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ふさ千明のおたネタ日記

漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。

アオバ自転車店19巻 感想

・モモコー先生の新婚生活はたくさんの猫たちとともに。なんつー理想の生活か!
・「桃寺コージ!!」「目を覚ましなさい!」割とこの人寝ても覚めてもこんな感じだった気がします。
・海野先生から桃寺先生、ではなくサチコ先生へ。人気者ですな。
・嫁さんの誕生日はしっかり憶えないといけませんな。我が家は御用納めの日なので忘れようがありません。
・「私が彼女に注いでいるのは」「愛だけだ!」下ネタ発想をする自分をちょっと戒めておきます。分からない人はその方が人間として正しいので詮索とかしない方向で。
・「愛はもちろん必要だけど」「大事なのは」「愛をカタチにかえることよ!」もちろんカタチ=モノではありません。
・「自転車なんかどう?」『知ってた』と言いたくなるくらい鉄板の回答。
・「基本がしっかりしていればどのメーカーのを選んでもいいと思います」「うん」「同じような事いってたよ」「なんでもいいって」「でもそれじゃ」「「プレゼント」じゃないよ」「ただの「お買い物」だよ」痛いところを突くねぇ、アオバ。そのちょっとした工夫が有る無しで、贈り物の意味は大きく変わる。いやもう毎回毎回胃に穴を開けそうな勢いで悩みますね。ええ。
・そこにワカバが助け船。
・「私は」「もう一仕事残っている」この人は揺るぎなくダメ人間のままカッコ良いから困る。
・一仕事を終えて猫に囲まれて眠るモモコー先生。なんという至福。
・序幕式その一とその二と。こういう粋な贈り物が出来るのは羨ましいですなぁ。そりゃサチコ先生もご機嫌でご出勤ですわな。
・でもそこで描いたイラストを自分の漫画に転用しちゃうのはいかがなものかと。
・合言葉はヒトハ命!というわけでマサさんのお当番回。
・「本当はヒトハの事が好きなくせに」「誰よりも」「誰よりも!」愛には色んなカタチがあるのですよユーノ様。
・毎年毎年特注の靴をプレゼントしているのは、やっぱりヒトハはヒトハなりの愛情をマサさんに注いでますよね、ええ。ええ。
・「デートしなさい!」素晴らしき蛮勇に乾杯。
・もしかしてこれが初デートなのかな。このふたり。にしてもヒトハの良い表情とマサさんのいつもどおりっぷりの対比が。
・「今日は自由に」「気ままに」「素敵な迷子になりましょう」待ってたんですね、この日を。
・無言で進む3ページの光景は無愛想な王子とお転婆姫です。
・しかし、その貴重なひとときも愚者の暴走によって破られる…。「マサ!」の一言で全てを理解して瞬時に動き出せる阿吽の呼吸。
・「歩行者を引っかけて止まらなくとも」「ミラー1個なら降りてくるのか」「おまえらは」他人の痛みは分からずとも自分の痛みには敏感な者がおります。悲しい事ですが。
・「「語るに落ちる」ね」「馬鹿」おっしゃるとおりです。
・正当防衛を成立させてから、お仕置き開始。4対1をものともせず…。というか、この4人は数の優位を一切生かしてない。
・キッチリ謝罪させた挙句に部品代を出してやるところは完璧過ぎてもう何も言う事がありません。
・「ありがとうね旦那さん」誤解されてはにかむマサさんの純情。
・帰宅後、ゴシップモードのユーノを見事に捌くヒトハ。「そうじゃなくて!!」「デートは!?」むしろユーノの反応にニヤニヤしてしまう。
・カードゲームのお話はなんというか、居たたまれない。してはいけない事をしてしまった子供をちゃんと叱って相応の罰を与えるあたりはまともな親御さん。
・ピストブレーキの話はどうしたもんでしょうね。こっちもある意味居たたまれない。にしても、「ピストにブレーキはいらない」という競技内のみのルールを公道にまで拡大して解釈しちゃったのはどこのどいつなんでしょうか。
・実際に乗ってもらうのが一番分かりやすいですよね。
・「制動装置(ブレーキ)ってのはね」「誰もが確実に!カンタンにかけられてこそ」「制動装置(ブレーキ)なの!」「操る人の上手い下手で左右されるのは制動装置(ブレーキ)とは認められない!」おっしゃるとおりです。というか、上手い人なら大丈夫って免許制でない自転車においてはどう考えてもアウトでしょう。
・「公道では突発的に何がおこるかわかんねえ!」「プロは自分の命と他人のは絶対に守る!だからブレーキを付けるんだ」そもそも競技用に整備されている訳ではない公道で同じ技を使って同じように成功するとも限らない訳で。
・カッコいい、で全てをクリア出来る訳はありません。
・「バッカじゃないの!!」言ってやって下さい。もっと言ってやって下さい。
・大山と小山の身長差コンビ。36センチ差は人目を引く。
・「27インチの自転車だ!」「提供はアオバ自転車店です!」それを言っちゃおしまいなんでしょうけど、どうして160センチ以上でないと乗れないものを景品に提供してしまったのか。
・「姉ちゃんじゃない!」「姉さんじゃないです…」この2人は生まれてこの方何回も何回もこれを言い続け江t北んでしょうね。
・「なーっ」「かっこいーだろーっ」映えますね。
・ノーブレーキピストに続いて今度は自転車の違反に関するお話が。こういうカタいお話の時に、出だしを新婚家庭持ってくるのはうまいなぁ。あと、そのエプロン姿は似合っているけれども絶対年相応には見えない。
・イヤホンで音楽聴きながら、は学生時代にやってました。すいません。今はしてません。自転車運転中に携帯いじるのはやってません。怖くて出来ません。やる時は必ず止まります。
・罰金と反則金の違いは一応自動車免許を取る時に学ぶはずです。作中にも出て来ますが、罰金は刑罰なので前科になります。自動車のスピード違反だと30キロ以上からが罰金だったと思います。
・同じ事をやっても自動車より自転車の方が罪が重いのはおそらく免許制度及びそれに伴う点数制が無いためかと。ちなみに自転車の飲酒運転は罰金もさることながら公務員の場合懲戒処分の対象になります。
・過失と故意は扱いが違いますので、注意されて『すいません』で済む場合も多いでしょう。しかし、それが原因で事故になった場合は明らかに犯罪として計上されます。
・ルールを守る事で自分も守られる。メンドクサイとかカッコワルイとかでは終わらせられない問題だと思います。

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近代麻雀2012年4月1日号 感想

バード
・いつもながらいい表紙で。
・入会試験会場ですか。しかも受験者にフルネームと職業を言わせるとか。
・星野さんくじけないっすね。さすが1種は違うなぁ。あと、堂々と「経済産業省エネルギー庁勤務!!」って言い切っちゃうところが大好きです。
・「6番 ジョニー・和也・バード」「職業は…魔法使いだ!!」職業魔法使いって言われると別の何かを想像してしまいます。ああ、でもまだ一応バード童貞説は捨てきれないのか。
・漢字の書き取り!すいません。私2問目のタンパイが分かりませんでした。
・元会長何やってんスか。
・「かまわん!!彼らは人数合わせに用意したウチの職員だ!!」こんな職員が居る時点で真っ当な団体じゃないだろう、ここ。
・速攻でバードの親落し。でも噛ませ犬臭しかしない。
・元会長、さっきから何やってんスか。
・分かりやすいイカサマが。
・「ロン」「人和!!」「いやウチは人和自体採用してないッ!!」先に言え。
・「魔法使いの歴史は麻雀よりはるかに古い」「ビデオカメラが発達してスロー再生が容易になったからと言って廃業した仲間は1人もいない!!」相変わらずバードはカッコイイ模様。
・「四暗刻四槓子!!!」「32000オール!!!」「イッ…イッ… イカサマだァ〜〜ッ!!!」「証拠無しの不正呼ばわりはマナー違反では?」言いたくなる気持ちは分かる。
・「だが…こんな底の浅い罠で出迎えられるとはね」「彼女達に期待を裏切られ…ボクはおおいに失望したよ!!」「う…うぬぼれるな!!天羽院様はこの件には関わってなどおらん!!」「全てはこの石倉が独断で…」ダメな忠臣。
・「「バード」のプロテスト合格…」「役満メドレーで飾らせてもらおう!!!」箱下アリはこのためでしたか。


雀荘うえだ繁盛記
・これが植田さんの咲カードの画像ですか。
・イーペーコー好きですか植田さん。アガれて何よりでした。
・大和田先生、ナイスイラスト!


アカギ
・「鷲巣はゆるゆる!」これはゆる過ぎるだろ。
・「手を打たねえんだ!この3200で!」アカギだからとしか言いようがない。
・「消える!勝機が…!全て!」「和了っとけって!」この百面相、普通なら敵陣営に怪しまれるレベル。
・2/17は低いと言えば低いんですが、それでもまだ高いと思ってしまうのは麻雀脳というヤツでしょうか。
・「打ってくれ……だ!」今回はとにかく鷲巣様の表情が面白過ぎます。
・「必然っ!」「この結果は必然…!」ええ、必然なのでドラも引きます。これで6400。
・見開き鷲巣様。今回は一風変わった鷲巣祭りでしたね。
・「緩みが消えた!」別のヤバさがある。


ムダヅモ無き改革獅子の血族編
・妹、育ったねぇ。よかったよかった。
・「ダブルテスラコレダー!!!」
・「誰もいない…?」「全員消えた…のか!!?」「牌も見える… そうか…」「どうやらテスラコイルが暴走して別の時空に消し飛んだようね」「これは絶好の勝機!!」良い方に考えるのはポジティブってーか、都合のいい脳してるってーか。
・リンホーの顔芸。今号あちこちで顔芸多いな。
・「どうしてさっき消えたの!!?」「一体何があったの!!?」「そうか!!!」「消えたのはリンホーたちの方じゃない…!!」「異次元に消し飛ばされていたのは」「私の方だったのかッ!!!?」自分しか居なかったのだから、そう考える方が妥当。
・「四暗刻(エレクトリッガー)!!!」懐かしのKOF’97!紅丸!!紅丸!!!
・「2回戦」「勝者乾怜視!!」おめでとう。
・「初めて でしたけど…」「わたしうまくできてました…?」元ネタがありそうで見当たらなかったこのセリフ。まぁ、とりあえずエロ妄想にでも走っときましょうか。
・タイゾーが安心のウザさ。ダメドヤ顔。
・「まだ終わってはいませんよ」シルエットが別人なのに正解しか見つからない。
・「第93代内閣総理大臣鳩山ユキヲ!!!」何背負ってんだよ一体。



むこうぶち
・この表紙無性に好きです。なんでアルプスっぽいのか、とかツッコミどころが多くて。
・後堂、戦法変更。されど、追っかけリーチの牌で当たり。
・「不ヅキ?違いますよ」「一発でしたが安目打ちでしたよ?」覚悟して打ってる奴は考え方が違うなぁ。
・「その証拠に傀も御無礼コールをしていない」うむ。冷静。そして若干メタ視点。
・放銃回避でテンパイまで持っていったものの、ダブロン無しのルールで倒せず。傀相手でもちゃんとやればやりようはある模様。
・「どうです?私は人鬼と好勝負をしてますよ?」「こられなくて残念でしたね江崎さん!」ポーズまで真似して、江崎を意識しすぎだろう後堂。これは夏に薄い本が出ると見た。
・「私の余剰牌すなわち傀のロン牌!」「非論理的ですがそもそも傀が非論理的な相手!傀の待ちに合わせてやりましょう」私の中で声のイメージがどんどんムダヅモ版プーチン大帝になっていく後堂。
・欲かいたサシウマ相手からの放銃で、傀のリーチを蹴る。にしても、こんな時でも背後霊に江崎か。
・「…癪に障る男だ 皮肉な笑い顔しか想像出来ないとはね!」あの、天獅子先生わざとやってませんか?
・「これで1勝3敗!最大限の努力の対価ですよ」やり尽くし、やりきった者だけに言う資格があるセリフ。
・迎えの車の中で仲良くケンカする江崎と後堂とが、腐女子の皆様方ねらい打ちな気がするんですが。
・「うらやましくも悔しくもない!傀に相手にされなかった話なんてね!」「く…!」ここの後堂は可愛いと言ってしまってもいいでしょう。
・「アナタとコンビで打つのはお断りだ!」運転手ニヤニヤしてんだろうなぁ、ここ。
・マンション麻雀で不足金の補填。「今回はくれぐれも…」「「自分のギャラを稼ごうなんて思わないように!」」このツンデレコンビに乾杯。願わくば、いつの日か再登場のあらんことを。

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買っちゃいましたPS3

 アニメの録画をするためと、なんだかんだで増えてきたブルーレイディスクを妻のパソコン以外でも視聴出来るようにするために、買ってしまいました。当然こういう目的なのでトルネとセットです。

 

 まぁ、ご覧のとおりざっくりした扱いです。しかも目的が目的なのでゲームソフトは購入してきませんでした。この『ゲーム以外の目的でゲームハードを買う』という方法に大変悩みました。購入直前までうだうだやっていたのですが、最後の最後で決断を下しました。

 これで土曜の夜に夜更かししなくても日曜の朝起きたら偽物語を堪能できます。実にありがたいことです。

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さよなら絶望先生&化物語コラボSS(二次創作)『ちりクラブ』単品

「木津さん、あなた…」
2のへ組出席番号20番、木津千里の身体にはおよそ、重さと呼べるものが無かった。担任教師糸色望にその身を支えられた千里は、そのことを知られたと見るや、感謝の言葉代わりにスコップを振りかざした。
「先生、戦争をしましょう。」
「では先生、さっそく無条件降伏します」
刹那のためらいもなく望は言い放ち、即土下座の構えをとる。
「早っ。」「そもそも、なんで宣戦布告されたかくらいは聞いてください!」
「どんな理由であれ、私が木津さんにかなう訳はありませんし、木津さんとやりあうつもりもありませんから」
表情をどんよりと曇らせたまま、目をそらす望。
「先生は先程、私の身体の秘密を知りました。」「だから、戦争をします。」
「ですから、私は無条件降伏します」
「話が進まない!」


  ☆


「重し蟹?」
「はい。所謂『怪異』と呼ばれる存在ですね。持っていって欲しい思いと共に重さも持っていってしまうようですね」
本を片手に解説する姿は2のへの知恵袋、久藤准の常である。
「さすが久藤くんは何でも良く知ってますね」
「何でもは知りません。本に書いてあることだけです」
「思いのほかノリノリで、先生ちょっとビックリしてます。で、その蟹の怪異が木津さんから重さを持っていってしまった、と。どうしたらいいのですか?」
「身を清めてから重さを返して下さい、とお願いしたら返してくれるみたいですよ」
教師の質問に生徒が答える。2のへ組では何度となく繰り返されて来た光景であるため、誰も疑問は抱かない。
「木津さん、ということですが?」
「イヤです!」
きっぱり。
「絶望した!解決策を提示されても受け入れない生徒に絶望した!」
両手のひらを上に向け,一部では『支配者のポーズ』とも呼ばれる絶望姿勢で叫ぶ望。
「というかそもそも、重し蟹が木津さんから重さを持っていくきっかけってどんなものだったんでしょうか」
望の言葉に、キラリと千里の目が光った。勿論、目つきは魚のソレである。
「や、やっぱりいいです!知りたくないです!」
「聞きたいか?聞きたいのか?」
「勘弁して下さい!」
その後、校舎には望の絶叫のみが響き渡った。


  ☆


「で、結局、やらされるんですか。」
体育館に、望、千里、准の3名が揃っている。簡易ながら祭壇も整えられ、その上には蝋燭も燃えていた。言われたとおりに千里も衣装替えを済ませている。
「木津さん、その白装束は…」
「はい。丑の刻参り用ですが、何か?」
「いえ、確認しただけです。というか、確認するまでもなかったですね」
脱力する望。
 そんな会話には加わらず、神職風コスプレ姿で1人たたずむ久藤の姿は、どう見ても千里と同級生に見えないどころか、望よりもよほど練れた年齢のそれだった。
 己の姿との余りの差の大きさに気づき、取り繕うように居住まいを正す望。
「えー。では久藤くん、お願いします」
「はい」
本を片手に祝詞を唱える准。程なくして3人の目の前に巨大な蟹が姿を現す。
「うなっ!」
瞬間、スコップ一閃!
「オマエか!私から重さを奪ったのはオマエか!」
蟹が動き出す間もなく、千里のスコップが2度3度と振り下ろされ、的確に蟹の甲羅の継ぎ目部分を痛打する。これはたまらん、と蟹が思ったかどうかは不明だが、スコップから逃れようと反対側へ遁走する。
「逃がすか!」
うな!という書き文字が空中に浮かんだかと思うと、千里の投じたスコップが蟹の目の下に刺さる。
 少しばかりもがくようにうごめいてから、蟹はその動きを止めた。
 千里がスコップを引き抜くと、蟹からモヤのようなものが抜け出て千里の身体へと吸い込まれていった。
「今、体重が元に戻ったようです。」
「それはそれは、何よりでしたね木津さん」
綺麗な棒読み。
「この本にあるとおり、周囲が助けるんじゃなくて本人が勝手に助かるんですね」
「いや、久藤くん。その本に書いてあることはこういう事態を想定したものではないと思いますよ。…さて」
望は哀れな姿と成り果てた甲殻類のほうに向き直る。
「この蟹、どうしましょうか?」
「もちろん、キッチリ食べます。」
千里は右手に鍋、左手に蟹フォークを持って既に構えている。
「食べ物は粗末にせず、きっちりいただかないと。2人の分もありますよ、蟹フォーク」
「いや、私はちょっと…」
「僕も遠慮するよ」
 そして翌日。
「おや、どうしたんですか?木津さん、表情が暗いですが…。もう怪異は退治したのでは?」
「実は、蟹を食べ過ぎて、体重が。」

                            終わり

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さよなら絶望先生&化物語コラボSS(二次創作)『ちりクラブ』とそれにまつわる何か

 放課後は今日も今日とて漫研の部室へ。役割活動ですっかり出遅れた東瀬幸彦が扉を開けると、室内にはいつもの面子が既に顔を揃えていた。
「こんちはー」
「あ、お疲れっす」
ちゃんと反応するのは後輩ばかりであり、部長の早川美都も同学年の茜浜和美も読んでいる本から顔すらあげないのはいつものことである。
 とりあえず席に座り、誰に話すとでもなく話し始めた。
「いやぁ、昨日親に連れられてシンガポールシーフードなんとかってところで『チリクラブ』ってのを食べて来たんだが、これが辛くて辛くて…」
「なに?自慢?美食一家自慢なの?」
途端、本から顔を上げ、噛み付くように会話に参加する和美。ろくに挨拶はしないくせに、こういう話題には食いついて来るんだから、と心中のみで密かにぼやく。
「違う。ちゃんと漫研の活動に繋がる話だから」
「じゃあ聞く」
「チリクラブって名前がさ。ひたぎクラブっぽいなって思って。味、すげぇ辛口だったし」
「えーと。化物語のひたぎじゃなくて、別の作品のチリっていうキャラがカニの怪異にあったパターンって事?」
「察しが良くて助かる。ちょうど、同じシャフトのアニメの『さよなら絶望先生』に千里っていうキャラいたし、あの木津千里が重し蟹に重さを持っていかれる話とかどうかな」
「どうかなって言われても、それ、面白いと思う?」
「まぁ、出発点が駄洒落だしなぁ」
「で?それを誰が描くの?」
「誰ガッテ?」
言った瞬間、零度だった視線が氷点下を割り込む。
「それを描くんじゃないの?」「描クッテ?」「…今の話は何のためのものだったのかな?」「いや、ちょっと面白いかなーって思っただけ。別に描くとか何とかは」「描け。もしくは書け」「…はい」
この時、大雑把なストーリーラインをまとめるだけで勘弁してもらえたのは不幸中の幸いと言うべきだろう。口は災いのもと、というありふれた言葉を大いに噛み締める幸彦であった。





  『ちりクラブ』


「木津さん、あなた…」
2のへ組出席番号20番、木津千里の身体にはおよそ、重さと呼べるものが無かった。担任教師糸色望にその身を支えられた千里は、そのことを知られたと見るや、感謝の言葉代わりにスコップを振りかざした。
「先生、戦争をしましょう。」
「では先生、さっそく無条件降伏します」
刹那のためらいもなく望は言い放ち、即土下座の構えをとる。
「早っ。」「そもそも、なんで宣戦布告されたかくらいは聞いてください!」
「どんな理由であれ、私が木津さんにかなう訳はありませんし、木津さんとやりあうつもりもありませんから」
表情をどんよりと曇らせたまま、目をそらす望。
「先生は先程、私の身体の秘密を知りました。」「だから、戦争をします。」
「ですから、私は無条件降伏します」
「話が進まない!」


  ☆


「重し蟹?」
「はい。所謂『怪異』と呼ばれる存在ですね。持っていって欲しい思いと共に重さも持っていってしまうようですね」
本を片手に解説する姿は2のへの知恵袋、久藤准の常である。
「さすが久藤くんは何でも良く知ってますね」
「何でもは知りません。本に書いてあることだけです」
「思いのほかノリノリで、先生ちょっとビックリしてます。で、その蟹の怪異が木津さんから重さを持っていってしまった、と。どうしたらいいのですか?」
「身を清めてから重さを返して下さい、とお願いしたら返してくれるみたいですよ」
教師の質問に生徒が答える。2のへ組では何度となく繰り返されて来た光景であるため、誰も疑問は抱かない。
「木津さん、ということですが?」
「イヤです!」
きっぱり。
「絶望した!解決策を提示されても受け入れない生徒に絶望した!」
両手のひらを上に向け,一部では『支配者のポーズ』とも呼ばれる絶望姿勢で叫ぶ望。
「というかそもそも、重し蟹が木津さんから重さを持っていくきっかけってどんなものだったんでしょうか」
望の言葉に、キラリと千里の目が光った。勿論、目つきは魚のソレである。
「や、やっぱりいいです!知りたくないです!」
「聞きたいか?聞きたいのか?」
「勘弁して下さい!」
その後、校舎には望の絶叫のみが響き渡った。


  ☆


「で、結局、やらされるんですか。」
体育館に、望、千里、准の3名が揃っている。簡易ながら祭壇も整えられ、その上には蝋燭も燃えていた。言われたとおりに千里も衣装替えを済ませている。
「木津さん、その白装束は…」
「はい。丑の刻参り用ですが、何か?」
「いえ、確認しただけです。というか、確認するまでもなかったですね」
脱力する望。
 そんな会話には加わらず、神職風コスプレ姿で1人たたずむ久藤の姿は、どう見ても千里と同級生に見えないどころか、望よりもよほど練れた年齢のそれだった。
 己の姿との余りの差の大きさに気づき、取り繕うように居住まいを正す望。
「えー。では久藤くん、お願いします」
「はい」
本を片手に祝詞を唱える准。程なくして3人の目の前に巨大な蟹が姿を現す。
「うなっ!」
瞬間、スコップ一閃!
「オマエか!私から重さを奪ったのはオマエか!」
蟹が動き出す間もなく、千里のスコップが2度3度と振り下ろされ、的確に蟹の甲羅の継ぎ目部分を痛打する。これはたまらん、と蟹が思ったかどうかは不明だが、スコップから逃れようと反対側へ遁走する。
「逃がすか!」
うな!という書き文字が空中に浮かんだかと思うと、千里の投じたスコップが蟹の目の下に刺さる。
 少しばかりもがくようにうごめいてから、蟹はその動きを止めた。
 千里がスコップを引き抜くと、蟹からモヤのようなものが抜け出て千里の身体へと吸い込まれていった。
「今、体重が元に戻ったようです。」
「それはそれは、何よりでしたね木津さん」
綺麗な棒読み。
「この本にあるとおり、周囲が助けるんじゃなくて本人が勝手に助かるんですね」
「いや、久藤くん。その本に書いてあることはこういう事態を想定したものではないと思いますよ。…さて」
望は哀れな姿と成り果てた甲殻類のほうに向き直る。
「この蟹、どうしましょうか?」
「もちろん、キッチリ食べます。」
千里は右手に鍋、左手に蟹フォークを持って既に構えている。
「食べ物は粗末にせず、きっちりいただかないと。2人の分もありますよ、蟹フォーク」
「いや、私はちょっと…」
「僕も遠慮するよ」
 そして翌日。
「おや、どうしたんですか?木津さん、表情が暗いですが…。もう怪異は退治したのでは?」
「蟹を食べ過ぎて、体重が。」






「えーと。こんなかんじでどうかな?」
「30点」
「だろうな。ああ、俺の5時間…」


                            終わり

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楽園 Le Paradis8 感想

表紙
・夕暮れ時、妙齢の女性が妙なことをやってます。…すいません。せっかくのシギサワ先生力作の表紙を台無しに。
・でも、こういう妙なことをやってる女性の姿って惹かれます。マジで。ドキドキします。思わず勇気を振り絞って「何してるんですか?」って聞いてしまいそうになるくらい。
・あと、スカートを握る左手にもドキドキしますね。ええ。


アパルトめいと
・犬上先生、割とこのパターンお好きですよね。女性が男性を襲っちゃうタイプのお話。
・男性の家に女性が迷い込んだらセーフですけど、逆は即通報ですよね。
・鍵交換云々のくだりは、どう考えても女性の言い分がおかしい。持ち家でも賃貸でも、自分が住まなくなったら鍵は返しましょう。
・「鍵交換!」「いくらするのよ」「あ…不動産屋は確か3万って」「これで交換しといて」「いーわね!」「じゃ!」嵐のような女性だ。
・ああ、寝具から異性の匂いするとどきどきしますよね、ええ。相変わらず良いところをついてきますね犬上先生。
・「何故開く」何故開けた。
・「すみませんっ」「使っちゃいました全部」「……は?」「電気と水道とガス」「一気に止められそうだったんでつい…」同情の余地はある。というか、嘘のつけない奴だな。
・押し付けて去っていったお金を意図とは別のことに使われ「出るとこ出たらそれなりの罪」っておっしゃってますが、言ってる人も鍵持ってるからって他人の家に勝手に上がったら住居不法侵入ですがな。まぁ、酔っぱらいになにを言っても無駄ですが。
・まっすぐな瞳でにらみつけられるとグッと来る属性か。もしかしたらこいつとはうまい酒が飲めるかも知れない。
・……で、押し倒しちゃったよ。この女(ひと)。「一日も早くカギ交換すること」「でないと今日と同じ目にあうわよ」どういう脅迫ですか。
・ご期待に沿えないとトイチの利子…沿えたら無利子なんですね。分かります。


マイディア
・居心地の良い家、いいですよね。私は結婚前には彼女の家に上げてもらうことが出来ませんでしたので、こういう光景に憧れます。
・で、帰宅したら母親大暴走。うああ。
・母親がヤンデレってのはどうにも始末におえない。
・連絡が取れないことにうにうにする睦子かわいい。色んな意味で知らぬが仏。
・「電話は?」「折れた」これで全てを察してくれる友人が頼もしい。
・秋人に会えたときの睦子の表情、絶品。これは男冥利。
・いかん、シリアスな場面なのにこないだ見た次回予告のせいで壊れた携帯の買い替え、というだけで笑ってしまう。不吉なおっさんがいないか探してしまう。
・気持ちの揺れが表に出る睦子かわいいよ睦子。
・学校に戻り、睦子をつかまえる秋人。学校帰りにカラオケか。うらやましいなぁ。
・「…ちょっとゆっくり話がしたかったから…」こういう使い方ができるって頭では分かっててもこういう使い肩をしたことはありません。
・「見てるだけでいいって思ったのに我慢できなくて」「好きだって言って困らせたと思うけど」「もっと一緒にいられたらって」「それで…」「他の事色々忘れてて…」「……」「手を握ってもいい?」いい彼女だなぁ。このタイミングで察して手を握ってくれる彼女はプラチナより貴重だと思います。
・「家に帰ったら携帯壊れてて……」「睦子に迷惑かけたくないけど…」「一緒にいたらそのうちわかる事だから…」「隠しても意味なかったな…ごめんな」絞り出すような苦悩。
・「…私ちゃんとご挨拶しましょうか」「まじめにお付き合いしてますって」「カッコイイね…」これはかなりカッコイイ。
・「…ひとつ頼んでいい?」「いいですよ」「キスさせて」「……」「私 真剣に話してたんですけど」「俺も真剣だよ」こっからの2ページはもうコメント不能です。くあああ。こういう話、書きたいですわぁ。
・「げんきんだろうけど…」「好きな人が自分を好きだって…」「すごいなあ…」すごいよね。私なんぞ今でも妻からちょっと優しくされるとなんだってやれる気になります。
・だから、帰ってからの修羅場にも、まっすぐに向き合える。
・「母さん 俺」「好きな子ができたんだ」吉と出ても凶と出ても。


Spotted Flower
・初手から申し訳ありませんが、私、ポル産アニメという言い方があまり好きではありません。こういう揶揄する表現を笑えないのは心の余裕が無いんでしょうねぇ。
・「……絶対息子に見せたくねぇ」「……娘にならいいの?」どっちもアウトだと思います。
・「健全に育てる自信がない」「…まったく下らない事で悩んでるねぇ」これは私旦那の方に同意だなぁ。
・「不健全なオタになったあんたが」「今結婚してセックスして嫁を孕ませてる」「この人生大逆転をどう説明するわけ?」……これの感想というのとはちょっと違うんですが。実体験の人生大逆転を小説にするのは最後の手段にとってあります。
・「先の事なんてわからないよ」おっしゃるとおりです。
・「つまりわかった?」「2人で育てるって事」「2人の子供なんだからね」「男だ女だって」「文句言ってる場合じゃないよ」そもそも、自信があって子供を育てる人ってほとんど居ない気がするんですよね。
・「幼女を育てたかったなぁ……」「キモーイ」台無しだよ!台無しだよ木尾先生!でもちょっとだけ気持ちがわかる。だって自分の惚れた女にそっくりな幼女だよ?目の中どころかありとあらゆるところに入れたって痛くない自信がある。


お前は俺を殺す気か
・このタイトル!タイトルが!タイトルを付けるセンスを分けて下さいシギサワ先生。
・そして毎回悩むんですけども、シギサワ先生の作品に私が感想をつけていいのかどうか。いやもう、明らかにいらん事をしている気がしてならんのですよ。今回は特に見事な仕掛けも入ってましたし、つまらん駄言を展開させて台無しにしたくないのが本音です。
・とりあえず脱帽しますが、いつかこういうお話を書いてみたいものです。とりあえず勝手にノベライズして練習するかなぁ。
・当たり障りの無いところで言うと、今回のヒロイン橋本さんみたいな怜悧な美人が私は大好きで、自分の書く文章にも何度か登場させようとしては失敗してます。
・あとまぁ、怜悧な人が乱れるとたまらんですね。ハイ。
・「…さて、この先どうやって生き延びようか」ガンガレ。その甲斐はあると思うぞ。


悲しい顔して
・「10年前」「彼はわたしの母の愛人だった」こういう読者の鼻っ柱をぶん殴るような言葉を操るセンス。
・放課後のバス停でよく会い、よく話す。つかみどころのない関係。
・20で子持ち女性の愛人かぁ。やるなぁ。
・スイートルームでお菓子と絵本。それでもひとりにされたら子供は泣きますわな。
・「無いわー」「安いわー」「うわー恥ずかし」その『無い』『安い』『恥ずかしい』が許される時期ってのが人生にはあるんだよ…。
・「このひとが」「悲しい顔をすればいいのに」「二度と取り戻せないものを悔いて泣けばいい」そんな風に思われるほどの男になってみたかった。
・「よしよし」「あっちゃん」「辛い思いをしたんだね…」この手が、母を引きつけ、そして今娘をも。
・「ああ」「お母さん」「今なら少しだけあなたがわかる」「あたしきっと」「この人のことが好きになる」このくしゃっとした表情。心のうちにあるものをこらえてこらえて、それでもなおこらえきれなくて表に出てしまうこの表情。


オムレツの思い出
・「そろそろ幼なじみから彼氏彼女に転職したい」「………ご免…」2秒で終わるラブコメ、ではなかった。
・この叔母は確かに惹かれるだろうなぁ。
・「未亡人が出した真っ赤なゼリーをチュルチュルと食った」という文章のどこに変態性を感じたのか。もしわたしの予想が当たっていたとしたら、それを連想できるコイツらの方がよっぽど変態だ。
・「あのっ僕は」「卓朗叔父さん以上に衿子さんを精神的に支える人間になりたいです」「…………ありがとう …嬉しいよ」「文人君があと10歳大人だったら」「もっと嬉しかったろうね」冒頭の『ご免』とここの『ありがとう』は同じなんですよね。
・そうかそうか、バターの匂いだったか。そら「……吐きそう」にもなるわな。克服できる日は来るのか。


彼女実験
・あー。白衣女子萌え。なんか今まで大脳を酷使して文章書いてきたのですが、ちょっとホッとしたり。
・「正気にては大義ならずとは誰の言葉だったかしら」『大業』です黒咲先生。で、葉隠です。
・実験はやってみることに意義がある。そして、この『実験』は『恋愛』に置き換えられる。
・近づいて、拒まれて、遠ざかって。今回のお話はアプローチの仕方によってはもしかしたら、と思ってしまう分余計に切なくなりました。
・「勝手にはじめて」「勝手に終わらせて…」でも、もしかしたら恋愛とはそもそもそういうものなのかも知れない、そうあるべきものなのかも知れない。
・「ごめんなさい…」謝ることで、終わらせて、また始めることが出来る。


ひたひた
・セリフが無いのに、読み手の脳裏に自然と会話が浮かんでくる。ツルケン流っすなぁ。
・特に家の前でのやりとりは2パターンくらい瞬時に出てきました。こういうアクティブな女性キャラの魅力を表情と動きとで何よりも描写するのもツルケン流。
・女性の方が乗り気だったのに、家に入れずに返した男の事情も色々勘ぐると愉快です。
・むくれながらも大胆に仕掛けて行く動きを猫視点で追うと淫靡というよりユーモラス。
・満足する一人と一匹。寝付けない一人。


あまあま第7話
・バレンタインデーのお話。
・「私達には今更でしょう?」さめてるなぁ。
・チャリの後ろは指定席。頑張れ犬型人間。
・好きな人からもらえたら、コンビニのチョコだって、カカオの実そのままだって宝物ですよ。
・「よく見てるな…」女子の観察眼は同性にも異性にも鋭い。
・手作りにするから「来年からはもう買わない」とは、良いツンデレをいただいた。

あまあま第8話
・そしてこっちはホワイトデー。「忘れてたー」アカン。
・お返しは悩みますよねぇ。これについては色々ネタを抱えてますが、せっかくなので自分の小説で使うつもりです。
・美咲も忘れてたのか。いや、美咲のことだから忘れてなかったのに忘れてたことにしてる可能性も。
・「誰かが決めた日じゃなくても」「私たちはいつでも一緒できるんだから」「私はそれで良いと思う」いい女だなぁ。高校生なのにこんな事言われたら一生尻に敷かれるの確定。
・同じクラスになった方が大変だよな。隠してると特に。ガンガレ2人とも。


14歳の恋第10話
・相手が余裕のある態度だと余裕のなくなる長井君。
・そして、その余裕の無さが分かっていれば、自分は余裕を持って接せられるというのは、やっぱり大人なんだと思う。
・「顔に出やすいんじゃね?」自覚無かったのか長井。
・「あー」「やべ」「日野原先生の気持ち分かるわ」こうして包囲網は完成してしまう。御愁傷様。


14歳の恋第11話
・オクラホマミキサーの喜劇と悲劇。まーねー、わたしの中学のときもこんなんでしたわ。一人だけ、しっかり手を握って来た女子がいましたけどね。
・堂々と手を繋げる喜びと、それが期待はずれになる悲しみと。その根底にあるおそれと気恥ずかしさには自分自身覚えがあるだけに、この現象につっこむ資格もありませんが、すでに14歳掛ける2を通り越して久しいおっさんとしては『お前ら勿体ないことしてるんだぞ』と言いたくなります。
・2人きりでやり直し。いつまでも、いつまでも。音楽はエンドレスで、胸の高鳴りと、頬の熱さと。キスよりもうらやましい宝石の時間。

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コミック乱四月号 感想

浮世艶草子
・天狗面に卑猥なものを感じるのはどうしたもんでしょうか。大昔にそんな小説を読んでしまったからでしょうか。
・というわけで今回は松田の旦那久々の登場。この名コンビの絶妙な距離感が好みです。
・神隠しがさらうのみで不埒な真似に及んでいないのは不幸中の幸い。
・「母親の重でございます」母親だか娘だか分からない人が。
・しかし、これまでの例とは違い、無惨なことに。
・貞満屋の読みどおり、3日後に再び天狗が。天狗面つけてまぐわってるところはどうにも昔のブルーフィルムのようでした。
・うなじを見て相手の年齢を推し量るところはさすが腕っこき。
・連れ子に折檻した挙句1人寝が寂しくて魚屋と懇ろに、か。悲しい結末です。
・お島、最後の最後で爆弾発言。悲しい事件の最後が微笑ましくて救われました。


剣客商売
・今回は小兵衛先生の古い門人吉村弥惣治が登場。
・「浅蜊の佃煮のような顔をしているが……」「先ず、わしが弟子の中ではわしに恥をかかせぬ奴よ」一度でいいからこういうことを言われてみたいものです。
・悩みを抱えているらしい弥惣治を見て、大治郎は父の元へ。夢心地での膝枕から落とされておかんむりの小兵衛先生。
・主の見栄の張り合いから、命懸けの勝負をする羽目に。なんとも迷惑なことですが、これも武士…と思ったのですが、家を潰すような賭けまでするとは、これは明らかに暴走というものです。
・飯の描写が凄くうまそうです。よく知った食材の場合はいいのですが、馴染みの無さそうなものをうまそうに見せるにはどうしたら…とか色々現在修行中なので勉強になります。
・「二度とお前をかまってやれなくなるぞ……」「困りますよう」この夫婦と来たら朝っぱらから。
・思わぬところから事の真相を知る小兵衛先生。人脈というものはありがたいものです。
・主の賭け好きは家来にも伝染しているようで。こういうのも『家風』というのでしょう。
・しかし、困り者の殿様にはしっかり者の家老あり。うまいこと舌先三寸丸め込んで賭けものを差し替え、最悪の事態を避けることには成功。しかし、己が身の上と、戦う相手とにのしかかった重みに悩む剣士2人には思い至らぬどころか結局賭けにするか。
・いざ、勝負というところで、乱心ものを装った秋山父子乱入。この手があったか。にしても、メイクもよく出来てますな。
・薪ざっぽうを振るって軒並みぶっ倒すところは痛快至極。
・仲良く恥をさらさせて、無かったことにする。お見事。
・「それにしてもこの着物は実にひどいもので…」「三冬さんとおはるが苦心の作じゃ」まったく、遊び心を持った夫もしくは舅を持つと苦労しますな。


風雲児たち幕末編
・桜田門の銃声。
・ああ、名門井伊家も概ね渡り中間だった、と。このころは一部の例外を除いてどの藩もそんな感じだったようですね。別に大老だったからと言って藩財政に格別の余裕があったわけでもないでしょうし、井伊家だけが例外ということも無かったでしょうね。
・結果、20に満たぬ人数対15名というほぼ互角の勝負が開幕。しかし、肝心の井伊直弼は銃弾に腰骨を砕かれ身動きが取れぬ状態。
・襲撃側も迎撃側も初の実戦。顔を見知った同士でも同士討ちが行なわれる等、当然のように相当に混乱してます。
・「しかしお駕籠は絶対一人で守れない」なのに大名行列が駕籠だったという時点で武士の行列としては間違ってる気がします。
・生き残ってはいるものの、戦意喪失した人間は戦力にはならない。士気をくじくことと、日頃から士気を高めておくことの重要性がよく分かります。
・赤門開かず。護衛の奮闘虚しく、井伊の首は落ちた。赤鬼、墜つ。

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後藤沙緒里のいろはにほへと第179回「納豆トーク?」感想

・「今年はですね、閏年だから29日まであるんです」「1日多いと得した気分になったりする?」すいません。そういうイベント心を失ってしまったのか、ワクワクしません。でも年度末に1日余計にあるとちょっと助かるかも。
・「その日お誕生日の方もいらっしゃるから、やっぱり良いのではないですか?」著名人ですと赤川次郎さんと飯島直子さんが2月29日生まれですね。
・「そっか。給料日が1日遠のく!なんていう意見もあったりして」切実。
・「目撃!となりのさおりちゃん」「漫画喫茶でさおりんを見ました。さおりんは漫画を読まずに寝ていました」これ、私やったことあります。漫喫は昼寝場所としてもなかなか優秀です。
・「『漫画喫茶だからって漫画を読むとは限らない。私はここにシャワーを浴びにきているのだ』ということでした。最近の漫画喫茶事情は色々なのですね」「あなたの目撃した後藤沙緒里は…人違いです」「あたしは多分行ったことがない」「記憶が無いです」声優さんでどなたかが、収録の合間に漫画喫茶に行ってオーディション関係の漫画を読んだり、というお話をされていたような…。すいません、記憶があやふやです。
・「シャワーなんてあるんですか?」「すごいですね。お泊まりできちゃうんですね」「漫画喫茶じゃない、そんなの。ホテルじゃないですか」鍵がかからない上に外からよく見える状態なのでホテルではないですねぇ。昼寝にはいいですけど、マジ寝にはちょっとキツいかも。
・「やだ、なんかやだ。漫画喫茶なのにシャワーをあびにきているのだ、とか言う人ヤだ」というか、シャワー浴びるだけだったら銭湯に行った方が。
・「私、ないので一度くらいは行ってみたいですね。なかなか行かないですけど」「『終電逃した人が、泊まってシャワーあびたり』」「そういう使い方ですか」何しろ安いですからね、漫画喫茶。
・「やっぱりヤダ。お風呂上がりなんて見られたくないです。女子だもん」「見られる状態ですよね」すいません。さおりんの爪のあかをうちの妻に煎じて飲ませたいのですが。
・「どんな設備なんだろう。どうしよう、気になって来た。行ってみたくなっちゃった」「凄いですよね」「今度行きましょうよ。漫画喫茶ロケ?」「ここがシャワールームです」番組で実際にシャワーを使ってみたりとか…いやいやいや、番組の方向性が変わってしまいます。
・「行ってみたくなってしまった」もしおいでになられたらその際はこちらで感想などをお聞かせください。
・「卵かけごはんを食べるさおりんを見ました」「卵かけごはんにさらに納豆をかける、これが日本の朝ごはん、ともりもり食べていました」「あなたが目撃した後藤沙緒里は…本人?」何で疑問形。
・「これよく分からないんですけどどういうことですか?」「納豆にたまご入れりゃいいじゃないかと思ったんですけど」ご飯と卵がよく混ざった状態に、さらに納豆を投下するということだと思います。
・「あたしは、納豆には卵を入れる派です」「たまご、御ネギです。あとお醤油。たまにめんつゆ、たまにポン酢」「バリエーションがありますね」「夏だと、山芋、おねぎ、ゆかり」「ポン酢」色々工夫なさってますね。納豆は健康によろしいので私も適量を適宜食べる生活を心がけていました。昔は。
・「『納豆、むしろ好きじゃない』」「手前に居る女子が好きじゃないって」納豆は好き嫌いが別れますから。私は大好物ですが妻が非常に苦手なので家では食べないようにしております。
・「さっきから顔がなんか変だと思って、じゃない、表情が思わしくない」さおりんのさりげない配慮。
・「におい?」「くちゃいですか?」匂いが気になる人は辛子を多めに入れてみて下さい。
・「苦い?苦いって初めて聞きました」「なんか悪いの食べたんじゃない?」おかめ納豆のQ&Aページに『賞味期限を過ぎると苦くなる』という意味のことが書いてありました。賞味期限の切れたものは食べたことが無いので『苦くなる』というのは初めて知りました。
・「『納豆って腐るんですか?』」「腐ると糸引かなくなるんですって」そのようですね。
・「多分本人っていうことでいいんじゃないすか」認定いただきました。

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百姓貴族2巻 感想

・超実録農業漫画、2冊目でございます。
・クリスマスツリーは自家製ですかそうですか。見事な自給自足理論。当然モミの木じゃなくてエゾマツだったりするわけですが。最後は薪になる無駄の無い仕様。
・あと、鶏肉のプレゼントはありがたいけどホラーなのはちょっとトラウマですね。これは慣れちゃうのもいかがなものかと。
・北海道の冬備えは本当に戦闘態勢ですね。あと、カマクラの作り方が超合理的すぎます。農作業機器って便利ですね。
・しかし、寒さの規模が本当に桁違いすぎてどうにもこうにも。濡れた手で鉄板触ると即張り付くとか怖過ぎます。
・十勝開拓史は凄絶の一語です。「開墾のはじめは豚とひとつ鍋」とは…。
・これでもかこれでもかと襲いかかってくる天災は、シミュレーションゲームだったらリセットボタンものですが、実人生だったらそうはいきませんからなぁ。読んでて一番怖いのはバッタでした。
・そして、現代においても開墾は困難な作業のようで…。でも2ヘクタールという単位のデカさがさすが北海道。
・荒川先生のご先祖様は田中正造先生の同志でしたか。私は小学校6年の時に田中先生の伝記を読んだのですが、あの中におられたのでしょうか。
・逮捕状出て北に逃げたとか、さすがの生命力。
・せっかく稼いだバイト代が大特取得費用へ…。「上司の命令は絶対です」じゃあしょうがない。
・教習所で「乗ってましたね?」って言われちゃうのも農家の子弟ならではですな。
・「農家の常識は社会の非常識」しかも北海道だしなぁ。
・トラクターというか、大特全般が巻き込まれると危険な乗り物で、迂闊に近づくと大事故にも繋がりかねないそうですね。
・牛の繁殖は男の悲哀が如実に描かれていて、思わずホロリと。あと、牛とは言えハーレムの実態は夢を奪いますなぁ。
・人工授精はもっと夢を奪うわぁ。「産業動物」という言葉がピッタリ来ます。まぁ、なまっちょろいこと言ってる場合じゃないのは口蹄疫の時に色々と学ばせていただきました…。いつでもお肉をいただくときは感謝とともに。
・初乳って売れないんですか。本当に色々勉強になる漫画です。
・規格外のお話は悲しいですね。畑で実物を見たことの無い方々も多いのでしょうね。「クズイモ」っていう表現からしてもう…。
・人間計量器のおばちゃんカッコいいです。
・「もうごはん好き嫌いしません!」「なんでも残さず食べます!!」最後はこうなりますね、やっぱり。
・日本分割統治計画って、またダークな話題が。こうならなくてホントに良かったですよね。北海道の方には笑えない内容でしょうねぇ。
・ゴルビーとエリツィンが懐かしい。あと、ウラジミール大帝は誰がお描きになってもキャラがぶれないなぁ。
・ハリウッド映画を地で行く男。それが荒川父。こりゃファンも増えるというものです。
・「ひどいネタしか無いですよ?」「読者さんはそういうのが読みたいんです!!」ええまあその通りです。
・理不尽で大雑把でパワフルで、でも一本不思議なスジの通ったオヤジさんに乾杯。まぁ、自分の親がこうだったらこんな悠長なことを言っていられないんでしょうけど。あ、でもうちの母方の実家が元農家だったんですが、おんぶヒモで括りつけるのは実績あるそうです。
・牛の角切りは読むだに痛いお話でした。傷痕をコテで焼いたら犬猫大集結というところはちょっと微笑ましかったですけど。「あなたたち!!これは焼き肉じゃなくってよ!!」という言葉も彼等には届かず。
・農家の友、犬。バカだったり不憫だったりお役立ちだったり。ねずみ狩りは犬もやってくれるんですね。
・水が変われば牛乳の味が変わるのも当然ですね。人間も吸血鬼に毎日血を吸われる人は食べた物によって血の味が違って『む?今日は餃子を食いおったな?』とか言われるんでしょうか。
・牛乳を飲んで感動する息子さんと旦那さん。何気に初登場。
・牛乳マジックに関しては、『基準値っていうのはそういうものだよなぁ』としか言えません。あまり検査を厳密にやりすぎるとコストが上がって大変なコトになりますし。
・大自然と共存共栄が農家の基本。そして、害のあるモノは排除。これも基本。
・牛をペットにするのは『その発想は無かった』の一語です。飼いたいと思ったことは無いのですが、出来てもやらないと思います。牛と添い寝はちょっと憧れますけど、命懸けなのは…。
・「骨まで焼いてよ!!」「つーかあああいいにおい!!」ペット斎場で手に負えるレベルなんでしょうか牛の大きさって。

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