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ふさ千明のおたネタ日記

漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。

台湾旅行記2026(4日目編)

7月11日、台湾旅行4日目。
 せっかくの土曜日だが、目が覚めてテレビをつければ台風情報ばかり。この部屋のテレビは日本のBSも視聴可能なのだが、そちらでも沖縄への接近と警戒を報じている。
 万事休すとはまさにこの事。
 台湾バナナと惣菜パンに飲むヨーグルトの朝食を済ませて窓辺から恨めしく空を見上げる。幸か不幸かビルの狭間の部屋なので雨も風も強いようには感じられない。各地に被害が出始めていてもここは嘘のように平穏だった。
 ギャップを埋めたくて嫁さんともどもふらりと部屋を出る。地下街直結の強み、台北駅に出るのにも傘いらずだ。
 何の気なしにやってきた台北駅だったが、沢山の人であふれかえっていていささか驚いた。帰宅難民かと思えばさにあらず。ポケモンGOのイベント中で今ならレアポケモンが出るとかいいうことらしく、皆この風雨をついて参集したようだ。私はプレイしていないのでなんとも言えないが、物が飛ぶほどの強風でも無し、これなら台風慣れした台湾の人たちは出歩けるだろう。どうせ家にいてやる事もないなら確かにこうなるのも無理からぬことか。
 台鉄は運休、台湾新幹線こと高鉄は間引き運転、地下鉄は一部を除いて通常運転。鉄道マニアなので1日乗車券でも買って台北新北の地下鉄全制覇という楽しみ方をしても良かったが、地上部分を走る事もあるためうっかり運休になりでもしたら目もあてられない。同じ理由で高鉄による南下作戦も断念。
 幸いにして台北駅構内のマッサージ店がひとつだけ開いていたので嫁さんを先に帰して揉んでもらうことにした。ただ、先方が視覚障害をお持ちの方だったので筆談も指差しも出来ず。私の中国語も英語もつたなかった上にヒアリングもとんと出来なくなっていたので意思疎通がうまくいかず。フットマッサージをして欲しかったのだが結果的には頭、肩、腕、背中をやっていただいた。
 その後はコンビニで昼ごはんその他の買い出しだけして部屋に戻る。
 年明けからずっとバタバタした状況と過ごしてきたのでこういう時間も悪くはない。ただまぁ落ち着きのない人間なので昼食を終え、昼寝から目覚めたあとにはじっとしていられず台北の広い広い地下街へと散歩に出た。
 台北駅から中山駅を経て雙連駅まで延びる長い道行きは見事なまでにシャッター街と化している。賑わいがあるのはコンビニとポケモンGOの壁画が描かれた一角のみ。後者は撮影スポットでもあるようで、自撮りしたり家族友人の写真を撮ったりとここだけは別世界のように華やいでいる。
 書店街のあたりまでいくとボード型の展示がいくつかあり、その中に日本の植物学者牧野富太郎博士を紹介するものもあった。それによると台湾学術探検隊に参加していて、発見した台湾の植物に命名した実績があるとのこと。
 犬も歩けばのたとえもあるが、これに出会えただけでも部屋から出てきた甲斐はあった。
 この後はさしたる発見もなく雙連駅の「近藤」「おむすびのこんどう」と書かれたワゴンを見てから引き返す。素直に戻るのはもったいないように思えて意味もなく台北バスターミナルに寄り道。夜からは運転再開するようで、電光掲示板には19時台以降の数字とその便の行先が並んでいる。
 そしてありがたいことにここもコンビニは開いている。これまではセブンイレブンとファミリーマートばかりばかり利用してきたが、ここにあったのはハイライフという台湾オリジナルコンビニ。おやつ代わりに焼き芋や肉まん、フランクフルトを購入して戻る。
 いずれも美味しかったが、特に焼き芋は今まで手を出してこなかったのが不思議なほどに味が良く、来年から台湾に来たら必ず一度は食べようという事になった。
 そのあとはVISIT JAPANの手続きや航空券のオンラインチェックインなどをすませてしまうと本当にやる事がなくなった。それでも時間が経過すれば再び空腹感はやってくる。
 しかしこの日はいよいよ食べる店がない。一時的に台北駅地下街の店が営業を再開したというので行ってみれば材料が尽きたのかいずれも閉店作業中。しかし、丸亀製麺にジョナサンとこのあたりは相変わらず日本のチェーン店が多い。
 まだ開いている店があるのでふらり入ってみるとホビーオフ。言わずと知れたプラモ、フィギュア、トレーディングカード等の中古販売店である。うろついてみるととても海外とは思えないほど充実している。入手できなかったフィギュア、特に機動戦士ガンダムZZのプルツーなどはかなり真剣に購入を検討したが定価の倍以上したので断念。財布を開いて血迷いかけたが、クレカの使用履歴を確認して自身を正気に戻した。
 さて。寄り道をしたおかげでますます選択肢は狭く細くなり、ついに最後の切り札を切る時が来た。来てしまった。
 宿泊しているシーザーパークホテル台北のレストラン。味は間違いない。バイキング形式なので料理もバラエティー豊か。昨日から偏り気味な栄養バランスを戻すにもちょうどいい。
 問題は価格で、ひとり1200台湾ドル。日本円なら大体6000円。新婚旅行にてシェラトン台北の高い高い中華を食べて以来のお値段。
 とはいえ迷っている場合ではなく。こちらもいつ材料が尽きてしまうかわからない。そうなる前に入店しておかなければ最悪空腹を抱えたまま今年の台湾旅行最後の夜を過ごす羽目に陥る。
 それだけは避けたかったので2階にある受付へと思い切って足を向けた。そこでルームナンバーを伝えれば「いらっしゃいませ」と日本語で案内される。
 今日はどこのレストランも灯を落としているなか、ここには豊富な料理があった。和洋中華としっかり揃っている。安堵と共に小さな感動すら覚えつつ取り皿を片手に料理を集めてまわる。シェフが切り分けてくれるローストビーフ、自分で生肉に火を通して食べるカルビスープ、サーモンとマグロの刺身をメインに温野菜やサラダもしっかり確保。ご飯ものは手巻き寿司とおこわのみで白ご飯がないのが残念だったが贅沢を言ってはバチが当たるだろう。
 追加料金不要だからと私には珍しいことにビールにまで手を伸ばし、軽い酔いを楽しむ。実に久しく味わってこなかった心浮き立つ感覚。
 これで悪酔いしたら台無しなので一杯にとどめて代わりにフルーツとアイスクリームを楽しんだ。台湾のフルーツについては再三再四言及してきたところだが、アイスクリームも美味い。舌触り滑らかで、ベタベタしないスッキリした甘さが嬉しい。
 これらは台風が来なければ味わえなかったであろうから、人間万事塞翁が馬である。

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