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漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。
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2日目。
 フルで使えるのはこの日が唯一。幸いにして昨日15,000歩近く歩いたダメージはほぼ無く。朝から出かけるのに何の支障もなかった。
 ホテルの朝食バイキングをきっちりといただいてからまずは早朝からやっている雙連朝市へ。行天宮駅まで歩き、民権西路駅で下車。少しばかり南下すると朝市が見えてくる。大変活気があり、ぶらぶら歩くだけでも楽しくなる。しかし、残念ながら冬場なので果物が少ない。豊富なのは柑橘系だがこれはわざわざ台湾で買って食べなくとも、ということで食指が動かない。
 嫁さんが傘を持ってこなかったので、朝市の雑貨屋で買って帰ろうかと思って除いたところ。想定より遥かに高くなっていた。毎年のように来ていたころは折りたたみ傘がとても安く、なのにとても頑丈で良質だったため毎年のように1本買って帰っていたのだが。見ると記憶にないような値段がついている。レート上の問題ではなく、99元くらいで売っていたはずの傘が底値でも399元くらいになっていた。
 これなら日本で買ったほうが安いなということで断念。また、かつては1つ2つあった烏龍茶を取り扱う露店もなくなっていたので戦果なく撤退。
 台北最大の問屋街である迪化街まで1.5キロくらいなので歩いて向かう。最寄りの駅からでも1キロくらいは歩かねばならないのでそれなら一々地下鉄に乗るより歩いたほうがずっと早い。
 車社会にどっぷり漬かりきった人間なので若干不安もあったが、ほぼノーダメージで歩き切った。
 まもなく旧正月、中華文化圏的に言えば春節ということで一帯は賑やかに飾り付けられていて大変華やいだ雰囲気だった。
 それは大変良いことなのだが、やはり店の数は減っているようで。ぽつぽつと存在する空き店舗がとても目についた。
 私がヒイキにしていたお店は生き残っていて目当てのドライフルーツは無事手に入りそうだったが一方でお茶を取り扱っている店がない。これまでは「本業じゃないけど一緒にどうですか?」みたいなノリでレジ横に置いてあったところも珍しくなかったのだが。
 一通り歩いてから『永楽市場』という看板が掲げられた大きな建物の中で休憩場所を探す。中は屋内市場になっており、4階まであるらしいのだが今回は買い物目的ではないので1階のみを回る。
 かつては『永楽布業商場』『永楽布市場』という看板だったくらいで布地関係が主流だったが今は食材など飲食物関係が多い印象。どこか落ち着いて休める場所はないかとうろついてみたところカウンター式の珈琲店を発見したのでそこに腰を据える。
 豊富なメニューの中から嫁さんは黒糖カフェラテを、私がバニラカフェラテを選択。これが冷えた身体にしみじみと美味い。コーヒーとミルクの向こうに仄かに、だが確実に存在するバニラの香りが心地いい。
 フラッと入った場所でこういう味に出会えるのだからやはり台北はいい街だ。
 心身ともに暖まったところで永楽市場を出て買い物に戻る。六安堂と漢林蔘薬行というお店でパイナップル、イチゴ、マンゴー、そしてお店特製ののど飴も購入した。
 主目的を果たせて一安心だが、しかし、やはりお茶は手に入らなかった。このあと大本命のお店に行くのでそこですべて買えばいいのだが、そこは老舗だけあってお値段もそれなりにしてしまう。気軽に飲めてちゃんと美味しいというレベルのものを事前にある程度揃えておきたかったのである。
 どうやら事のついでに買おうとすると無理らしいというがわかってきたので、専業店へ向かうことにした。そこでメインストリートから少し外れたところにある茶樂樓というお店へ足を運んだ。
 店内はなぜかほうじ茶の香りで満ち満ちていて一瞬ギョッとしたが別に店を間違えたわけではなかった。
 ここは店主が日本人なので試飲をさせていただきながらざっくばらんに色んなお話を聞くことが出来た。
 お茶を扱う店が減っていることについては店主の方曰く「日本人観光客が来ないからね。お土産にお茶を買うのは日本人くらいだから。西洋の人は烏龍茶飲まないし」ということらしい。
 なるほど、ゆえにこの店でも台湾人向けに仕入れたと思しき宇治小山園のお茶が棚ひとつを埋めているし、店内には烏龍茶ではなくほうじ茶の香りが漂っていたわけである。
 我々は台湾をこよなく愛するがゆえに無理に無理を重ねてシーズン外に訪れたものの、これは到底一般的な旅行形態にはなりえない。台湾ドルがもう少し安くなり、その上で航空運賃も今少し下がらないとかつての様に大量の日本人観光客が戻って来るとは思えない。それについては台湾側、もしくは日本側が努力してもどうにもならない面があるので世界情勢が好転するのを祈るばかりである。
 あまり明るくない話題が尽きたところで購入したお茶を抱えて店を出る。
 このあとは前回大量購入して帰国した台湾ドーナツの店へと向かったが、狭い店の前に羊腸状に形成された行列を見て断念。ざっと数えて30人以上いたのでこれはもうやむを得ない。次回に期待ということにする。
 じゃあ休憩を兼ねて昼食でもという話になり、地下街をぶらぶらと歩いて眺めて食べたいところが見つからなければ台北駅で探そうということになった。
 しかし。まだ若干昼食には早いため、食事が出来そうな店はあまり開いていない。
 道中、ゲーセンがあったり天井から吊り下げられたFateの広告を見かけたり落書きコーナーで雪風と出会ったり。そうそう、ここオタ街だったわと思い出し、漫画専門店『瘋』に立ち寄ってみる。版権取得して翻訳された漫画や日本からそのまま輸入された雑誌などに加えてグッズ類もずらっと取り揃えられているのは記憶そのままの光景だ。
 台湾と日本とではゾーニングが違うため思わぬものにR18指定がかかっていたりするのだが。新刊コーナーに並ぶ『帝都聖杯奇譚』の4巻にシールが貼られているのを見た嫁さんが「ということは2巻を買えば以蔵さんの横にR18表示された公式本が手に入る」などと言いだしたため夫婦そろって捜索開始。
 出版社が分かっているので捜索自体は簡単だったが、残念ながら1巻しか見つからなかったので断念。手ぶらで店を出るのも惜しかったので同人誌即売会のカタログを購入。
 さて今度こそ食事をと思ったものの。地下街の出口案内に『台灣漫画基地』という文字列を見つけて再び寄り道決定。
 目指す店は階段を上がって5分ほど歩いたところにあった。店内には日本の漫画はほぼゼロで、並んでいるのは台湾産のものばかり。なので帝都聖杯奇譚は置いていなかったが、代わりと言っては申し訳ないが『異人茶跡』という台湾茶の黎明期を描いた漫画の、私の手元になかった3~5巻が手に入ったのは僥倖と言うほかない。やはり寄り道はしてみるものだ。



 さて。店を出るといよいよ昼飯を真剣に算段しなければいけない頃合いになってきた。
 地下街へと戻る道すがらにちょうどQスクエアというショッピングモールが目に入り、そこの地下のフードコートで食べていこうという結論に至った。
 嫁さんは『小南門』という台湾料理店、私は『蜀羊』という羊肉料理の店を選択。前者は日本人にも知る人が少なからずいる老舗で私も当初はそこにする予定だったのだが。羊肉料理というのと店名に蜀の字が使われメニューに三國志の武将の名前が入っていることに惹かれての選択。
 基隆の夜市で魯肉飯によく似た羊肉飯というものを食べたことがあり、その味付けを想像していたのだが、食べてびっくりカレー味だった。そうわかって食べれば問題なく味わえるのだが、最初は本当に驚いた。
 さて。腹も満ちたところで買い出しモードに戻る。徒歩で峰圃茶荘というお店へと向かった。
 ここは台北有数の老舗。私の祖父が大戦中日本からフィリピンへの移動中、台湾の基隆港に立ち寄ったそうだが、その際いつ緊急出港するかわからないから遠出禁止だったのにも関わらず抜け出して台北市内まで茶の買い出しに行ったそうで。
 それ、もしかしたらこの峰圃茶荘さんだったかも知れないなぁ、と。ここに来るたびいつも祖父の話を思い出してしまう。
 椅子を勧められ注文票を渡されてまずは内容をチェック。
 元々高級な茶葉を扱うお店なのであるが支払った金額以上のものばかり。味も香りも申し分ない。重量制限ギリギリまで買って帰りたい。しかしいつもと違って手持ち資金との兼ね合いで悩む羽目になる。記憶より値上がりしている上、円安も考慮するとなれば気軽には手を出せない。
 チェックしていくうちにこの店の隠れた名物マイタケチップスが注文票に載っていないことに気が付く。店内を見回しても見当たらず、どうやら扱いをやめてしまったらしい。自家用以外にも友人へのお土産用として考えていただけにいささか困ったことになった。
 いつもより増えた悩みの種と格闘することしばし。試飲をさせていただきながらああだこうだと夫婦間の協議を重ねた結果最高級1箱、高級2箱、ティーバッグ2箱、パイナップルケーキ4箱を注文。紙袋1つで収まる程度の量だが、これでも予算的には精一杯。以前は持ちきれないほど購入し、ホテルの部屋まで配送してもらったことすらあったというのに。
 それでも、これと迪化街の分とを合わせてかなりの重量になったのでいったんホテルに戻って身軽になる。
 今日は既に1万歩以上歩いているのだがまだまだ二人とも元気が残っていたので、続いてはかつての定番買い物先だったスーパーマーケットへと足を向ける。ホテル近くの『全聯』はこじんまりとしていてあまり探し甲斐がなく、もっと大きな店舗を求めてGoogleマップに望みを託す。
 台湾にはかつて『頂好(wellcome)』というチェーン店があったのだがこれも今は名前も経営母体も変わってしまったらしく、名前で検索しても出てこない。なおも検索してみると『家楽福(カルフール)』という店が徒歩圏内にあった。
 美食で知られた錦州街をぶらぶら歩いて到着。
 地下への階段を降りるとまさに思い描いていた台湾のスーパーマーケットの姿がそこにはあった。「頂好と似てるなぁ」なんて話していたのだが、後で調べてみたらどうやら頂好をカルフールが買収したらしい。そりゃ似ているわけだ。
 しかし、売り場の配置は似ていても売り物まで同じというわけではなく。かつて台湾のスーパーならどこでも見かけたバラマキ土産好適品が見つからない。
 ああ、こんなところにも影響が出ている。うろうろと探し回った挙句どうにかこうにか箱菓子を見つけたがこれが個包装されていなかったため配布の際には往生した。
 あとは友人へのお土産として蜂蜜を購入し、それ以外にもホテルで飲食する用のおやつ菓子や自家用土産としてお安い烏龍茶ティーバッグを購入し、店を出る。
 と、いいだけ買い物をしたはずなのだがカルフールでも見つからなかったものがいくつかある。まず台湾製ヘチマ成分の入った洗顔フォーム。あと、せっかくホテルの部屋にバスタブがあるのだから使い切りタイプの入浴剤も欲しい。
 そんなわけでお次はドラッグストアを目指すわけだが。とりあえず入浴剤については台湾マツキヨや日薬本舗に行けば確実にあるだろうが、それらの店は当然日本からの輸入品しかない。だったら日本から持ち込めばよかったじゃないかという話になってしまう。せっかくなので入浴剤も台湾オリジナルのものが欲しい。
 という理由から『屈臣氏(ワトソンズ)』というドラッグストアへ。
 目当ての台湾オリジナルの入浴剤、確かにあったがよりにもよって吉野櫻と言う名前で「東京の吉野櫻の成分を使用しています」と書いてあってもう降参するしかなかった。
 なおヘチマの洗顔フォームは置いていなかった。4年前に来た時もドラッグストアにはなかったので『光南大批發』というディスカウントチェーンの店で見つけたのを思い出し、明日余裕があれば行ってみるかという話になった。
 以前ならばこの日のうちに自分一人ででも買いに行っていたところだが、アラフィフになった今では流石に洗顔フォーム1つのためにそこまでやる気力がなかった。
 再び大荷物を抱えてホテルに戻り、スーツケースを開けて整理を進める。2人いるというのはありがたいもので、結構な大荷物だったはずがあっさりとしまい込まれていく。
 おかげで想定より早く終わってしまい、時計を見ても夕食にはまだ少し早い頃合い。
 温泉がいいかマッサージを受けようかという提案を出し合っていくうち、ふっと思いついた。『帝都聖杯奇譚』の2巻、置いてそうな店に心あたりがあるぞ、と。
 アニメイトととらのあなである。そう。台北には両方存在しているのだ。しかもありがたいことに両店は隣同士とまでではないが、ほど近い場所にあってハシゴするのも苦にならない。
 問題はホテルから両店のある西門エリアまで地下鉄で行こうとすると乗り換えがちょいとばかり面倒である。しかし夕方の混雑する時間帯にタクシーを使うのもなぁと思い、ふと台北公車隊というアプリでルートを調べてみたところホテル最寄りの行天宮バス停から目的エリアの近くまで行くバス路線があった。
 台湾は公共交通の安い国なので初乗り15元(=75円)と今のレートでも一切の気兼ねなく乗れる。じゃあこれで行ってみるかと軽い気持ちでチャレンジしてみたところ。
 バスは台北市内の渋滞を縫うように走るためか急発進急停車を繰り返して走る。また、舗装が痛んだ部分を通過するたびプラスチックの硬い椅子を通じて振動が骨身に響く。酔うところまではいかなかったが、なるほど嫁さんが気乗りしない顔をしていたわけだ。
 地下鉄よりも早く安く、そしてタクシーと比べてもさして遜色ない時間で到着できたとは言えこれでは気軽に使えない。
 ダメージを回復させつつ歩を進めればバス停からとらのあなへは5分とかからずに到着。店はビルの2階にあるので受付のおっちゃんたちに軽くジェスチャーをしてから階段を上がる。





 自動ドアを開けて店内に入れば正面にいきなりFateの同人誌が面出しで並んでいる。これは間違いなくとらのあなである。しかも同人誌がオール日本語なので一見するとここがどこだかわからなくなりそうだった。
 何を見ても興味深い光景なので可能であれば店内の様子を撮影したいところだったが当然ダメなのでそこかしこを記憶に焼き付けながら商業誌コーナーへ。
 台湾角川エリアはすぐに見つかり1巻と4巻はあったが2巻3巻はなかった。土佐組人気だな、などと内心ボヤきつつもせっかく来たのだから日本直輸入同人誌や台湾オリジナルの同人誌を見てまわり、せっかくなので暖簾の向こうの18禁コーナーまで覗かせてもらった。一言で言うとすれば「見覚えのあるやつが大変多かったです」というところだろうか。
 見覚えのない台湾オリジナルの同人誌には一次創作も二次創作もあったがBL率が高くてちょっと手が出せなかった。異人茶跡との最初の出会いが同人版だったことを思うと深く分け入って探索してみたくもあったが、当初の目的を果たせていないのでオリジナルのステッカーだけ買って撤退。



 次回の渡台時にはこれをスーツケースに貼る予定にしている。今からその日が楽しみでならない。
 さて、続いてはアニメイトであるがここはらしんばんと店舗が一体になっていてその分混雑も激しい。



地下に広がる奥行きのある店内は書籍もグッズも充実している上に撮影コーナーらしきものまであり、若者がひしめいていた。その人波をかきわけるように進んで台湾角川エリアに『帝都聖杯奇譚』が無いことを確認するとすぐにも撤退せざるを得ないほどだった。
 結局らしんばんエリアには足を踏み入れることすら出来なかった。どうもこの日は台北市内でゲーム関係のイベントが行われていたようで、この賑わいはどうやらその影響によるものらしいがいやはや景気のいいことだ。台北地下街のひっそり具合とは雲泥の差である。
 まぁ、成果には乏しかったがいい時間つぶしにはなった。エネルギーを消費したので食欲も増進されている。というわけで本日のディナー、台北最後の夜は台北駅2階のフードコートでいただく。
 豊富な選択肢にも迷うことなく台南擔仔麺を選択。台湾旅行の際には必ず1度はここで食べている。今回もその吉例を守ることができて何よりだ。
 ただ、この店名には申し訳ないことに擔仔麺を頼んだことはない。いつもいただくのは虱目魚(サバヒー)という白身魚の蒸し物定食である。
 虱目魚は白身だがしっかりとした旨味があり、独特の風味もあって台湾に来ると必ず食べている好物だ。臭みというかクセがあるので針生姜とわさび醤油でいただくのだが、一口食べるだけで白飯が進む進む。
 あっという間に平らげてしまい、嫁さんが食べ終わるのを待ちながら幸せな余韻に浸った。

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艦これ提督ですがリポートをここにあげたりとかいう事はしておりません。攻略記事を書けるほど上手でもないので。
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