが、状況は変わらず。宿に戻っても同様だったので、大友さんのところにハンコを取りに行くのは私1人の任務ということに。 薄曇りどころか小雨が降ってきた台北市内を独りノソノソと歩く気になれなかったので、まず台北駅構内にある『台鉄本舗』という鉄道グッズ屋に行く。台湾の鉄道雑誌『鐵道情報』は隔月刊誌で、大型書店でも割と探すのが大変だったりするのだが、ここでは割と確実に手に入るので助かっている。 その他にはあまり目当てが無かったのだが、今回は思わぬ収穫があった。台湾で猫の居る村として知られるようになった侯[石同]村グッズがなぜか置いてあるのである(侯[石同]村についてはこちらが参考になるかと)。表紙の猫2匹にやられてしまい、思わず卓上カレンダーを購入。ことのついでと「小心 猫出没注意」と書かれたTシャツも購入。 思わぬ収穫にホクホクになったはいいが、雨がいよいよ強くなってきた。やむなく、タクシーで行く。 「おおともとくさんこうし」をこちらの言葉でどう言えばいいのかはさっぱりだったが、以前行った時に店の名刺をもらっていたので、それを運ちゃんに見せれば万事オッケー。まぁ、それがなくても文字で書けばいいのだが。 短距離だがイヤな顔もされず、スムーズに到着。 大友さんのお店で、ハンコを受け取るついでに職場土産としてパイナップルケーキと自家用に烏龍茶のティーバッグを購入。「まだ茶を買うか」とお思いだろうが、葉から沸かすのがメンドクサイ時もあるので。 さて。買い物終わって店を出ると雨もやんでいたので帰途は徒歩で…と思ったのだが、せっかくなのでちょっと歩いて地下鉄善導寺駅まで出て、一駅乗る。これで大友さんの店に行く際の善導寺ルートも補完できた。 台北駅の地下街で台湾版絶望先生二十二集と新少年快報の次の号、そして台湾オリジナルの『五都争覇』という漫画を購入して宿へ戻る。この漫画は台湾の5大都市を擬人化したもので、ストーリー部分と4コマ部分が収録されていた。語学的壁があるのでまだ全部を読み切れてはいないが、分かる範囲だけでもなかなか楽しい。特に4コマ部分。 部屋に戻っても妻のご機嫌はあまり回復していなかったが、夕飯を食べに行く頃合いにはどうにかなかったので何より。とは言えあまり遠出も出来ないので、台北駅2階のフードコート微風廣場で適当に見繕うことに。日がよりによってクリスマスイブなので、カレーとか牛肉麺とか、あと大戸屋で和食、という選択肢も取りづらい。昔は割とそう言うのを2人揃って気にしないどころか、むしろクリスマスイブにこそ、人が行かないところで飯を食っていたのだが、堕落してしまったものである。 1周して、混雑具合とか見て決めようということになったが、その途中天仁茗茶の売店でさらに茶のティーバッグを買い足す我々。もはや個人輸入の域か。寄り道しつつまわった結果、小龍包のお店、上海湯包館に決定。 この日は疲れていたのでビールは飲まず、かと言って食べるほうでもあんまりスパークしなかった。…の、はずだったのだが、食べ終えた時には休憩しないと動けなくなっていたのはなぜか。どれが余計だったかを休憩しながら検証してみたが、どれも食べないわけにはいかなかったというダメな結論に。だって全部旨かったんだもの。 というわけで、はち切れそうな腹の消化を助けるために、台北駅の地下街をウロウロする。今回散々うろついているので、いつもはスルーするCDショップに行ってみると、案の定日本アニメがDVDコーナーの一角を占拠していた。リージョンコードが違うので日本では見ることができないが、あんまりにも安いのでちょっと買ってもいいかなと思ってしまう。割と古いのも置いてあるが、やっぱり絶望先生のは無かったので購入はせず。代わりと言っては何だが、CDコーナーにモンゴル族とウイグル族の民族音楽CDが置いてあったので、嬉々として購入。ホクホク顔で部屋に戻った。後日、iTunesの曲名登録で死ぬ思いをするとも知らずに…。 [0回]