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漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。
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金沢に突発日帰りで出掛けてきました。
できれば新谷さんの聖地アニメイト金沢にも行きたかったんですがスケジュールの問題から断念しました。
行ければ新谷さんのCDでも購入して絶望放送に投稿しようかと思っていたので残念です。
画像は兼六園で撮影した梅で品種が『白加賀』というんですが、瞬時にいつものあの加賀ちゃん(白加賀)とそこから人格反転した黒加賀ちゃんというところまで連想してしまいました。
あと、駅ビル内のスーパーで地酒のコーナー見ていたら『普通酒』と書かれていて吹きました。
脳が絶望的です。




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 波の音で目が覚めると言う贅沢もこの日が最後。
 日の出直後だったので取り急ぎ大浴場へ行く。思いのほか空いていたので、鼻歌まじりで陽光を浴び、朝風呂を堪能。ああ、もういっそ明日なんて来なければいいのだが。

 部屋に戻ってから朝食に向かう。この日は昨日置いてあったできたて豆腐がなく、その代わりなのか麻婆豆腐が並んでいた。朝から食べるようなものかとは思ったが、まぁせっかくだからと皿に盛る。あとは昨日がタンパク質多めだったのでこの日は野菜多めにする。
 妻は昨日と同じような感じ。もともと今日は最後だからとか雰囲気に流されないマイペースを貫く性格なのだが、この日飲み物全制覇にしかかったところは私の悪影響か。

 昨日同様朝食を取りながら作戦会議。
 今日はとっとと京都まで戻るパターンと、途中下車して博多観光するパターンと、同じく途中下車して鹿児島市内を観光するパターンと3つ用意した。
 幸い体力に余裕があるのでとっとと戻るパターンは却下となり、博多観光も「特に行きたいところが思いつかない」ということで却下。
 さて。鹿児島市内観光は良いとして、どこへ行くのか。桜島か。城山か。妻の回答は「かごしま水族館」だった。なんでもジンベエザメを見たいとのこと。
 そうと決まればあとは早い。
 とっとと朝食を片付け、身支度を整えて宿をあとにする。

 昨日と同じ9時半発の列車に乗るべく、似たような時間に駅に到着したのだが、この日はなぜかやたらと人が多く、荷物をたくさん抱えた我々は確実に座りたかったので指定席を確保。また、この指宿駅ではJR最南端である西大山駅の入場券も販売しているので、事のついでとばかりにそれも購入。
 行ってないのに買うというのはポリシーに反するのだが、これは「次回必ず行く」という決意表明として手元に置いておくことにした。

 後ろの自由席はそこそこ混雑していたが、指定席はゆったりしていた。南国の日差しに包まれて約1時間、海沿いを走るこの列車にまた乗りに来る日を楽しみに、それまでこの光景を忘れないように、じっくり車窓を眺める。

 あの武骨な薩摩隼人を育んだとは思えない穏やかな眺めだった。

 定刻どおり列車は鹿児島中央駅に到着し、我々はまたコインロッカーに荷物を預ける。水族館に行くには市バスでも市電でも可能だ。その上付近を通るバスは何本もあるので、とりあえず一番早く来たバスに乗り、水族館前のバス停で降りる。

 前、といいつつ真ん前でおろしてくれる訳ではなく、歩いてフェリーターミナルを越えていかないといけない。つくづく荷物を預けておいて良かった。

 水族館は家族連れで結構にぎわっていた。水族館に来るのはずいぶん久しぶりだから、この込み具合が普通なのか判断がつきかねたが、鹿児島の子供達は行儀のいい子が多く、わめいたり走ったりする子がいなかったので子供が多いことで生じるストレスは今回ほとんどなかった。

 中の展示は結構大掛かりで、払う時には高く感じた入場料が妥当だったことを知る。目当てのジンベエザメはまだ小さく、妻はちょっとがっかりしていたが、同じ水槽にいるマグロやエイの動きが結構派手で楽しめたらしく、埋め合わせには十分だったようだ。

 その他ピラルクーの展示も珍しいので眼を惹かれていた。そこですかさず「これを飼ってる野球選手がいてな」という話をする。こうやってじわじわ野球雑学を増やし、なし崩しに野球に馴染ませる作戦進行中。

 館内を一周して、最後に「実際触ってみよう」のコーナーへ向かう。展示用に作られたミニチュアの海に棲むナマコやヒトデなどの生物に触れられるようになっているここは本来小さい子供のため場所と思われるが、我々は好奇心には勝てず乗り込んだ。

 ナマコが硬柔らかい触り心地であるという貴重な知見を得て、今度は土産物屋へ。ここでは海棲生物のぬいぐるみが大好きな妻のために何か1つ購入しようとしたのだが、残念ながら眼鏡にかなうものがなく、ジンベエザメのマグネットだけを購入。

 たまには水族館も面白かった、今度は大阪の海遊館でも行ってみようか、などなど話しつつ我々は次なる目的地ドルフィンポートへ向かった。

 このドルフィンポートというのは所謂複合商業施設で、土産物屋とか食堂とか豊富に揃っているのでここで昼食をとることにしたのだ。
 のだが。足湯があるのを発見してしまい、足湯優先ということでコンビニでタオルを購入してから足をつける。つけながら、本当に帰るのが惜しくなった。いっそこの街に転勤希望でもだしてやろうかという気になった。

 足湯から上がって、さぁ昼食をということで我々が絞り込んだ選択肢は3つ。黒豚料理の専門店か、回転寿司か、それとも地元料理を扱っているというみなと食堂か。これはかなり迷ったが、やはり最後は薩摩料理で締めようということでみなと食堂へ。

 昼時なのでちょっと待ってから席に着く。メニューは豊富でかなり迷ったが、最後だから食べたいもの全部行くことにした。各々定食を頼んだ上でサバフグの唐揚げ、鰹の酒盗、そして幻の焼酎森伊蔵があったのでこれをお湯割りで注文。

 私は日本酒党なのだが、森伊蔵は素直にうまかった。本当はお湯で割らずそのまま飲むのが一番なのだろうけれども、そんなことをしたら京都まで帰り着けなくなってしまうので、お湯で割りながらゆっくりゆっくり飲む。

 いい酒で、肴も上等と来れば言うことはない。シメにふさわしい昼食だった。

 鰹の酒盗は併設する故郷市場で売っていたので帰り際に購入し、タクシーで中央駅まで戻る。

 みどりの窓口で博多までの指定席を確保し、ちょっとだけ時間が残ったので駅ビルの地下で鹿児島名物かき氷白熊を食べる。果物がたくさん入った上に独特のシロップがかかったこの白熊は冬に食べても結構おいしかった。
 食べ終えて、コインロッカーから荷物を取り出して新幹線ホームへ向かった。最後はいつもバタバタだが、未練を断つにはこのほうがいいような気がする。

 新幹線「つばめ」で新八代へ。新八代で同じホームの「リレーつばめ」に乗り換える。買えちゃったから、という理由で今回も個室グリーン。私が知る中で、国内交通機関最上質のサービスが味わえるのだから、機会があるたびに使ってみたくなる。唯一の欠点があるとすれば乗車時間が短すぎることということくらい。
 つばめレディからおしぼりとドリンクのサービスがあり、毛布や枕の貸し出しを受ける。何しろここにはソファもあるから仮眠もできるのである。

 つばめレディとは所謂客室乗務員の女性で、鹿児島中央駅ではつばめレディ仕様のリカちゃん人形まで販売されていたりした。航空会社のキャビンアテンダントをご想像していただければおおむね正解であるが、私の経験から言わせていただけば、つばめレディは大変クオリティが高く、その二社と比べても優るとも劣らない。今回も大変端正で気品のある女性であった。

 うちはヲタ夫婦という以上に、妻も女性を萌え対象にできたりするツワモノなので、こういう女性にお世話してもらうことに大変値打ちを感じる。そのための代価だとしたらグリーン料金は安いと意気投合してしまう病んだ我々。
 そんな上質の空間の中で、コンセントがあるのをいいことにパソコンを起動させて文章を打ったりソファに寝そべって仮眠したりと1時間半を気ままに使う。これこそ真の贅沢だと思うので、あえて好き勝手やる。
 
 楽しければ楽しいほど時間はあっという間に過ぎてしまい、列車は博多に到着してしまった。「せめてこれ小倉まで走らねぇかなぁ」「走ってたら絶対小倉まで乗るのに」私の呟きにすっかり鉄分の増した妻が同意した。

 「リレーつばめ」を降りて、ちょうど夕食の時間帯だったので新幹線の乗り継ぎ時間を1時間半とり、博多で何か食べて帰ることにした。
 昼食を食べたのが遅かったのであまり腹も減っておらず、選択に決定打を欠いたが、迷えば迷うほど食べる時間がなくなるので「クリスマスイブっぽさを優先」ということを理由にしてスパゲティにした。

 別にクリスマスイブだからどうこうする家庭でもないのでこれは後づけに近い。昼食の内容が素晴らしすぎたためか、あまりパッとせず、そそくさと食べて店を出た。

 そそくさしすぎて半端に余った時間を本屋で潰してからホームへ。
 このたびの締めくくりの列車は、「のぞみ」52号。入線してきたのは新型車両N700系。荷物が多いからという理由でこれもグリーン席にしたのだが、今回エクスプレスカードのポイントが溜まっていたため、普通の指定席料金で取れた。

 一人に1つずつコンセントが割り当てられているのでパソコンをいじったりしつつ、やっぱり寝てしまったり。新型車両は鳴りもの入りで導入されただけあって座り心地は大変良かった。



 新幹線から降りた京都駅は、やっぱり寒かった。

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 今回は鹿児島市内とか指宿方面を旅していました。こちらにもアニオタ視点での旅行記をそのうちアップしたいと思います。
 とりあえずここ向きのネタとしては

1:関内・マリア・太郎の本籍地へ
2:猫神神社参拝
3:旅行先でもアニメイトへ。そしてかってに改蔵コンプリート達成

他にも色々あったんですが、とりあえずその辺の詳細は、書き上がり次第当日の日付で旅行記をアップしていきますのでそちらをご覧下さい。


 それにしてもネタってどこにでも転がっているもんですねぇ。

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 この日もよく晴れていた。雨と言う事前情報は完全に外れた。
 適宜のところで妻を起こして朝食に向かう。ここの朝食バイキングは品数が多い方ではないが、おさえるべきところはきっちりおさえられていて好感が持てる。今朝の一押しはできたて豆腐。

 焼き魚、納豆、生卵、海苔、味噌汁といった定番物もちゃんとおさえたところ、朝から茶碗三杯の御飯を食べてしまう。
 妻はパン食で野菜メインのチョイス。普段ヨーグルトだけとかいう朝食の人間なのだが、旅先ではなぜかしっかり朝食が食べられる。いっそ一ヶ月くらい旅行したら夫婦揃ってだいぶ健康になるんではないかと思ったりする。


 この日の予定は特に決めていなかった。いなかったので、朝食中にどこに行こうかという話をする。基本的に指宿市は薩摩半島の南端なので、行き先はある程度限定される。同じ薩摩半島の枕崎、知覧、開聞岳、池田湖あたりか、それとも鹿児島市内まで出るか。桜島も行動可能圏内。

 枕崎まで列車で行けば指宿枕崎線は全線制覇になる上、JR最南端駅である西大山駅にも行ける。これはかなり魅力的だったが、これで嬉しいのは自分だけなので要検討。もう1つ問題があって、枕崎行きの列車は本数が大変少なく、朝食を食べている時点では、11時39分までない。帰りも枕崎に着いて12分後に発車する列車に乗り直して戻ってくるか、それとも14時36分発のに乗って戻ってくるか。どっちにしてもちょっと妻には勧めづらい。

 知覧は先の大戦で特攻隊の基地として有名になったところである。特攻観音などもあり、歴史オタ夫婦としては脚を向ける気満々になる。ただし、行くとなるとバスしかない。タクシーだと必要予算の桁が1つ増えてしまう。
 昨日買った時刻表で確認すると、指宿からの便があるにはあるがやはり本数は少なく、うまく日程が組めない。もしかして載っていないバスがあるかもしれないと駅まで行ってみる事にした。
 そんな感じで話がまとまり、宿に荷物を置いて身軽な姿で出発。タクシーで駅まで出て観光案内所で聞いてみると、タッチの差で知覧行きのバスは出てしまっていたそうで。
「じゃあ鹿児島市内まで行くか」という話になった。
 
 市内にも行きたいところは無数にあるので、とりあえず鹿児島中央駅についてから予定を組む事にして、列車に乗り込む。この路線何回も何回も乗っているのに、車窓から眼が離せない。そのくらい晴れた空の下に広がる錦江湾は素晴らしい。

 喜入駅付近で日本の生命線の1つ巨大石油コンビナートが見えてくる。いつもだとこの辺で大体眠くなったりするので記憶にない。ここは別に観光地ではないし、観光化するべきものでもないとは思うのだが、物見高い私のような人間にとっては一度じっくり見学してみたい施設の1つ。

 列車はそのまま遅れなく鹿児島中央駅に到着。どこへ行くにしても便利なのでまずは市電市バス共通の1日乗車券を買おうとしたが、駅周辺には売り場が見つからない。仕方ないので市電に乗って天文館へ向かう。車内で一日乗車券が買えたので結果オーライ。

 天文館は鹿児島一番の繁華街で、別にプラネタリウムではない。結構広いので、まずは一通り歩き回る。そしておおむねの店並びなどを理解した後で、アニメイトを探す。

 わざわざ鹿児島まで来て、とは考えないのが、欲しいもののあるときのオタの思考回路。今回、妻はもやしもんのガチャガチャやグッズを目当てに、私はもう10年以上買い続けているソードワールドリプレイシリーズの最新刊を探して。

 携帯で検索して住所を割り出し、あとは長年養ったオタの勘で行ってみる。ちょっとうろつくと准久藤(ホントにこれで変換されやがった)もといジュンク堂が見つかる。

 これは近いに違いないと付近を探索すると、車道を渡って少し行ったところに発見。階段を上がって中へ。

 探していた「ソードワールドリプレイ 猫の手冒険隊シリーズ」の3巻を入手。その上意図していなかった「かってに改蔵」24巻を発見。妻はもやしもんオリゼーのノート&シールと絶望先生の名刺入れとクリアファイルを発見。




 結構な収穫を得てほくほくと店を出る。しかし京都だとみごと完売していた絶望先生グッズがまだ残っていたとは。薩摩の人たちにはあまり受けない作風なのかも知れない。
 
 というわけで。
 アニメイトの袋を抱えた状態で次は昼食をと言う話をしていたのだが、どうにも妻が肉類にも魚類にも食指が動かないようだったので、昼食は延期してどこかでコーヒーだけ飲むことにした。この時、事前の下調べも何もせずただ単に近いからという理由で入った店が大当たりだった。

 うまいコーヒーを飲みながら次の目的地の選定を行う。城山公園&展望台、照国神社、かごしま水族館&ドルフィンポートと候補はいくつもあったが、私の強い要望により仙巌園&尚古集成館へ向かう事にした。

 仙巌園は薩摩藩主が構えた別邸を今に伝える庭園。尚古集成館はその隣にある薩摩藩の藩営工場跡。

 私の思い入れは単に歴史ヲタだからという以上に、長年読んできた「風雲児たち」(みなもと太郎著 リイド社)の影響もある。


 天文館のバス停からカゴシマシティビューバスで40分ほど。このバスは仙巌園まで行く途中、ザビエル公園前とか城山とか西郷洞窟前とか鹿児島の観光名所を巡ってくれるので、パックツアーで言うところの車窓観光ができて結構お得。しかも一日乗車券が使えるので、既にこれを持っている我々としてはどこまでも気兼ねなしで乗れる。
 
 城山は降りて市内一望したくなったが、バス停に並んでいる人の数を見て断念。そのまま仙巌園まで乗っていった。

 バスを降りて中へ入る。入園料は庭園コースで1,000円。案内と抹茶・菓子付きの御殿コースだと1,500円。案内が付くと自由に動けないという理由で庭園コースを選択。

 入ってすぐ鉄製150ポンド砲にまず釘付けになる私。これが江川太郎左衛門英竜(前出「風雲児たち」参照)が作りたいと念じ続けた鋼鉄砲か、と。その奥にはこの大砲を作るために作られたとおぼしき反射炉(製鉄用溶鉱炉)が。江川さんが心血そそいでできた直後に大地震で崩れてしまった反射炉か、と。これは江川さんが作ったものとは違うが、それでもやはり見られたことでテンションが上がる。

 そのまま右に行くと土産物屋があって即捕まる我々。焼酎とかかるかんとかに惹かれることしきりだったが、私が先に冷静になり「帰りにしよう。帰りに」と説得。

 帰りにすることにして、左手の坂を上がっていくと、今度は食べ物屋が。鹿児島名物の両棒と書いて「ぢゃんぼ」と読む、みたらしだんごのようなものを売っている。中でも食べられるようで、しょうゆのいい香りに誘われる。
 これは食べていくかと思って中に入る。両棒(正確には両棒餅)は二本の串が刺さったみたらし団子で、しょうゆ味とみそ味がある。両方行こうということでセットで頼む。
 昼食がまだだからというのを差し引いても十分うまかった。 
 
 満足して店を出ると、隣が陶芸館。土産物屋なのだが、伝統工芸品を販売しているので、見る価値十分と判断して中へ。茶碗とか湯のみとか香炉とか皿とか、安いのは1,000円切るものから高いのは3桁上のものまで。高いものも「これなら納得」とか思わされる出来で、見るというより鑑賞モードになる。

 ここでも「買うならあと買うならあと」の呪文で退出成功。しかし出た先にあったのも切子館で薩摩切子他の伝統工芸品を扱っていた。もう逃れようもなく中へ入ると、五月人形セットを巨大にしたような本格鎧兜が販売されていて驚く。販売カテゴリーだと「その他オリジナルグッズ」らしいが、オリジナルすぎる。

 まだ一個も名所にたどり着いていないうちからこんな状態でいいのかと夫婦揃って反省をしようとしたが、出た先に「猫屋 猫神神社」という案内看板を見て突撃開始。

仙巌園猫神神社案内板

 猫屋は猫神神社にちなんだ猫グッズ屋。置物とか掛け軸とか香炉とか招き猫とかメモ帳とかカレンダーとかその他にも多数。

 で、その猫神神社とは何ぞやと気になって仕方なかったので、そそくさと店を出て神社へ向かう。石でできた鳥居を見つけ、中へ入ると手水舎もあり、ここで作法どおり身を清めてから参拝。

 参拝後、ここの由来書きを見つけたので読んでみると、島津家17代義弘が唐入りで朝鮮半島へ出兵した際に7匹の猫を連れて行き、瞳孔の開き具合で時刻を知る事ができたことに由来しているそうな。ちなみにその猫のうち5匹は戦死し、2匹が無事帰国できたため、帰国できた2匹をここに祀っているとのこと。

 しかし、猫神様といえば、私の中では神谷浩史である。ぱにぽに自体は見たことがないのだが、絶望放送とかその辺のおかげですっかりそれで根付いてしまった。そんなわけで脳内では猫が戦場で時間を問われて「今、子の刻ですにゃ」とか神谷ボイスで受け答えする状況がアニメ絵で展開する。

 もっと長居すればコントの1本も完成しそうだったが、他にも見るべきものが多いので、惜しいなぁとか思いつつその場をあとにする。

 仙巌園観光のメインであるはずの望嶽楼とか磯御殿とかはあっさり通過して、昼食タイムにする。土産物屋の二階にあるレストラン潮香亭で妻は黒豚カツの入ったミックスフライ定食、私は鶏飯具という郷土料理の呉竹定食。

 妻が揚げ物で私があっさりしたものという普段と逆の組み合わせ。しかし案の定途中で妻がギブアップし、私が残りを引き受ける。大変味が良く、満悦して店を出て、向かう先は入り口付近にあった土産屋。こうやって書くと観光地に行ってもろくすっぽ観光せずに買い物のことばっかり考えているダメ観光客のようだが、今回に関しては全くもっとそのとおりだったような気がする。

 ともあれ妻は酒好きの友人への土産にする焼酎を選定し、私は職場土産と自分土産にするかるかんを購入する。その際、近くに置いてあった「江戸の紅茶」を見つけて即購入。これは幕末期に欧州へ輸出されていたのを復元したものだそうで、迷わずワンセット購入したが、あとで「安かったんだしかさばらないんだからもっと買えばよかった」と後悔。きっと土産で配ればかるかんより喜ばれたのではなかろうか。

 買い物終わって、今度は尚古集成館へ。

 ここは島津家が、というか薩摩藩が成し遂げた近代化への道筋をたどれる貴重な場所。近代化前史としての島津家の歴史とか、近代化の資金源になった密貿易の構造とかも展示しているのが好感度高い。
 ここの運営は島津家が作った島津興業なので、密貿易の展示などは言うなれば先祖の悪行を堂々と公表しているようなもの。しかし展示の流れ上避けて通れない部分であるからという理由でやっていると思われる。この辺は大変評価できる。

 それを過ぎると、薩摩藩近代化への努力の道程展示になり、薩摩藩が輸入したり自力で作り上げたりした工作機械の展示になる。幕末期に輸入した機械が戦時中まで現役だったりするという事実に驚く。
 というかちょっと手入れすれば今でも十分使えるんではないかと思わされる。
 この辺メモを取っていなかったので詳しい描写ができないのが残念だが、あれは工芸品としても一見の価値があると思われるので、これをお読みの方、機会があればぜひ見ていただきたい。

 ムービーコーナーは時間の関係でスルーして、ミュージアムショップにたどり着く。ここに来るまでにたくさんの土産物屋を回ってしまったためにすっかりお馴染みになってしまった切子、焼き物、錫器などのほかにも、こういうところでよくある収蔵品をモチーフにしたグッズに加えて九州に関する書籍が多数置いてあったのが良かった。

 ここまで色々買い込んでいたので財布の紐を締めてかかっていたのだが「九州遺産」という本にノックアウトされ、購入決定してしまう(長くなるので内容については割愛)。事のついでと鉄道の旅手帖も購入。着々と本を増やす我々、というか私。
 
 ついで別館へ向かう。ここでは次の大河ドラマを意識してか徳川と島津氏展というのをやっていた。江戸時代を通じて徳川将軍家から島津家にもたらされた文物やその逆のものなどが展示されており、こじんまりとはしていたが十分楽しめた。

 見終わってバスに乗り、鹿児島中央駅に戻り、駅ビルの地下街で一息入れてから列車に乗って指宿に戻る。指宿駅からはタクシーで宿へ。足湯がクリスマス仕様になってライトアップされていたのに驚いていたらタクシーの運ちゃんに「あれがよく足湯ってわかりましたね」とこっちが驚かれた。「何度も来てますもんで」と答えたら喜ばれた。

 宿について、今日は砂蒸しなしで入浴のみすませてから夕食。昨日が豚しゃぶだったので今日のメインは牛のステーキ。相変わらずテーブルに乗り切らないような量が並べられ、ゆっくり時間をかけて楽しんだ。

 明日の長距離移動と朝風呂に備えてこの日も早寝をする。

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 鉄オタのサガと言うか本能と言うか。下関で目が覚めた。ここでは機関車の付け替え作業が行われるため、ホームにはカメラを抱えて駆け回る同志諸君が多数いた模様だが今の私にはそんな根性もなく、個室でぬくぬくと雰囲気のみを味わっていた。 

 というわけで再び惰眠の世界に戻ったが、博多で再び目が覚めた。これは鉄道関係のせいではなく、窓を叩く雨の音によるものだ。これが結構激しい。
 天気予報で知ってはいたが、あまり良くない前兆である。ここからさらに南下するうちに天候が回復するのを願うしかない。

 次の鳥栖で「あかつき」を切り離す作業があるが、こちらは先に発車する関係で6分しか停車しない。油断していると置いていかれてしまうので今回は自粛。
 久留米、大牟田と進むうちに天候が回復してきて、終点熊本に着く頃には綺麗な朝焼けが見られた。
 熊本駅で見る朝焼けはこれが最後かと思うと、似合わず感傷的になってしまった。車庫へと回送される「なは」を見送り、続いてやってくる「リレーつばめ」33号を待つ。

 朝の早い時間帯だというのにホームはさむくない。さすが南国だ。調子に乗って熊本の駅弁でも買おうかと売店に向かったが、まだ準備中との事。やむなく阿蘇のジャージー牛乳プリンというのを購入。どうせこの先寝てしまって食べるどころではないのだが、手ぶらで戻るのもしゃくだったので。
 乏しい戦果を手にホームの乗車口へ。ほどなくやってきた「リレーつばめ」33号に乗り込む。車内でプリンと一緒に買った熊本日日新聞を読んでいると、もう新八代に着いてしまう。
 せわしない事この上ないが、ここでまた乗り換えだ。「つばめ」33号は同じホームの反対側で我々を待ち構えていた。乗って、椅子をリクライニングさせて、あとはもう眠りの世界。
 終点の案内放送でうまいこと眼を覚まし、身支度を整える。
 ホームに降り立った第一声は「うわっ、あったかいつーよりむしろこの格好だと暑い」という何とも情けないものだった。

 また、改札の手前でのだめカンタービレのイベントポスターを発見してしまう。オタセンサーは健在の模様。改札を抜けるとまずコインロッカーに荷物を預け、身軽になる。

 この時点でまだ時刻は朝9時を少し回ったばかり。宿をとってある最終目的地指宿には夜に入れば良い。さぁ、どこへ行こうか。行き先を決めるにあたって、まずキオスクで九州旅行案内社版の「九州の総合時間表」を購入。何のかんのと言って九州で旅行するときはこれが一番便利であるため、九州に来るたびに買い直してしまう。これでバス移動も視野に入れた計画が立てられる。

 候補はいくつかあった。前回行って気に入った桜島にもう一回行こうか、それとも滅多に行く機会のない霧島神宮に行こうか、はたまたちょっと遠いが宮崎まで行ってみるか。宮崎まで行くと私のJR全線制覇にはかなりプラスになるので魅力的だったが、宮崎に滞在できる時間があまりにも短すぎるので止めにした。桜島は明日でも行けるという事で今回は霧島神宮行きに決定。
 
 駅ビル内のスターバックスで以上のような企画会議をしている間に特急「きりしま」84号は発車してしまい、次の「きりしま」6号までしばし待機。その間2本ある普通列車で行ってもいっこうに構わなかったのだが、それに乗るとバスの接続がないため、結局国分駅で待たされることとなる。国分駅の駅前がどんな状態か分からないが、少なくとも鹿児島中央駅前より開けているという事もないはずなので待機場所としてこちらを選択。


 のんびり待って、10時50分発の「きりしま」6号に乗る。この列車、外側は真っ赤で派手だが、車内はごく平凡なものであった。車内販売もないという事なので、錦江湾沿いの車窓を堪能した後はひたすら寝る。
 初めての路線に対してこの態度は何だと宮脇先生に叱られてしまいそうだが、長距離旅行のコツは寝られる時に寝ておく事だと思っているので、この辺りはご勘弁いただくしかない。

 それでも肥薩線との接続駅隼人ではちゃんと起きていて、駅構内を眺めたりもしている。タイミングが合わず肥薩線の列車は止まっていなかったが。

 あとはもう霧島神宮駅までごくわずか。山あいを走る単線だが遅れる事なく無事到着。降りて駅舎を見てその派手さに驚きを禁じ得なかった。私も今まであちこち神社神宮名刹にまつわる駅を訪れてきたが、駅に鳥居が立っていたのはここだけだ。

 この時既に携帯電話のメモリーカードが残り少なかったのだが、これは撮らずにはおれない。また、駅前に足湯もあったのだが、すぐに神宮行きのバスが来てしまうため断念。

 バスに乗って10分ほどで大きな石の鳥居が見えてきた。それをくぐって霧島神宮のバス停に到着。バスロータリーの中央に「日本発祥の地」と書かれた標柱が立っており「ずいぶん大きく出たな」と思ったが、ここはニニギノミコト(神武天皇の曾祖父)が高天原から降臨された地。大きく出たなも何もない。日本神話においてここを外すという事は日本のマンガ史から少年倶楽部を外すようなものである。

 マンガで思い出したが、この地から車で15分ほど行くと鹿児島県姶良郡牧園町である。ここをお読みの方には既にピンと来られているかも知れないが、関内・マリア・太郎の本籍地。日程と行動力に余裕があれば現地まで行って記念写真の一枚も撮ってこられたのだろうが、今回はさすがに無理だったが、もし機会があればマ太郎のフィギュアでも持ってきて撮影してみたい。

 昼食を食べている間に霧島神宮駅行きのバスが行ってしまったので、タクシーで隣の国分駅に出る。国分どまりの列車が多いので、国分まで出るとだいぶ時間の節約になる。

 国分駅に余裕を持って着けたので、駅前をちょっとうろつこうという話していたら、妻が古本屋を発見。新しめの本は見あたらなかったが、文庫に関しては宝の山に近かった。特に私が最近収集している南條範夫の本が多数存在していた。カバンに余裕もないので、4冊にとどめたが、それでも大戦果。
 ほくほく顔で店を出、駅に戻った。

 列車は始発だったので無事に座れ、私は車内で買ったばかりの本を読み進めた。列車は定刻どおり鹿児島中央着。

 指宿行きの列車が出るまでちょっとの間があったので、鹿児島中央駅の駅ビル「アミュプラザ」内にある本屋で本を物色。

 黄麹オリゼーが表紙の「CONTINUE」を発見したので迷わず購入。流行ってるなぁ菌アニメ。
 この雑誌買ったことがなかったので、買ったあとで中を見てみたらもやしもん大辞典とか1〜10話解説とか原作者インタビューとか盛りだくさんの内容で一安心。もやしもん以外にも田中圭一のマンガとかコミックボンボン元編集長インタビューとかあってお得感まであった。というかビニールかかってないんだから中を確認してから買えよ自分。

 しかし「黄麹が表紙の雑誌」って醸造の業界紙みたいな字面だな。


 旅先で日常の買い物を卒なくこなし、己のオタっぷりを再確認しつつ、買った本を読んでいるとあっという間に指宿に到着。
 タクシーを捕まえにいく前に駅前広場の足湯につかる。ちょっと熱かったが、移動で疲れた脚には大変心地よかった。じっくりと堪能してからタクシーで宿へ。すっかり我々の定宿になってしまった指宿海上ホテルに到着。

 チェックインをすませ、案内された部屋はオーシャンビュー。眺めもさることながら、波の音が静かに響く点も好ポイント。
 その部屋に着くや否やまずは砂蒸しへ出発。フロントで専用の浴衣とタオルを受け取り、波打ち際の小道を少し行くと砂蒸し小屋がある。しかし、まずはその先の更衣室で砂蒸し浴衣に着替えてからだ。
 幸い空いていたので待つ事なく砂蒸し開始。地ベタに寝っ転がって地熱の力でほっこりと蒸される摩訶不思議。たるんだ身体の脂がじりじりと落ちていくのでいっそここで夜明かししたらさぞすっきり痩せる事と思われるが、そんな非常識な事をして次から泊まれなくなっても困るので15分ほどで外に出る。
 外気温がそんなに寒くないので、終わった後も震える事なく更衣室に戻る。シャワーをあびて部屋用の浴衣に着替え、今度は大浴場へ。

 陽が沈んだ後だったので海を眺めながらとはいかなかったが、砂蒸しでかいた汗をゆったりと流して広い湯舟でくつろぐ。
 上がって部屋に戻るとちょうど計ったように夕飯の時間になる。
 今回は前回食べられなかったものにしようということで今回の夕食は黒豚しゃぶしゃぶと伊勢エビの刺身。
 前菜に妻の苦手なものが結構出てきたのでそれを押し付けられつつ、それでも念願の黒豚しゃぶしゃぶなので大変楽しく食べる。どのくらい念願かと言うと、関西で黒豚しゃぶしゃぶを食べる機会があっても「いや、鹿児島で本場物を食べるんだ」と毎回スルーしてきたくらい、鹿児島で黒豚しゃぶしゃぶを食べる事には念を込めてきた。
 その甲斐あってか、これが大変おいしかった。具体的に言うと、苦しくなるくらいたんまり食べたにも関わらず「でも黒豚しゃぶしゃぶはもうちょっと多くても良かった」とか口走るくらいうまかったのである。

 満腹の腹を抱え、己の身体の「眠い、眠れ!」という要求に従ってとっとと寝た。

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 この冬は寒い。単に急に冷え込んだだけなのかもしれないが、どちらにしても夫婦揃って寒さにやられて体調を崩し勝ちになってしまっている事は事実。

 そんな場合、我が家の選択は1つ。暖かい土地に逃げるのである。と言っても本当に逃げ出すわけにはいかないので、連休を利用して旅行に出かけるのがせいぜいである。


 前回同趣旨で旅行した時は指宿と日奈久にそれぞれ一泊ずつしたが、今回は指宿に二泊とした。日奈久がイヤだった訳ではない。むしろ今回のような精神状態の場合望ましい環境なのだが、今回は砂蒸しすることを主眼とし、その上でたまった疲れを癒すべくのんびり過ごす事にしたので、「一泊して移動、一泊してまた移動」というのはいかにもそぐわない。

 というわけで。
 寝台特急なはの個室を予約する。廃止の情報が入ってきていたので、まだ使った事がなかった「デュエット」という2人用個室にぜひ乗っておきたかったのだが、今回もまた満席という事なので1人用個室のソロを2つ確保。
 おそらく、というよりまず間違いなく確実になはに乗れるのはこれが最後だ。この先3月まで、乗る機会はまず間違いなく得られないだろう。京都に引っ越してきてからこのかた、鹿児島方面に旅行するときは重宝して乗ってきたので、大変寂しい事である。
 
 帰宅後、泊まりで使った衣類の洗濯などし、身支度を整えて出発。最寄り駅から京都駅へ出て、京都タワー内の本屋で旅の友を物色する。宮脇俊三氏の「時刻表2万キロ」(河出書房新社)を発見したので1も2もなく購入しておく。もうとっくに絶版になっていたと思い込んでいたので奥付を確認すると初版が1980年で私が購入したのは1998年発行の15刷である。ロングセラーにしても10年以上前の版が書店に並んでいるのは凄い。
 また、ロングセラーと言う点で共通する「孤独のグルメ」が文庫売り場で平積みになっていたのでちょっと驚く。これも10年以上前に出版されたものなのだが、根強い人気で版を重ね、10万部を突破したそうな。冴えない中年が定食屋で悦に入ったりコンビニで馬鹿買いしたりアキバでカツサンド頬張ったりする地味なマンガなのだが、共感できる部分が多いという事なのだろうか。


 あとは荒川弘「鋼の錬金術師18巻」(スクエアエニックス)と山本周五郎「栄花物語」(新潮文庫)を購入しておく。「ハガレン」に関してはカルタ付きの特装版もあったのだが、旅行先で夫婦2人カルタをやるのもいかがなものかと思われたので通常版にしておいた。




 精算をすませ、ハガレンもとうとう18巻かぁ、とか感慨深くなっていると仕事を1時間早く切り上げてきた妻から連絡が入り、合流地点の確認などする。今回は何事もなく無事に合流できて、いつもより早かった事もあり夕飯を寝台車内ではなく店で食べる事にした。
 京料理バイキングの「はーべすと」で腹をくちくし、満悦した状態で伊勢丹へ。いつもなら夕飯を購入するのだが、今回はおやつなので地下2階より地下1階がメイン。京銘菓だの洋菓子だのを物色し、私は京都北山「マールブランシュ」のアップルパイを、妻は京都嵯峨「春秋庵」のざらめせんべいを購入。

 あとは適宜飲み物を入手した上で、今回は喉の調子があまり良くないので対エアコン用喉保護マスクも買っておいた。

 荷物をコインロッカーから引っ張りだし、切符を手に改札を抜ける。いつもの7番ホームに行くと電光掲示板に『特急「しなの」16号 70分遅れ』と書いてある。事と次第によると我々が乗る「なは」も巻き込まれて遅れるのでは、と思ったがアナウンスによると遅れの原因は中央本線でのことだそうなので「なは」はそのまま無事との由。
 ホッとして、キオスクに追加の飲み物を購入に走る。これは私だけではなく妻もするので、その間は交代で荷物番をする。

 その間に遅れていた特急「しなの」が入線してきた。ホームにいた子供達は見慣れぬJR東海の特急列車にはしゃいでいた。扉の前に子供を立たせて記念撮影をしている父親もいた。
 このちょっとしたハプニングが終わると、いよいよ主役の寝台特急「なは・あかつき」号が入線してくる。何回乗ってもこの瞬間のワクワク感は薄れない。毎回「もうこれが最後かもしれない」と思っているからかもしれないが。
 他のホームが帰宅する人の波で溢れ、その日常的な喧噪の中で、ここだけが旅のはじまりという非日常の雰囲気に包まれている。
 
 荷物を抱えて列車に乗り込む前に、その雰囲気につり込まれて記念撮影をする人多数。ついつい私もしてしまう。

 儀式を終えて車内へ。今回おさえたのは3号車の13番と14番。私が上の14の部屋、妻が下の13の部屋にそれぞれ分かれてこれから11時間半の旅のはじまり。
 
 新大阪、大阪、三ノ宮と進む列車の車窓を楽しみながら、ランダム仕様にしたiPod shuffleから流れてくる音楽を楽しむ。今回は絶望先生シリーズのほかは山本正之とか岡崎律子とか笠原弘子とかが主力。ときおり野球も混ざったりしながら、自分の好きな曲を聴きながら眺める車窓は最高。
 旅情をかき立てる点では山本正之のオリジナルソング「帰らざる河」「旅の化石」「未来座流星群」「アフロディテを海に残して」あたりが秀逸なので個人的におススメ。岡崎律子だと「Bon voyage」「今宵の月に誘われて」などが良かった。

 
 姫路を過ぎたあたりで、せっかくまとまった時間ができたので文章を打とうと思ったが、旅の友で買ってきた「鋼の錬金術師18巻」と「時刻表2万キロ」が気になってしまい、読書を優先。「ハガレン」のほうを一気に読み終え、続いて「時刻表2万キロ」を開く。この本が書かれた当時と現在とでは鉄道事情がかなり違うため、その差異を時刻表で確認しながら読みたかったのだが、今回持ってきたのが九州限定のもの(9月の西九州旅行で買ったものだ)だったのであまり参考にはならなかった。

 だもので、途中で本を閉じ、車窓に眼をやった。深夜なので当然外は真っ暗なのだが、それでも通過する途中駅の照明や市街地の灯りがあるので結構変化のある風景を楽しむ事ができた。というか、寝っ転がってこんなものが楽しめる贅沢が何よりも貴重に感じられ、つくづく鉄オタである自分にあきれる。気がつくと列車は三原駅にさしかかる。時計は11時を回っているし、もうそろそろ寝た方が良いだろう。本に読み残しのある状態で寝るのも残念だったが、この旅路まだまだ先は長いのでとっとと寝る事にした。どうせ夜中目が覚めてしまうだろうと高をくくって。

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今さらですが非公開に変更
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