忍者ブログ
漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。
[30] [39] [29] [38] [37] [36] [28] [27] [26] [25] [24]
 この冬は寒い。単に急に冷え込んだだけなのかもしれないが、どちらにしても夫婦揃って寒さにやられて体調を崩し勝ちになってしまっている事は事実。

 そんな場合、我が家の選択は1つ。暖かい土地に逃げるのである。と言っても本当に逃げ出すわけにはいかないので、連休を利用して旅行に出かけるのがせいぜいである。


 前回同趣旨で旅行した時は指宿と日奈久にそれぞれ一泊ずつしたが、今回は指宿に二泊とした。日奈久がイヤだった訳ではない。むしろ今回のような精神状態の場合望ましい環境なのだが、今回は砂蒸しすることを主眼とし、その上でたまった疲れを癒すべくのんびり過ごす事にしたので、「一泊して移動、一泊してまた移動」というのはいかにもそぐわない。

 というわけで。
 寝台特急なはの個室を予約する。廃止の情報が入ってきていたので、まだ使った事がなかった「デュエット」という2人用個室にぜひ乗っておきたかったのだが、今回もまた満席という事なので1人用個室のソロを2つ確保。
 おそらく、というよりまず間違いなく確実になはに乗れるのはこれが最後だ。この先3月まで、乗る機会はまず間違いなく得られないだろう。京都に引っ越してきてからこのかた、鹿児島方面に旅行するときは重宝して乗ってきたので、大変寂しい事である。
 
 帰宅後、泊まりで使った衣類の洗濯などし、身支度を整えて出発。最寄り駅から京都駅へ出て、京都タワー内の本屋で旅の友を物色する。宮脇俊三氏の「時刻表2万キロ」(河出書房新社)を発見したので1も2もなく購入しておく。もうとっくに絶版になっていたと思い込んでいたので奥付を確認すると初版が1980年で私が購入したのは1998年発行の15刷である。ロングセラーにしても10年以上前の版が書店に並んでいるのは凄い。
 また、ロングセラーと言う点で共通する「孤独のグルメ」が文庫売り場で平積みになっていたのでちょっと驚く。これも10年以上前に出版されたものなのだが、根強い人気で版を重ね、10万部を突破したそうな。冴えない中年が定食屋で悦に入ったりコンビニで馬鹿買いしたりアキバでカツサンド頬張ったりする地味なマンガなのだが、共感できる部分が多いという事なのだろうか。


 あとは荒川弘「鋼の錬金術師18巻」(スクエアエニックス)と山本周五郎「栄花物語」(新潮文庫)を購入しておく。「ハガレン」に関してはカルタ付きの特装版もあったのだが、旅行先で夫婦2人カルタをやるのもいかがなものかと思われたので通常版にしておいた。




 精算をすませ、ハガレンもとうとう18巻かぁ、とか感慨深くなっていると仕事を1時間早く切り上げてきた妻から連絡が入り、合流地点の確認などする。今回は何事もなく無事に合流できて、いつもより早かった事もあり夕飯を寝台車内ではなく店で食べる事にした。
 京料理バイキングの「はーべすと」で腹をくちくし、満悦した状態で伊勢丹へ。いつもなら夕飯を購入するのだが、今回はおやつなので地下2階より地下1階がメイン。京銘菓だの洋菓子だのを物色し、私は京都北山「マールブランシュ」のアップルパイを、妻は京都嵯峨「春秋庵」のざらめせんべいを購入。

 あとは適宜飲み物を入手した上で、今回は喉の調子があまり良くないので対エアコン用喉保護マスクも買っておいた。

 荷物をコインロッカーから引っ張りだし、切符を手に改札を抜ける。いつもの7番ホームに行くと電光掲示板に『特急「しなの」16号 70分遅れ』と書いてある。事と次第によると我々が乗る「なは」も巻き込まれて遅れるのでは、と思ったがアナウンスによると遅れの原因は中央本線でのことだそうなので「なは」はそのまま無事との由。
 ホッとして、キオスクに追加の飲み物を購入に走る。これは私だけではなく妻もするので、その間は交代で荷物番をする。

 その間に遅れていた特急「しなの」が入線してきた。ホームにいた子供達は見慣れぬJR東海の特急列車にはしゃいでいた。扉の前に子供を立たせて記念撮影をしている父親もいた。
 このちょっとしたハプニングが終わると、いよいよ主役の寝台特急「なは・あかつき」号が入線してくる。何回乗ってもこの瞬間のワクワク感は薄れない。毎回「もうこれが最後かもしれない」と思っているからかもしれないが。
 他のホームが帰宅する人の波で溢れ、その日常的な喧噪の中で、ここだけが旅のはじまりという非日常の雰囲気に包まれている。
 
 荷物を抱えて列車に乗り込む前に、その雰囲気につり込まれて記念撮影をする人多数。ついつい私もしてしまう。

 儀式を終えて車内へ。今回おさえたのは3号車の13番と14番。私が上の14の部屋、妻が下の13の部屋にそれぞれ分かれてこれから11時間半の旅のはじまり。
 
 新大阪、大阪、三ノ宮と進む列車の車窓を楽しみながら、ランダム仕様にしたiPod shuffleから流れてくる音楽を楽しむ。今回は絶望先生シリーズのほかは山本正之とか岡崎律子とか笠原弘子とかが主力。ときおり野球も混ざったりしながら、自分の好きな曲を聴きながら眺める車窓は最高。
 旅情をかき立てる点では山本正之のオリジナルソング「帰らざる河」「旅の化石」「未来座流星群」「アフロディテを海に残して」あたりが秀逸なので個人的におススメ。岡崎律子だと「Bon voyage」「今宵の月に誘われて」などが良かった。

 
 姫路を過ぎたあたりで、せっかくまとまった時間ができたので文章を打とうと思ったが、旅の友で買ってきた「鋼の錬金術師18巻」と「時刻表2万キロ」が気になってしまい、読書を優先。「ハガレン」のほうを一気に読み終え、続いて「時刻表2万キロ」を開く。この本が書かれた当時と現在とでは鉄道事情がかなり違うため、その差異を時刻表で確認しながら読みたかったのだが、今回持ってきたのが九州限定のもの(9月の西九州旅行で買ったものだ)だったのであまり参考にはならなかった。

 だもので、途中で本を閉じ、車窓に眼をやった。深夜なので当然外は真っ暗なのだが、それでも通過する途中駅の照明や市街地の灯りがあるので結構変化のある風景を楽しむ事ができた。というか、寝っ転がってこんなものが楽しめる贅沢が何よりも貴重に感じられ、つくづく鉄オタである自分にあきれる。気がつくと列車は三原駅にさしかかる。時計は11時を回っているし、もうそろそろ寝た方が良いだろう。本に読み残しのある状態で寝るのも残念だったが、この旅路まだまだ先は長いのでとっとと寝る事にした。どうせ夜中目が覚めてしまうだろうと高をくくって。

拍手[0回]

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
7 8 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 23 24 26 27
28 29 30
アーカイブ
最新CM
[03/15 ふさ千明@管理人]
[03/15 未依の親]
[01/24 絶望的な武力介入をしてもいいですか?]
[01/23 ふさ千明@管理人]
[01/23 絶望的な武力介入をしてもいいですか?]
ブログ内検索
プロフィール
旧世代オタクなので言う事も発想も古いです。
HN:
ふさ千明
年齢:
49
性別:
男性
誕生日:
1975/04/02
職業:
今さらですが非公開に変更
趣味:
読書、創作活動(文章のみ)、野球観戦、旅行、食べ歩き
自己紹介:
四十路オタです。そんな年齢なので言う事やる事古くさくてすいません。
艦これ提督ですがリポートをここにあげたりとかいう事はしておりません。攻略記事を書けるほど上手でもないので。
一次創作及び二次創作に関してはpixivで発表しております。興味をお持ちいただいた方は上部のリンクからお願いいたします。
拙ブログはリンクフリーですが、ご一報いただけるとありがたいです。
アクセス解析
バーコード