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漫画、アニメその他諸々の感想がメインのブログです。現在は「ここだけの話」シリーズについての感想を中心に運営しております。毎日15時の更新は終了し、現在は再び不定期更新に戻っております。
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日本ですら飾っている国際空港はないはず…。台湾恐るべし。



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 明けて7月31日。
 本日の予定は、とりあえずハンコが出来ているはずなのでもらってくる事。そして、光華商場の駐車場で行われているはずのホリデーマーケットに行って産直物産を買い込む事。あとはマッサージを今まで受けていなかったのでそれも組み込んだ。

 さぁ、朝飯を食べようという話をしたところ「雙連の朝市に行ってみたい。出来れば朝ご飯もそこで」と妻が言い出した。朝市は私も興味があったので異論は無い。

 というわけで、せっかくのバイキングも放棄してMRT淡水線に乗り込む。雙連へは台北駅からたった2駅。乗っている時間と、乗るために歩いている時間があんまり変わらない。

 電車を降りてまず、ガイドブックと地下鉄構内の地図とを見比べる。どの出口を使うといいのかを確認してから地上へ。しっかり確認したおかげで迷う事は無かった。というか、上がってすぐに、どう見てもこれは朝市だろうと言う光景が目に入ってきたので迷うどころではない。路上に所狭しと広げられた生鮮食料品の数々。野菜も魚も肉も、「うちの冷蔵庫とつながってるどこでもドアがあれば!」とか考えてしまうほどに購入意欲をそそられたが、当然買ったところでどうしようもないので、目を楽しませるだけに留めておいた。それでも十分楽しかったが。

 果物だけでも買って帰ってホテルで食べようか、いや、それをやると一旦ホテルに置いてこないといけないからこの後のスケジュールが、とか色々悩んで断念。雑貨類も同様。でもこの時扇子は買っておけば良かったと後悔した。変にブレーキをかけると本当は必要なものにまでストップをかけてしまうのが困ったものだ。ちなみにこの後悔は最終日に回収される。

 さて。朝食をどうしたものか。基本その場で食べられるものはほとんどないし、店も開いてないわけではないが、適当に入ってみる?と妻に聞いてみると「お粥屋さんとかあると思ったんだけど…」という反応で、どうにもピンと来ない様子。じゃあまあ無理する事は無い。

 雰囲気を楽しんだのでそれで良しとして、再び地下に戻る。ここから中山方面へ地下街が広がっているのでそこを歩く事にして。その前にセブンイレブンで飲み物を購入。台湾での街歩きには水分携帯必須であるし、朝食がわりに軽く口に入れておくのも大切。私はパパイヤ牛乳と阿里山烏龍茶に鶏飯のおにぎり、妻はミネラルウォーターとお菓子を2、3買っていた。

 ほぼ全ての店が開店前で人けもほとんどない地下街をのんびりと歩いていると、一部がギャラリーになっていたりして、なかなか飽きる事が無い。
 そうして前回と同じあたりで地上にあがり、少し歩いて大友特産有限公司に到着。お店の人は覚えていてくれたのでスムーズに受け取り完了。白水牛の角、いい。非常にいい。しかし、実はこの時彫ってもらったハンコが今使っている物よりも1まわり大きかったので(ちょうどウチの施設長が使っているのと同じサイズのハンコ)、えらいひとの目に触れない範囲で使っている。「来年は今のサイズのハンコと同じのを作ってもらわないと」と思いながら。

 さて。事のついでと烏龍茶のティーバッグを買い足したりして、大友さんのお店を後にする。
 次は光華商場なので地下鉄に乗って移動するのが妥当なのだろうが、この日はそれほど暑くなかった事もあって「よし、歩ける。歩こう」ということに。歩いていくと私の好きな台北犁記餅店にも行けるな、という打算があった事は否定しない。
 またか、と思われるだろうが、また、パイナップルケーキの店である。ここはちょいと高級で、なかなかいいお値段がする。しかし、それだけの価値はある。断言できる。
 ここはパイナップルだけでなくメロンケーキもあるのが魅力で、どちらも15個ずつ購入。職場の同じ部署の人たちにだけお土産としてパイナップルとメロンを各1個ずつ渡したところ、ある方が非常に気に入ってくださって「もったいないんで1個とっときます」とのお言葉がいただけた。

 購入後、隣の頂好(wellcome)マートというスーパーマーケットへ。ドライフルーツだのメンマの瓶詰めだのという普段食べる用の物品を買い込む。ちなみにこの時買ったトマトのドライフルーツはトマト好きの後輩にお土産として渡したところ「日本でどっか売ってる店ないですかね」という高評価だった。

 ぼちぼち荷物が増えてきたが、まだまだ元気である。どんどん歩いて、光華商場まであと少しのところまで出た。ぼちぼちマッサージを受けておこうかということで、手近な店に入る。信頼と安心の台湾マッサージクオリティなので、どんな店でも最低限のレベルはクリアしているだろうと考えているので、この辺は非常に適当である。
 この油断は間違っておらず、この店も非常に気持ちよかった。足湯とマッサージのコンボも基本どおりだし、椅子にテレビがついているのも基本どおり。結構歩いたことと冷房大国に滞在3日目なのとで結構足が疲れていたようで、マッサージが非常に効いた。途中で眠りの世界に行ってしまうほどに気持ちよく、あっという間の1時間だった。

 さて。足も軽くなったところで再び光華商場を目指す。そういえば今年もそのホリデーマーケットをやっているという確認はできていなかったのだが、やっていることを微塵も疑わなかったのは今思うと不思議でならない。

 到着すると、無事に開催されていたのを確認してから新光華商場数位(デジタル)新天地ビルへ。買い物をするにしても先に腹ごしらえが必要なので。1階にフードコートがあるのだが、ここにも日本食のレストランがあったりするのはどうしたものか。
 敢えてチャレンジする選択肢もあったが、今回は避けて、普通の屋台風小吃のお店へ。妻がラーメン、私が魯肉飯と青菜炒め。「いくらだった?」「100元(2.8円換算で280円)」「安っ」とか言いながらあっという間に平らげる。

 しっかりエネルギー充填できたので、元気にホリデーマーケットへと出向く。台湾各地から持ち寄られた農産物があれこれ並んでいるのは見ているだけでも楽しいのだが、やはりいい物があると買いたくなるのが人情。特に妻は前回訪れた時ここで買ったお茶を友人にあげたところ大変好評だったそうで、ぜひ今年も、と気合いが入っていた。
 生鮮食料品が買っちゃダメなのは朝市と一緒だから目を楽しませるだけにしておくが、食べればうまい事を身を以て知っているので、やはりちょっとつらい。
 お茶に関しては昨年の八八水災と名付けられた大洪水の余波から阿里山産のものが無い。これは自然災害なので来年は復活している事を願うしか無い。

 それでもじっくり見て回れば出物はある。市場内を3周ほどしてようやく妻は品定めを終了し、お眼鏡にかなった烏龍茶を購入。私も試飲で1杯いただいたが、さすがじっくり選んだだけあって、良い出来の物であった。

 この余勢を駆って今度は数位新天地ビルの中へ。ここまで一切書いてこなかったが、実は夫婦揃って前々からパソコン関連で欲しい物があったのである。それは何かと言うと、ノートブック用の冷却ファンである。今年の夏の暑さにから来るパソコンの加熱には2人揃って手を焼いていた。冷却シートを冷凍して使用する事で何とかしのいできたが、何しろ手間がかかってしょうがないので、ここは1つ機械の力に頼ってみたくなった。
 あと、質のいいヘッドフォンも買おうと思っていたが、これはお勧めがことごとく日本製なので「ならさすがに日本で買う」という事で落ち着いた。

 冷却ファンは台湾製のものが豊富に揃っていた。さすが亜熱帯の国。しかし、その国よりも最高気温が高かったりするのはどうした事だ日本。
 大型の高性能本格派、お手軽な携帯可のもの、それぞれメリットデメリットあり、じっくり悩む。結局、妻は大型の物を選び、私はお手軽な方にした。結局持ち運ぶのはひと手間いるのでまだやった事は無いが、冷却シートと合わせ技でそこそこ活躍している。

 また、平べったいタイプのLANケーブルも購入。そろそろ今使っているヤツがダメになってきていたのにくわえ、こっちのタイプの方が高性能と聞いたので。完全にダメになってから切り替えて見たが、確かに速い。

 そして最後。本屋でさよなら絶望先生第二十集台湾版を購入して終了。購入後カバーを取って確認してみたが、さすがに通常版仕様で切り取り線はついていなかった。もしついてたらキャンペーンに応募していた人とかもいそうで恐ろしい。…というか、もし台湾版の特装版があった場合、あのキャンペーン的にはアリなのだろうか。
 そんな疑問を抱えつつも、無事に買い物を終えて、戦果にホクホクしながらホテルに戻った。

 今日は台北市内だけの移動だった事もあり、まだ夕飯には随分間があった。しかし、2人の行きたいところにズレがあったのでそれぞれ行くにはちょっと足りない。どうしたものか。
 出た結論は「別行動」だった。もう勝手知ったる街ではあるし、携帯も使えるし、たまには良かろうということで二手に分かれて行動開始。
 私が目指したところはアニメイト台北。移転して売り場が広くなったという事で、これは是非行ってみなければ、ということで事前に携帯に転送していた地図を頼りに最寄り駅の西門駅から歩いてみる。

 移転先は大通りに面していたため、あっさり発見できた。というか、目立ちすぎてないか看板。





 まぁ、とりあえず中へ。中は1階が本。地下1階がグッズが大半と若干のCD。あとコスプレ用品もあるようだ。とりあえず地下から探検開始。「もうさすがに絶望先生グッズは無いだろうなぁ」とか思いつつも、諦めきれず3周すると、見つかった!あった!奥の方に、探さないと見つからないように置いてあるのはネタ的においしかったのだが、店内なので撮影できない。色々ある中に埋もれるようにしてひっそり存在しているのが「どこ行ってもこんな扱いですか!」な感じで非常に良かった。
 品揃えは数種類。去年買った冷えピタはやはり大人気だったようで、まだあった。あとは懺のグッズがメインだが俗の物もあった。売れ残ったのかどうかは怖くて聞けなかった。
 聞けなかった、と言えば、ここはアニメイトとは言えさすがに日本のアニメイトカードは使えないのだが、せっかくなので「日本在住でも台湾のアニメイトカード作れますか?」と聞けば良かったと後になって思った。
 というのも、レジの人が日本語OKだったからなのだが。この時は対コミケ用に冷えピタだけ購入して上にあがる。

 今度は上の本屋ゾーンを探検して見ると、ネタが多すぎて書ききれない。とりあえず記憶の限り書いてみるのだが、まず、台湾オリジナルのアニメ誌(frontier)とコスプレ雑誌(FancyWorld)らしき物を発見。即購入。そして、奥のほうへ進むと18禁コーナーがあるのだが、日本では18禁になっていない作品も18禁になっていたりするのはある意味当然なのかも知れない。特にKiss×sisな!
 Kiss×sisは限定版(さすがに日本語版)も置いてあったりして、台湾青少年のアレコレもしっかり鷲掴みしている模様。
 しかし問題はさらにその奥だ。なんと日本の同人誌が1冊100元均一で販売しているではないか。証拠画像が無いので信じられない方を納得させる材料が無くて申し訳ないのだが、ネタでもなんでもない。あと、同じ場所にふるーいアニソンやラジオドラマのCDも中古販売していた。ツインビーパラダイスのCDを見てちょっと買おうかと思ったが、理性を総動員して思いとどまる。

 結局買ったのは現地の雑誌2冊と絶望先生の冷えピタだけだが、非常に満足した。

 続いて、台北牛乳大王と言うジュース屋に向かう。単なるフルーツジュース屋なのだが、何しろ台湾の果物のうまさを知ってしまった身としてはどうしても一度生絞りで飲んでみたかった。
 アニメイトの近辺だと獅子林ビルの中に入っているそうなので、また地図を頼りにどんどん歩く。ちなみにこの辺にはメイド喫茶とかもあるのだが、以前入った事があるので今回はパス。

 若干土地勘がある事も幸いしてか、割とあっさり目的のビルが見つかる。中は携帯電話売ってたりゲーセンがあったりとなかなか楽しそうだったが、まずはジュースだ。メロンやらマンゴーやら色々あるのだが、やはりここはパパイヤ牛乳一択で。
 まず困ったのが、フタのギリギリまでなみなみと注がれたためフタを開けないとストローが挿せなかったこと。こんなのは流石に初めてだ。
 というわけで量は申し分無し。味は、ただ一言、うまい。とことこと暑い中歩いてきたこともプラスには作用しているのだろうが、これはそれを差し引いても、わざわざ飲みにきた甲斐がある味。コンビニ売りのものより舌触りが滑らかで香りも喉越しも後味も良い。
 飲み終えて、さぁ、どうしたものか。ホテルに戻るには時間的にも体力的にもまだ余裕がある。

 手近な場所で面白そうなところと言うと萬年商業大樓という若者向けのビルがあるのでそこへ向かう。ガイドブックには「オタクビル」等と書かれている事もあるようだが、確かにそういった店もあるものの、シルバーアクセだの靴屋だのTシャツ屋だのといったおしゃれげな店も多いので、実感としてはあまり「オタクビル」という感じはしない。まぁ、ネットカフェにプラモ屋、古本屋に本格的なゲーセンその他諸々が揃っているのだから決して間違いではないと思うが、フロアごとで印象が違いすぎて、むしろカオスである。
 というわけで、もし行かれた場合、1階2階だけ見て引き返すともったいないのでご注意願いたい。

 さて。目当ての1つだったDVD屋が無くなっていたりしたのは痛かったが、上のゲーセンで素敵なものを発見した。

 「機動戦士ガンダム 戦場の絆」台湾版である。公式サイトにも載っていないのだが、この目で確認してきた。もちろん大変な人気で行列も長大。軽い気持ちでやってみるにはちょっとハードだったので断念。





 代わりに「新宿24時 全国大追跡スペシャル」をプレイ。しかしこれ、輸出していいゲームなのか?ちなみに私の前には台湾人の可愛い少女が真剣な表情でガスガス銃を撃っていたし、私の後にはオタ少年4人組が順番にプレイしていたので現地でもそこそこ人気がある模様。

 以前来た時には怒首領蜂大往生もあったし、ここのゲーセンは濃い。

 満足した、と言うかむしろ「もう勘弁してください」というくらいに満喫して外へ出る。素直に宿に戻るのがちょっともったいなく感じたので、駅に素直に戻らずぶらぶら街歩きをしていたらメイド服着た女性がチラシを配っていたのでもらう。日本で言うラウンドワンみたいな総合アミューズメント施設のもので、バッティングセンターがあることにちょっと驚く。

 しかし、立ち寄るにはちょっとだけ時間が足らない。諦めて駅に向かい、宿に戻る。妻は既に戻っていた。戦果の女性用靴を見せてもらったが、正直私には良し悪しが分からない。満足げなのを見て「良かったね」と言うばかりである。

 さて。この旅最後の夕飯をどうするか。士林か饒河街あたりの夜市へ行くのが妥当と思われたが、最終日という事とここ数日結構な距離を移動した事とが相まって結構疲れている。正直億劫だった。
 もういっそルームサービスでいいんじゃないかとまで発案したがこれは通らず。ホテルの中のレストランはどうかとか、地下街はどうかとか色々考えたものの全て却下され、結局台北駅2階のフードコートに再び向かう事となった。

 昨日同様1周した後、ここの夜市コーナーで食べる事にした。込んでいたので席の確保に若干苦労したが、案外と回転が早くちょっと待つとすぐに空席が見つかった。
 何軒かある店を見比べて迷った挙句、結局年齢不相応な肉っけの多いメニューにしてしまったが悔いは無い。というか不思議と胸焼けも胃もたれもしなかったのはどうした事か。「あれ?消化力が昔に戻ったのか?」と勘違いしたが、日本に戻ると元の木阿弥だったので台湾にいる時だけの現象だったようだ。ちなみにこの日は食べ終えて、まだ若干胃袋に余裕があったので、デザートとしてフルーツのたくさん入った豆花を食べるという怪挙を達成し、非常にいい笑顔で宿に戻った。
 ちなみにこの日は冷蔵庫を空にしなければならないので夜食は買って帰らなかった。

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 明けて、台湾2日目の朝。今年初めての台湾の朝。この日は台湾縦断を予定していたので、とっとと起きて身支度を整え、2階に降りて朝食を食べに行く。ここの朝食は相変わらず充実しており、和洋中華の3パターンが楽しめる。
 疲れた胃には粥もあるし、しっかり食べたければベーコンやソーセージなどの肉類、洋風を楽しみたければパンも何種類か置いてある。
 我々は飛ばしすぎないように最初粥から入って、徐々に胃が動いてきたところで大根餅等を追加し、最後やフルーツとヨーグルトにジャスミンティーでシメる。

 さて。腹も満たしたところで、一路台北駅へ。今回は高鐵の終点までいくのが第1の目的。せっかくなのできっぷ購入は自動券売機にチャレンジしてみる。使うのは初めてだが、まぁ、この辺は私も長い事鉄オタをやっているのでなんとなく分かる。無事に8時54分発の速達型(停車駅の少ないほう)のきっぷが2枚買えた。

 あまり時間がなかったので、飲み物だけ買ってホームへ。エスカレーターをおりた先にはお馴染み700T型が待っていた。

 我々が乗って程なく列車は出発。隣の板橋までは地下だが、そこを過ぎてしばらくすると地上に上がる。そこから車窓に広がる緑と青の風景。これがたまらない。
 いつもは台南までだったので各駅停車タイプしか乗った事が無かったのだが、今回初めて速達型ということで、駅を通過するところを初めて見ることができた。こういうのにワクワクするのは、もう病気なのでいくつになっても変わる事が無い。

 ちなみにやってきた車内販売は、コーヒー紅茶にペットボトルのソフトドリンク各種、あとは台湾ビール2種にハイネケンという品揃え。個人的に面白かったのはアンパンが点心扱いでメニューに載っていた事。お値段は15元。

 そんなわけであっという間の90分。定刻どおり列車は左営駅に到着した。ここからMRT橘線に乗って台鉄高雄駅を目指すわけだが、せっかくなので乗り換える前に駅構内を色々見て回る事にした。地元のお菓子屋さんがあるのはまだしも、改札内に電気屋?らしきものがあったのはちょっとギョッとした。

 改札を抜けて外の景色を眺めてみると、小雨まじりの視界にPanasonicだの日立だの三越だのの看板が目立つのでどうしたもんかと思ってしまうが、やはりそれでも初めて見る街の景色はワクワクする。ついに「新幹線で来られる一番南」まで来たんだなぁ、と思うと感慨深い。




 一旦構内に戻ってセブンイレブンで飲み物等を仕入れ、地下鉄紅線へと移動する。英語で「レッドライン」という名前らしいのだが、「くれないせん」って言う響きがカッコ良かったのでずっとそう呼び続ける。
 台北の悠遊カードはここでは使えないので、自販機でトークンを買う。なにげにトークン初体験。日本の自動改札で言うところのICカードをあてる部分にトークンを近づけるとピッと音がして扉が開いた。

 ケータイと近づけても大丈夫なのか?とか要らん心配をしつつ、ホームへ。夏休みなので混雑しているが、ラッシュというほどではない。台湾ではちょうど大学入試が終わった時期という事もあって、私にも覚えがある、あの独特の解放感に身をつつんだ若者も多く見られる。不要な情報をさらに詰め込んでおくと、車両はドイツのジーメンス社製。日本に居るとあまり乗る機会のない車両なのでその辺もちょっとワクワクだった。

 そんな風に色々考えていたのでわずか5駅などあっという間で。高雄車站駅に到着。台鉄に乗り換えるべく地上へと上がる。

 天候は今だ小雨。
 とりあえずこれという目当ても無く来てしまったので、台鉄の高雄駅に向かう。「可能であれば行きたいが…」という希望がもしかしたら叶うかも知れないので、時刻表を見に行ったのである。「行けるね」「行けるな」10分ほどで次の列車があることを知り、それに乗る事を決定。
 駅の売店でどーも君を売っている事にニヤニヤしながら階段を上がり、普通列車用のきっぷを買って改札を抜ける。
 ホームには既に列車が止まっていた。売店で何か買うか車両の写真を撮るか、ちょっと悩んでから写真を撮りに行く。青の車体に白のラインがちょっとドラえもんを連想させるなぁ、とか思っていると、隣のホームには臨時列車の台湾一周号(仮)が入線してきた。これは朝早くに台北駅を出発し、そのまま南下。新竹、台中、嘉義、台南、そしてこの高雄と走破し、そのまま台東、花蓮、宜蘭と北上して台北に夜遅く戻ると言う、鉄オタ垂涎の台湾一周特急である。全席指定でジョイフルトレインっぽい車内には非常に惹かれるものがあるが、さすがに列車に一日乗って潰すプランには妻の許可が下りない。泣く泣く写真だけ撮って車内に戻った。

 車内は涼しい。暑い国だけあって冷房にはこだわりがある模様で、我々はどれだけ暑くても上着が手放せない。

 そんな話をしているうちに発車時刻はやって来た。ロングシートの座席から高雄の町なみが見える。パッと見の印象でしかないので恐縮だが、台北よりも南国度が高いように感じられた。
 鳳山、後庄ときて、次はもう目的の九曲堂駅である。いかにも!というローカル線の駅であるが、特急停車駅なので駅前にはタクシーが止まっている。ガイドブックによると目指すものは徒歩圏内という事なのでとりあえず歩いてみる。わずかに小糠雨が降っていたが、この程度ならむしろ涼しくなって助かる。

 地図どおり駅を出て右手に進む。車道の他にちゃんと整備された歩道があり、これは間違いないだろうし間違っていたとしても悪くないな、みたいな事を話しているうちに無事に目当てのものが見えてきた。

 飯田豊二技師記念碑。




 飯田豊二さんとはこの先にある高屏渓(下淡水渓ともいうらしい)という大きな河にかかる橋を設計・建築した人物で、この橋は鉄道遺産としては先日その役割を終えた餘部鉄橋と並ぶ存在であるという。
 鉄オタで歴史オタでもある私にはぜひ一度見に行ってみたいと思っていたところだが、まさかこんな形でかなうとは思わなかった。

 銅板の案内に導かれて近づいてみると、その右奥、線路のすぐ近くに記念碑はあった。思ったよりもずっと大きな碑で、しかも手前には繁体字、英語、日本語でそれぞれ書かれたこの記念碑の説明板もあった。さらには隣の小屋には列車の車窓からもこの記念碑が何か分かるように「飯田豊二記念碑」と壁に大きく書かれていた。

 もっと地味な存在だとばかり思っていたので、正直な所意外であった。割とこの辺では大きな存在なのかも知れないな、と思いながら眺める。まだ見ぬ橋の存在感の証明であるようにも思えた。

 存分に堪能したので、今度は橋そのものを見に行く事にした。地図で見ると割とすぐ近くに見えたが、実際に歩いてみるとそうでもなかった上に、空模様が急遽怪しくなってきたため急いで駅に戻る。
 本当に台湾に来ると勘が冴えるようで、駅舎に着いて程なくスコールが降ってきた。音だけでその激しさが分かるほどの強烈な雨だった。残念だったが、今度はちゃんと橋の名前を調べてタクシーで行けばよい。そういう段取りがついただけでも大きな収穫だった。

 というわけで我々は台南へと移動することにした。幸いここの駅には特急である自強号が停車する。日本で言うところのみどりの窓口で筆談を駆使して指定席を2枚確保し、後は駅のベンチでのんびりと列車がやってくるのを待つ。のはずだったが、途中、雨が小やみになってきたので駅舎の写真を撮りに行ったりと非常に落ち着きの無い事を始めたりする。
 また、駅はローカルな感じだが路線は幹線なので案内表示は電光掲示であるのが面白いと思ってこれも撮影。そんなわけで、待ちくたびれるどころか「え?もう列車来るの?」とか思う次第。

 再び強くなった雨の中、屋根に守られて隣のホームへと移動する。ちょうど一本前の呂光(ほんとうは呂に草冠がつきます)号がやってきたので、これも撮影。
 せっかくだからと反対側のホームにやってきた普通列車の発車シーンも動画で撮影。

 今思うと完全に鉄オタモードのスイッチが入ってしまった模様。

 そしてやってきた自強号。細かく言うと12時43分九曲堂駅発、13時31分台南駅着の基隆行き自強号。

 車内は5〜6割の着席率。広い座席間隔と深く倒れるリクライニングでリラックスできるのがありがたい。豪雨にけぶる車窓を眺めながら、わずか50分の小旅行を楽しむ。列車は15分ほどで高雄に到着。結構乗ってくる人が多かったのは、高雄と台南の間の移動ではまだまだ台鉄の方が有利だからか。
 あと、考えてみれば高雄、結局乗り換えに使っただけでほとんど滞在しなかったので、次回こそちゃんと回りたいと思う。

 列車は新幹線との乗換駅新左営すら通過し、台南までノンストップ。明らかに新幹線を意識したダイヤだなぁ、とかつらつら考えているうちに、名残惜しくも列車は台南駅に無事到着。豪雨の中でも時間どおり。偉い。

 いつもなら立ち寄るはずの駅ナカの台湾角川直営本屋もスルーし、改札を抜ける。なぜなら、お腹がすいていたから。
 こういうときは百貨店に限る、ということで駅から徒歩5分ほどのところにある新光三越台南中山店へ。
 地下のフードコートへ行ってみたが、今イチこれ、というのが見当たらなかった。そこで今度は最上階のレストランへ行ってみる事にした。新葡苑という港式飲茶のお店があった。
 飲茶と言いながらアワビのチャーハンがあったりアヒルのローストがあったりと、どう見てもメニューは本格中華。前々からアヒルのローストは食べてみたかったのでここに決定。
 こちらが日本人だと分かると日本語の出来るウェイトレスさんが来てくれて、スムーズに注文できた。
 メインは私がアワビのチャーハン、妻がカレービーフン。そして、青菜炒めやらアヒルのローストやら小龍包やら、腹が減っている上に安いものだからあれこれ頼んでします。
 アワビチャーハンにしてもアヒルのローストにしても正直な感想は「すっげぇうまいけど、もっと若い頃ならもっとうまかっただろうなぁ」だった。おっさんくさい感想で申し訳ないが、こってりとしている旨味は20代のうちに味わっておくべきだとしみじみ思った。
 どう考えても頼みすぎたと思いつつも、烏龍茶に助けられながら、なんとか完食。好き勝手頼んでしまったのでいくらだろうかと思ったら、1045元(2.8円換算で2926円)。
 まぁ、昼飯としたら高いのかも知れないけれど、日本で食べたら一体いくらになるやら。

 くちくなった腹を抱えて、今度はお茶を買いに行く。我々にとって台南でお茶と言ったら「おじいさんのお店」こと振發號茶荘である。
 三越から南に進み、地図を頼りに歩いていく。若干の小雨も気にならず、どんどん歩いていく。何度も来ている割には毎回道に迷うのだが、今回その謎が解けた。私が持っているガイドブックの地図が間違っているのである。地図よりもうちょっと北寄りに実際の店舗がある事が今回確認できたのでもう次回からは迷わずに行けると思う。
 というわけで、ちょっとだけ余計に歩いたが、無事に到着。

 しかし、店に入ってみると中年女性が2人居るだけで、店主の老人が居ない。青ざめる我々。つい先日義父を亡くしたばかりなので、ちょっと悪い想像が脳裏をよぎった。
 女性は外国語は英語が若干出来る程度とのことだったので、たどたどしく会話開始。もちろん、老人がどうしたのか、と言うことを聞く事など出来ない。とりあえずお茶の購入が先だ。

 所謂青茶と称されるお茶を買いにきたのだがそれはブルーティでいいのかどうか悩んだりしているうちに、奥からいつもの老人が姿を現した。「すいません、昼寝をしていたもので」「こちらこそすいません、お昼寝中のところを」正直、ホッとした。そういえば最初に来た時以外は毎回お昼寝の邪魔をしていた。いつもは店先に安楽椅子を出して寝ておられるから、気配で気付いて声をかけてくださるのだが、今回は雨だったので奥の部屋で寝ていたようである。
 流暢な日本語でお茶の説明をしてくださるのだが、どうも目が悪くなってしまったとのことで、若干やりにくそうだった。ちゃんとお茶の香りを嗅がせてくれて、「これでいいですか?」と確認してから購入決定。なんだかんだで1.2キロも買ってしまう。新婚旅行で買ったヤツもまだもったいなくて開けてないというのに…。ちなみにそのお茶もまだいい香りがする。いいお茶、というのはこういうことを言うんだろうなと思いつつ、お金を支払う。
「どちらから来られたんですか?」「京都です」「ここは初めてですか?」「いえ、いつも台南に来るとお世話になってます」「ああ、ああ、新婚旅行で来られた!目が悪くなったので思い出すのに時間がかかってしまって」「いえいえ、覚えてくださって嬉しいです」
 帰り際、満面の笑みを浮かべる老人と握手をし「また来ます。お元気で」と挨拶をする。

 店を出て、台南駅へ戻る。ここからは台鉄で台北まで戻ると時間がかかるので無料送迎バスで新幹線の台南駅まで移動。この市街地からの遠さがネックになっているが、ぼちぼち台鉄が接続するそうなので、次回来るときはそれを使う予定である。

 無料送迎バスに揺られて30分ほど、駅に着くと早速窓口できっぷを購入。また筆談なので話が早い。ちなみに、台南から台北に戻るときはいつもグリーン車を使っている。最初は、疲れているから、とかそんな理由だったのだが、いつの間にか暗黙の了解になっている。

 台湾新幹線のグリーン車は何がいいかと言って、飲み物とお菓子のサービスがある事だ。前回はコーヒーとナッツ小袋だったのだが、今回は飲み物はコーヒーか紅茶が選べるし、食べ物もナッツかカステラが選べた。飲み物は「そういえばここしばらくコーヒー飲んでないな」ということで2人ともコーヒー。食べ物は面白かったのでカステラを選択。



 この2つが綺麗に無くなるころにはいつものとおり眠くなり、気がつくと板橋駅を過ぎているのがお約束。
 今回忘れ物が続いているので、身の回りをよく確認してから下車。

 台北駅には台鉄本舗と言う鉄道グッズ屋があるので、妻に頼んでよらせてもらう。台鉄の時刻表が無くなっていたのは残念だったが、鉄道情報という鉄道雑誌が買えたのは収穫だった。

 そのまま、向かいにあるセブンイレブンで飲み物と夜食と、台湾版少年マガジンである新少年快報を購入。夕飯を食べる前から夜食を買う我々に死角は無い。
 ちなみにこの時買った新少年快報に載っていたさよなら絶望先生が228話の「分母変」で、解説コーナーでは短冊でネタにされていた後藤沙緒里さんのラーメン二郎完食の件が解説されていて大いに笑った。ここの編集部にはいろはにほへとのリスナーでも居るのか。少なくともさおりんのブログをチェックしている事は分かった。



 地下道を通ってホテルに戻り、荷物を置いて夕食の算段をする。「これがいい!」というのが無かったので、とりあえず台北駅の2階にある巨大フードコートに行ってみることにした。

 階段横のいい位置をキープしている大戸屋には突っ込めばいいのかスルーすればいいのか。

 他にも「横浜カレー」だの「柿安口福堂」だの「ピアードパパ」だの「ミスタードーナツ」だの「元気寿司」だのと豊富に揃うお馴染みの味。うどん屋で「御三家」という店も見かけたし、確か無印良品に東急ハンズもあった気がする。
 牛肉麺だけでワンコーナー出来ていたり、夜市で人気のお店が出店していたりと、もう毎日ここでいいんじゃないかと思うほどのバリエーションが豊富。

 とりあえず大戸屋はやめておくとして。
 色々迷い抜いた末に選択したのは上海湯包館という小龍包の店。昼も中華で夜も中華。これぞ正しい台湾旅行のはずなのだが、よくよく考えてみるとこの組み合わせ初めてではないだろうか。

 まぁ、とりあえず小龍包と台湾ビールで乾杯。東玻肉と青菜炒めと香腸という動物性タンパク質多めの内容も、年齢的にまだギリギリ楽しめる。ウエストは確実に太くなったとは思うが…。
 ただし、調子に乗ってビールを2人で1本でいいところを1人1本ずつ頼んでしまい、最後はビールを飲み切る事だけで精一杯になってしまったのが我々のダメなところ。

 でも悔いは無い。たとえこの後、とっととホテルに戻ってシャワーを浴びて寝る事しか出来なかったとしても。

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台湾版少年マガジンこと新少年快報です。僕の考えた神シール、みたいなコーナーができていて大笑いしました。



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 更新作業は3時半くらいには終わり、3時間以上の睡眠時間を何とか確保。朝、妻より先に目覚めてシャワーなんぞ浴びたりする。洗面等を済ませ身支度を整え、8時過ぎにチェックアウト。この時、冷蔵庫にパソコンの冷却用シートを忘れていった事はしばらく気付かなかった。

 まず空港4階にあがり、事前に送っておいたスーツケースを受け取る。しかるのち、団体旅行カウンターで今回の旅行に必要な一式受け取り、続いてJALのチェックインカウンターへ。
 平日とは言えさすがに夏休み。長蛇の列が出来ている。しかし、近くのキャセイパシフィックは、もっと混雑しており、どうやら何かしらのトラブルが発生していた模様。我々はたまたま今回安かったから、という理由でキャセイにしなかったのだが、していたらどうなっていたことか…。考えるだに恐ろしい。

 ここには自動チェックイン機が設置されている事もあって、列はわりかしスムーズに進む。思ったより早く順番が回ってきて、チェックイン完了。荷物を預けて身軽になったので朝食でも、と思ったのだが、それほど食欲も無く混雑している事もあってとっとと保安検査場を抜けてしまう事にした。今回はうっかりがヒドかったのだが、ここでもやらかして、もたもたしてしまう。しかし、抜けた後は早い。昨年自動化登録したおかげで、出国検査場には並ぶ必要が無い。自動化登録者専用のゲートに向かいスッと通過。

 ここから先は免税店がずらりと並ぶが、それでも朝食程度なら不自由しない。探す前に薬局で目薬を買ったらこれも免税で(考えてみたら当然だが)、ちょっと面白くなってしまった。
 スタバかプロントか、JALに乗るのでブルースカイカフェか。ちょいと迷ったが、我々の出した結論はリフレッシュキャビンでまったりする、だった。
 マッサージチェアがあってドリンク飲み放題、しかも静かで言う事なし。しかし、朝食よりマッサージチェアを取るとは、我が事ながら昔では考えられなかった選択である。

 30分くつろいで気分が良くなり、朝食が割とどうでも良くなってしまったので、モノレールに乗り搭乗口に向かった。
 しかし。この日は豪雨であり、そのせいかどうか忘れてしまったが、我々が乗るJL813便は準備が遅れているようであった。
 5分が10分になり、最終的には20分以上遅れた。まぁ、ツアーなのでその辺はあまり気にならなかったが、これなら急いで搭乗口に来ないでも良かったな、とは思った。まぁ、飛ばないというアナウンスは無かったのでノンビリ待つ。搭乗が開始になっても焦らず機内へ。

 最初に乗ったのが今は亡きノースウェスト、次がキャセイパシフィックで、今回初めてのJAL機なのだが、ゲームが出来るのが嬉しかった。最初はパソコンを出して作業をちょこちょこしていたものの、機内食が来た時にパソコンをカバンにしまうと、もういけない。
 妻が隣で楽しそうに上海もどきをやっているを見て、私も機内食を食べた後は延々ゲームをやってしまった。特にレーダー海戦ゲームとか明らかに誰が嬉しいんだこれ、という物に関しては率先してやってしまう。ここしばらくレトロゲーム動画にハマっている影響が明らかに出てしまっている。

 気がつけばベルトサイン。もう台北市上空。結局この日、テトリスと上海もどきとレーダー海戦ゲームと4人打ち麻雀を延々やってしまった。たったこれだけのことでJALいいじゃん、とか思ったのは内緒だ。

 着陸して逸る心を抑えて外へと向かう。外は暑いが、正直、日本の方が暑かったので全然気にならない。

 今回初めて2タミを使うのだが、構造等はそう違うわけでもない。むしろ2タミである事が楽しみなのは帰りである。というわけでとっとと入国審査の列に並ぶ。若干混雑していたが、わりかしスムーズに列が流れていたので大してストレスも無く通過。ストレスだったのはこの後である。
 後はスーツケースを受け取ればめでたしめでたしだったのに、肝心のスーツケースがいつまで経っても出てこない。妻のは無事出てきたのだが、私のは待っても待っても姿が無い。あのコンベアの周囲に我々だけが取り残された頃、ようやく現れてくれてホッとしたが、おかげで大幅に出遅れた。一緒に移動するツアーの方々をだいぶ待たせてしまっているので、慌てて外へ。無事に合流できて良かったが、大変気まずい。

 ツアーバスの車中ではガイドさんが台湾での諸注意を延々と聞かされる。食中毒に関しては特に念入りに。かなりしっかり釘を刺されてしまったので、この後の行動にブレーキがかかることに。

 バスはまず、エヴァーリッチ免税店に到着。ここから各ホテルごとに分かれてバスに分乗するのだが、要はここに来るのはその待ち時間潰しなのである。それが分かっているので、とりあえず両替を済ましてしまい、あとは隣のファミリーマートでお茶を買って外のベンチで休憩。ちなみに今回両替したのは4万円分。レートは1万円あたり3562台湾元。4万円分で14248台湾元。前回持ち帰っていた700元と合わせて、結構な額の台湾元が財布に。

 ベンチでお茶を飲みながら、暑いけど、日本の方が暑かったなーみたいな話をしていると、台湾人のおじいさんに話しかけられた。それはいいのだが、あちらが話しているのが台湾の言葉だったので困った。「対不起、我們是日本人」と言うと「ああ、日本の方でしたか」と、日本語に切り替えてくれた。今98歳で、昔日本の工場で働いていたという話をしてくれた。大変元気で、とても98歳には見えなかった。
 楽しくお話をしているうちに集合時間が近づいてきたので、老人と別れてエヴァーリッチの中に戻る。空港で待たせてしまった分、早く行って皆を待つ。しかし、この辺はさすが日本人と言うべきか、ほぼ定刻に全員無事集合。バスに分乗して各々のホテルへ。
 我々はもはや定宿のシーザーパーク台北に到着し、無事チェックイン完了。毎回思う事だが、ここはホテルのエレベーターが台北駅の地下街に直結しているのが素晴らしい。

 部屋に荷物を置くと、今回は珍しく初日に色々計画していたので、一休みしてから出発。第1目的地は大友特産有限公司。ここは安いお土産が売っているというだけではなく、ハンコも作れるという情報を仕入れていたので、ぼちぼち一部欠けてきた仕事用のハンコをここで新調してしまおうと算段したのである。彫るのは時間が必要なので、やはり到着初日に行くのがベストであろうと出かけてみた次第。

 もうだいぶ地図の読み方も慣れたので、初めて行くところでもあまり迷う事が無くなった。この時も台北駅地下の中山地下街から地上に出て、方角だけ確認しながら歩く事5分ほどで目的の大友特産公司に到着。
 確かに安い。パイナップルケーキと烏龍茶のティーバッグは100元からあるし、ハンコも水牛の角を使ったものが630元(2.8円換算で1764円)で作れた(受け取りは翌日の夕方以降)。しかもここは日本語が通じるだけでなく、日本円での支払いにも応じてくれた。我々はふんだんに台湾元を持っていたのでそうする事は無かったが、両替前や帰国直前にも安心して寄れるお店である。対応も丁寧だし、今までここの店の存在を知らなかった事がもったいないと思った。

 ということで、初日にしてハンコの発注と職場への土産の確保と言う二大目的をあっさり果たし、いい店が発見できて良かったと話しながら、一旦ホテルまで戻る。荷物を置いて、今度は休憩も取らず再び出発。
 次の目的地は基隆。この台湾の海の玄関口の一つであるこの街には、廟口夜市という夜市がある。ここは去年来た時にあまりの混雑っぷりに早々に諦めて帰ってきてしまったので、今年は平日早い時間に行って堪能しようという事になった。

 今回は特急列車である自強号とはタイミングが合わなかったので、台北駅から普通列車に揺られる事約1時間。まだ外が明るいうちに基隆に到着。
 感慨に浸る間もなく、さっそく李鵠餅店を目指して移動開始。そう。夜市の他に、実はもう1つ目的があった。それは李鵠餅店というパイナップルケーキ屋で存分に仕入れてくる事。ここは台北在住の人たちがわざわざ買いにくるという名店であり、我々も去年試しに買いにきてみて、そのうまさに再訪を決意したという経緯がある。

 2回目という事でもはや迷う事も無く、また、混雑する表通りを避けて街の路地をてくてく歩く。本当は大通り側の方が海に面していて楽しいのだが、この時は完全に頭がパイナップルケーキ一色になっていた。
 無事到着して、パイナップルケーキを50個とイチゴケーキを20個それぞれ購入する。妻は職場の土産に使うとの事なので、実際食べるように回ってきたのは両方合わせて50個程度だが、1ヶ月程度日保ちするので、ちまちまちまちまと大事に食べている。
 大荷物というほどにはかさばらないので、そのまま夜市へ。前回来たときは人が洪水のように溢れていたが、今回はにぎやかというくらいの混雑でおさまっており、夜市を楽しむにはちょうどいい。
 甜不辣(てんぷら)という名前のさつま揚げや三明治(さんみーじー)と称されるサンドイッチが名物なのだが、バスの中でツアーガイドの人に海産物の恐ろしさについて延々聞かされてしまったため、今イチ食指が伸びない。
 こういうときはとりあえず香腸である。どういうものかと言うと、要は台湾風ソーセージなのだが、これがドイツ式とも日本式とも違ううまさがある。ニンニクをつけて食べるというのもまた、暑さにやられた身体にはたまらないものがある。
 これと葱餅を一緒に食べると「ああ、台湾だなー」と心身ともにしみじみと感じ入る。ちなみに葱餅は餅という名のパイであり、小麦粉の生地を薄く伸ばして焼いたものでネギを包み込んだ代物。これが香腸とよくあうのである。
 どちらも結構ボリュームがあったので、この組み合わせでかなり満足してしまう。三明治はまた今度でいいや、になってしまい、シメにタロイモ団子の入ったかき氷を食べてラストにしてしまった。考えてみればかき氷もかなり注意を受けていたのだが、あまりにうまそうだったのでこの時は食欲が恐怖を超越した。というか、タロイモ団子が後をひく味で
 品数こそ少なかったが、これぞ台湾!という夕飯になった事に満足して基隆を後にした。

 しかし、これではさすがに後で腹が減るだろうということで、台北に帰ってきてからホテルに戻る前に駅のコンビニで鶏飯おにぎりやらカップラーメンやらパパイヤ牛乳やら飲むヨーグルトやら烏龍茶やら色々買い込んでおいた。この買い込みグセは台湾に滞在中ずーっと続き、絶えず冷蔵庫はコンビニ商品で埋め尽くされる事になるのであった。

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無事すべての手続きを終え、リラックスキャビンというところでマッサージ椅子にほぐされております。
朝飯よりマッサージを選択するこの三十路の身体orz
時間に余裕があればJALの売店で売っていたカレーも食べてみようと思いますが。

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 もしかして我々夫婦は「台湾に行かないと死んじゃう病」なのではないかとたまに思う事がある。そのくらいに執着するようになってしまったので、今年も当然のように台湾旅行を計画した。

 今年は色々あったので早めに行きたい、ということで夫婦間の合意が成立。7月中に訪台することにした。ここで持ち上がった問題が1つ。7月は8月下旬以降と比べて旅行代金がお高いのである。
 我々とていくら台湾が好きでも安いに越した事は無い。予算と空席状況とがせめぎあった結果、毎回使ってきたキャセイパシフィック航空を諦め、最近何かと話題な日本航空で行く事になった。
 いつもより1時間早い便になったので、今回は1も2もなくホテル日航関空での前泊が決定する。朝8時半前に関空のカウンターに到着しようと思ったら朝6時には家を出ていないと危険である。

 という経緯と、さらに若干の軋轢を経て、7月28日がやってきた。
 仕事は紆余曲折ありつつも無事に片付いて、2時間休みをもらって3時過ぎに職場から引き上げ、官舎へ戻る。

 シャワーを浴び、服を着替えて戸締まりをし、荷物を確認した上で出発。確認したはずなのに夏用帽子を忘れているあたりはダメ。台北の暑さが身に染みて分かっているはずなのに何をやっているのか一体。

 しかもこのあと、ぽろぽろと忘れ物が発覚する。台湾鉄道の時刻表、台北市内のバス案内の2つは特に重要だったのにスコーンと抜けていた。ダメすぎる。
 しかし、出たときは満面の笑みを浮かべていた。何しろ約1年ぶりに台湾に行けるのである。浮かれるな、という方がムリだ。

 スーツケースを事前に空港に送っていたので、マリーンズスポーツバッグを肩にかけた格好で駅へ向かう。これだと完全に観戦モードにしか見えない。しかし、バッグに詰まっていたのはユニフォームではなくパスポートとガイドブックである。
 さて。地元の駅から京都へ。京都駅は妻との合流地点。待ち合わせ場所は京都タワー温泉の休憩所。要は、各々入浴して、先に上がった方がもう片方を待つことにしたのである。
 この時、男湯に運動部員らしき男性総勢18人の一団が私より一歩先に中へ入って行ったので、思わず入り口の人に「入れますか?」と聞いてしまった。一応30人収容できるので大丈夫との回答を得て中へ。確かに大丈夫だったが、ちょっとビックリした。
 無事にお湯を堪能してマッサージ椅子に揉みほぐされ、休憩所に移動するとほどなく妻があがってきた。

 さて、あとは夕飯の算段だが、せっかくなので関空で食べてみようかという事になり、とっととはるかに乗る。この時ちょっとしくじったのは、はるかには90分ほど乗っているので、車中では小腹が空いてしょうがなかったということ。この辺の計算の甘さは疲労から来るのか加齢によるものなのか。

 遅れも無く、はるかは定刻に関空到着。腹が減っているので、ホテルにチェックイン後とっとと関空のレストラン街へ向かった。ここは日本の西の玄関口だけあって、なかなかに面白そうな店が揃っている。
 まだ時間には少しばかり余裕があったので、すぐには決めずにゆっくり回ってみた。和も洋も結構な充実っぷりで、むしろ選択肢が多すぎて悩むと言う意外な展開。ホテルにチェックインした時にホテルのレストランの割引券ももらったので、そっちも捨てがたかったりと決め手の無いまま時間が過ぎていく。
 3階のレストラン街で「ベーカリーレストラン BAQET」というのを見つけて、メインの洋食料理がうまそうな事とパンが食べ放題な事に惹かれて中へ入った。

 うろついた甲斐があってこの店が非常にうまかった。食べ放題なパンも買って帰りたいくらいほどであったし、洋食も遅い時間にはありがたいことにくどくなく、ボリュームと味がしっかりしている割にはすいすい食べられた。
 ホテルの部屋に戻ってから、ここ以外のどこに店があるのか調べてみたところ、京都に2軒あるが我が家からは行きにくい場所だった。むしろ梅田のヨドバシカメラやなんばCITYのほうが断然楽だったので、今度はそっちに行ってみるかという話をしたりした。
 さて。あとは風呂に入って寝るばかりなのだが。
 私は絶望放送の感想を書くという一大作業が残っているため、ローソンで買い込んだ夜食をお供に延々作業に入った。

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 このネタはちょっとタイミングを逸した感があったのでスルーしようかと思ったんですが、こちらのブログでの紹介のされ方が愉快だったのでリンクを貼っておきます。詳細はリンク先をご覧戴くとして。


 何で別の国なんだろう台湾。それともここは釘宮病の感染力を褒めるべきなんでしょうか。

 あと、拾い物ですが、台湾の新聞「自由時報」で1面トップだった画像があるのでそちらもご紹介させていただきます。
 自由時報は日本で言うと読売新聞でしょうか。発行部数は台湾で1番だったはずです。

 


 該当記事を拡大します。



 「傲矯系」ってのは「ツンデレ」と解釈していいと思います。ですので見出しは「シャナの声優登場」「ツンデレの女王釘宮理恵サイン会」「ファンが押し合って本棚がひっくり返る」という解釈なると思います。日本の新聞だって1面で「ツンデレ」とか書かないというのにあの国は…。

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 こういう動画があがるたび、よその国と思えなくなり、また行きたくなります。委員長可愛いよ委員長。委員長極好地可愛委員長!


 ちなみに私去年の旅行で台湾のファミマにも行きましたが、入店音のテンポが日本よりちょっと速い以外はまぎれもなく日本のファミマそのままでした。ファミチキがあったかどうかはちょっと記憶にないんですが、日本のお菓子とか置いてあったのは覚えてます。

 次行った時にファミマ入店音関連の動画を店内で流してたら笑うんですが、さすがに無いでしょうね。絶対無いと断言できないところが台湾の魅力ですが。

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 「信じられますか?」と聞かれたら「まぁ、台湾ですし」と答えます。
 うちの国もたいがいですけど、台湾も…ねぇ。これだから旅行で行くたびにCMチェックが欠かせないんです。


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1975/04/02
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今さらですが非公開に変更
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読書、創作活動(文章のみ)、野球観戦、旅行、食べ歩き
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四十路オタです。そんな年齢なので言う事やる事古くさくてすいません。
艦これ提督ですがリポートをここにあげたりとかいう事はしておりません。攻略記事を書けるほど上手でもないので。
一次創作及び二次創作に関してはpixivで発表しております。興味をお持ちいただいた方は上部のリンクからお願いいたします。
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